Focusrite Scarlett 2i2 にバンドルされていた Pro Tools First (Windows用) なのですが、インストールしてみたものの機能制限があったりローカルにファイルが保存できないので放置プレイ状態でした。ネットを見ていたらPT Control (EuControl)というアプリで iPad がフィジカルコントローラーになるという事を知ったので試してみました。このフリーウェアバージョンのPro ToolsではKORGのnanoKONTROL2が対応していないのでフィジコン操作は諦めていましたが、さすがにAvid純正だけあってEuControlはちゃんと動作したので上位バージョンのPro Toolsを導入してもいいかなと思えるくらい便利に使えました。しかしこの EuControl をインストールすると何故か他のソフトウェアの挙動がおかしくなります。ブラウザー(Google Chrome)の画面を移動しようとタイトルバーをクリックすると最大画面になったり元の大きさに戻ったりを繰り返すだけで掴んで移動できなくなったり、他のDAWソフトウェアのプルダウンメニューが選択できなくなったりとかなりの弊害が出ます。タスクバーから常駐を終了すれば正常に戻るのでPro Toolsを使う時だけ起動することになりますね。Cubaseでも一応使えるようですが現バージョンには対応していないようでコントローラーの登録時にエラーが出ました。nanoKONTROLもなかなか便利なのですがワイヤレスで操作でき画面にレベルメータが出るのがいいですね。
iPadの操作画面
つい先日興味本位でRolandのUA-M10を購入したのですが、Pro Tools First との相性は最悪でした。このインターフェイスに切り替えた途端、再起動に滅茶苦茶時間が掛かるようになり、起動してからも無反応になったり終了できなくなったりしたので旧バージョンを再インストールしたりと色々やってみたのですが結局何をやってもダメでした。苦労して何とかUA-M10を他のインターフェイスに切り替えたら嘘のように正常に戻りましたが、このUA-M10は他のDAWでも微妙にトラブったりとドライバーの出来が良くないようです。音が良い、レイテンシーが小さいということで買いましたが、確かに音は良いしヘッドフォンの駆動能力も高いもののレイテンシーはあまり詰められず、時々DAWがドライバーを見失ったりするので早くも手放そうかと思案中です。Scarlett 2i2、UA-M10、DS-DAC-100(KORG)の3台でソフトウェアピアノ音源を使ってリアルタイム演奏をしてレイテンシー比較をやってみましたが意外にもKORGの圧勝でした。KORGは動作が極めて安定していて音も良いので改めて見直しました。外部入力を使わず、MIDIシーケンサーでの音楽制作だけだったらKORGのDACで充分ですね。
ハードディスクを入れ換えて喜んでいたのも束の間、その後致命的な不具合が見つかったので作業をやり直しました。暫くは良かった(気がつかなかった)のですが、YouTubeを視聴したら音声が全く出ません。Windows Media Playerを起動しても「サウンドデバイスがありません」というダイアログが出るのでサウンドコントロールパネルを開いてみると一応デバイス名も表示されて認識はしているようですが「規定値に設定」ボタンがグレーアウトしていてクリック(切り替え)ができません。マザーボード上のサウンド機能だけでも復活しないかとサウンドチップの供給メーカーからダウンロードした最新ドライバーをインストールしてみても全然駄目。Bluetoothのスピーカーも使えなくなりました。取り敢えずそれぞれのデバイスのプロパティーからドライバをアンインストールして再起動しても状態は変わらず、USBマイクなどの録音デバイスはレベルメーターも振れず全く反応しないのでおそらくサウンド機能のより深い基幹部分が完全に壊れているものと判断しました。しかしサウンド関連だけを新たにインストールする事は不可能なので結局Windowsを新規インストールするしかありません。そうなるとインストールしているソフトウェアが全て削除されてOSのみになってしまうので、作業環境保全のためにドライブごとコピーした意味がなくなります。試しにコピー元の古いハードディスクで起動させたらサウンドデバイスは正常に動作したのでコピーの段階でおかしくなったのは間違いなくエラーをスキップしたのが原因でしょう。あともう一つ、Windows Defenderのアップデートにも失敗するようになりました。これはセキュリティー上非常に拙いです。
最近パソコンを起動する際にOSが立ち上がるまでに時間がかかるようになり、時折動きが鈍く動作が重くなるので新しいハードディスクドライブに交換しました。ハードディスクの製造年を確認したら2012年だったのでもう5年も使っていたのですね。ついこの間交換したような気がしたのですが年月が経つのは本当に早いです。ハードディスクの健康状態を「Crystal Disk Info」を使ってチェックしたところ「注意」表示が出てそろそろヤバい感じです。特にこのハードディスクドライブは暫くアクセスが無いと勝手にスリープ状態になってしまい、その度に停止と起動を繰り返すためモーターに余計な負荷がかかるので頗る評判が悪くスリープ状態にしない為の、有志が作成したユーティリティがあるくらいです。確かに時々キュイーンというモーター起動音がよく聞こえていました。
Windows 10 Fall Creators Updateをインストールしましたが音楽ソフトウエアで幾つか不具合がありました。まずSteinberg、Cubaseを起動したところ、eLicenserのハードディスクのみのライセンス部分がおかしくなり「ライセンスは許可しないよ。使いたかったらライセンスプログラムの問題を修正してね。」と警告が出ました。許可されないのは有効期限が切れた既に使っていない古いソフトのライセンスなので削除しても構わないのですが何故か個別に削除できない上に悪さまでする始末。取り敢えず一度管理者から実行したら警告は消えました。
今迄のアップデートでは全く不具合が起きなかったので、今回のWindows 10 Fall Creators UpdateはOSの基幹部分にも影響を及ぼすようなかなり大きな変更があったようです。これからアップデートを考えている方は、プロテクトが掛かったソフトウェアのライセンス情報に齟齬が生じる可能性がありますので充分お気をつけください。
今使っているピアノ音源はSoniccouture HammersmithとNI The Giantで、どちらもサンプル量が多く特にHammersmithはかなり大容量で重い音源です。レイテンシーはIFの性能もさることながらパソコンの処理能力にも依存するので現状でどの位まで短縮できるか試してみました。結果はCubaseの表示値では48kHz, 24bit時で往復10msを切り約8msにまで詰める事が出来、動作も安定しています。今までのIFはバッファーサイズ256がギリギリ(512で安定)でそれ以下に詰めるとノイズまみれになっていたので明らかにレイテンシー低減効果があって嬉しい限りです。弾いていてもキビキビと直ぐ反応する感じが伝わってきますし音質も良く導入して良かったです。
マスタリングの仕事と個人的な趣味の録音の編集を兼ねてSteinberg社のWaveLabを便利に使っているのですが、Ver.8.5から PRO 9にバージョンアップしたら、KORGのnanoKONTROL2のパンポットつまみに割り当てていた波形の時間軸及びレベル軸の拡大縮小機能が何故か使えなくなってしまい非常に不便な思いをしていました。ところが先日最新バージョン(9.0.35 ビルド642)にアップデートしたら再びこの機能が使えるようになっており、機能復活で嬉しい限りです。WAVELABには非常に有能な機能がてんこ盛りで自分にとってはレコード会社やプレス工場に納入するマスタリング業務には欠かせないソフトです。このソフトウェアはかなり昔に個人的な趣味でCD制作のために購入した同社のGet It On CDという製品のプロフェッショナルバージョンだと思うのですが、Get It On CDは他のCDライティングソフトを寄せ付けない程便利な製品であり、残念ながらマイナー故殆ど注目を集めなかったと思います。機能的には現在のWAVE LABに受け継がれているため私も永年愛用しています。余談ですが、本ソフトウェアはフランス人が一人で開発しているようです。まあ、バージョンアップで機能復活という事で嬉しくなってついついエントリーしてしまった次第です。(笑) 下の動画は実際に操作しているところをキャプチャーしたものです。
オンド・マルトノの方は随分コツが掴めてきました。まだ時々前の音を引っかける事がありますが8割方解消した感じです。やはりスタッカートまでは行かないまでもモルト・レッジェーロ(molto leggero)で弾くのが有効です(余談ですが音楽用語のleggieroは古い綴り方なんですね。現代イタリア語では" i "が付きません。他にも楽語には古い綴り方が幾つかあります。まあ2~300年くらい前の用語ですからさもありなんですが)。自分はバスのパートなのでミスが目立ちやすく練習を始めた時は全く皆目見当も付かずどうしようかと悩みましたが漸く先が見えてきました。これも自由に楽器を練習させてくださった師匠のお陰と感謝してもしきれません。是非ともコンサートを成功させたいと願っています。