2022年11月29日火曜日

ZOOM H6 BLACK

 この間の祝日にピアノサークルの演奏会があったのですが、とにかくこの1ヶ月ほどは殺人的に忙しく演奏会当日午前3時までマスター盤制作、殆ど眠れず朝8時に近所の宅急便営業所からマスターメディアを発送してから演奏会に出発というハードスケジュールだったためピアノの練習もろくに出来ませんでした。前から録音を考えておりそのために入手困難なZOOM F3を折角入手したのですがその他にマイク2本、ケーブル、マイクスタンドを準備する時間的精神的余裕もなく、しかもかなり雨が降っていたため機材一式担いで行くのも面倒になり録音計画を大幅に縮小、結局F3の前に購入したハンディーレコーダーZOOM H6 BLACKと小型の三脚だけにしました。

会場でマイキングしつつセッティング、テスト録音を繰り返しながら再生してみると結構いけるかもと感じました。今迄ZOOMのH4初代機から始まって、同じZOOMのH2、H4n、TASCAM DR-05、DR-07、Roland R-26など色々と使ってきてやはり内蔵マイクでの録音はどれもイマイチだったので結局XLR端子とファンタム電源が使えるハンディー、或いはフィールドレコーダーに別途コンデンサーマイクという組み合わせで録音してきました。なので今回は本当に応急的な録音、取り敢えず聴ければいいやという積もりで殆ど期待していなかったのですが、H6の内蔵マイクは単体コンデンサーマイク並みにいい感じで録音出来ました。これならマイキング次第でメインの録音機としても使えそうですが自分はXY方式のステレオイメージが好きではないので編集時にDAWでステレオエンハンサーを少しかけてより自然な感じになるようにしています。今回は念のため-12dBでサブ録音出来る機能を使いましたが、幸いなことにオリジナルトラックがピークアウトすることはなかったので一安心です。いずれにしても今回生録音に投入してみてH6が単体でかなり使えるレコーダーということがわかりましたので機材運びが億劫だったりそれ程重要ではないときにはH6を使おうと思います。

初代H6はラバー塗装だったので経年でボディーがベトベトになりますが、
BLACKはプラスチック外装なので経年劣化の憂いがなくなりました。

2022年11月26日土曜日

DPアップグレード

 先日、Nuendoをアップグレードしたばかりですが、Digital Performerが半額セールをやっていたので、よせばいいのにこちらもアップグレードしてしまいました。DPも歴史が長く旧Macをメインで仕事に使用していた頃、愛用のシーケンサーVisionが終了してしまったので代替としてDP2.8を購入しました。USB MIDIインターフェイスがぼちぼち出てきて、シリアル接続のMIDI IFだと音数が多い部分でテンポが若干よれたり各パートのタイミングが合わなかったりするのですが、MOTUは対応ハードウェアとDPを一緒に使うことによってより正確にMIDIデータを送受信できるMTSという規格を開発したのでそれにも魅力を感じてDPを導入しました。何しろ当時はPCでオーディオデータを扱うには全く非力(ソフトウエア音源もありましたがレイテンシーが大きすぎて使い物になりませんでした)で、まだまだMIDI音源モジュールが大活躍していた時代でした。確かにMIDIデータの遅れは少なくなり、他のメーカーも同じような方式のMIDI IFを売っていましたね。

DPは長い間Mac専用でVersion8になってからやっとWindowsに対応したのでその時にデモ版を使ってみましたが日本語は使えないしトラックの縦幅が拡大できず非常に見にくく、ネットでは動作不安定という噂も見て保留にしました。なぜ他のDAWがあるのにわざわざDPまで導入したかったのかというと、旧Macのシーケンスデータの遺産が結構あって、デモ版を使ったときMacで制作したDPのデータをWinのDPで直接読めたからです。Visionもそうでしたがチャンクという機能があり、一つのファイルに複数のシーケンスを含ませる事が出来ます。Aというシーケンスを一部変えた別テイクBというヴァリアントを作って聴き比べをしてより良いテイクを選択したり楽器編成を変えた別バージョンを作ったりと、わざわざ別ファイルを読み込んだり保存することなく一つのファイル内で瞬時に別テイクに切り替えが出来るため非常に便利でした。中には10以上のヴァリアントを含んだものもありそれを他のシーケンサーにデータ移行するとなると標準MIDIファイルをチャンクの数だけ書き出さなければならず大変手間がかかり、ネイティブでファイルが読み込めれば一発でロード出来る(トラック名もそのまま継承出来る)のでいつかは購入したいと考えており、バージョンも上がって日本語にも対応しており不安定との噂も聞かなくなったので半額セールを機会にアップグレードしました。2000年に2.8を導入しているので22年ぶりのアップデートになります。Version8が2013年なのでそれでももう10年弱経っていることに驚きです。最初に2.8を導入したのがまだ30歳代、月日が経つのは本当に早いですね。

Version8の時にアップグレードしようと考えた際には、確か代理店にソフトウェアパッケージに付属しているシリアルナンバーの画像(コピー)を送って承認されてからでないと購入できなかったはずですが、今はそういう面倒なことも必要なく普通にアップグレードできました。サポートには全く期待できない日本の代理店(しかもころころ変わる)を通さず直接MOTUから買えればいいのにと本当に思います。以前、MOTUに直接問い合わせをしたことがあるのですが、返信も早く親切でした。それに比べると日本の代理店は返信が遅いばかりでなく無視されることもあって総じて駄目です。

さて、使ってみましたがやはり2.8の時とは印象が違いますね。操作の明快さが薄れて使いにくくなっているかも。ただ、他のDAWと同様にほぼMIDIだけの時代とは異なりプラグインエフェクトが増えたり波形編集の機能も細分化されているのでこれは仕方がないですね。CubaseやNuendoに慣れてしまっているのでメインの座を占める可能性は低いとは思いますが、DPにしか出来ないこともあるはずなので気長に付き合っていきたいと思います。

DP11の画面
それにしてもMOTUという会社は1980年設立なのでもう42年、歴史が長いです。かつてはComposer's Mosaicという楽譜作成ソフトもリリースしており当時購入して持っています。パッケージにはベートーヴェンがデザインされていました。ハードウェアは当時Micro Express USB(MIDI IF)を使っていてその後FastLaneやmicro lite、MIDI Express 128なども買い足しました。いずれも旧Macでも動くので重宝しています。オーディオインターフェイスではaudio express、M4を持っており曲種や気分で使い分け、特にaudio expressはわざわざ自作機に増設したPCIe IEEE1394カードに接続して未だに時々思い出したように使っていたりします。😆 audio expressは2011年発売なのでとっくに生産終了していると思いきや、今でも販売されているというのはすごいですね。当時オーディオインターフェイスを新調しようと思ってRolandにするかMOTUにするかで随分悩んだのもいい思い出です。audio expressはサンプリング周波数が最高で96kHzなので最新のオーディオインターフェイスには見劣りしますが、192kHzなんてまず使わないので十分なスペックで音も明るくて良いです。なんといっても最近の素っ気ない面構えのオーディオインターフェイスに比べるとディスプレイがカラフルでかつ情報量が多く見ていて楽しいですね。おっと、DPからaudio expressの話になってしまいました。DTMの話題は若い頃の懐かしさもあってついつい余計なことまで書いてしまうんですよね。ご容赦くださいませ。😅

2022年11月7日月曜日

Nuendo アップグレード

 steinbergのDAW NuendoがMega saleで半額になっていたので11から12にアップデートしました。


今回のアップデートでライセンス認証方法が変わりUSBドングルが不要になったのでより使いやすくなりました。とは言ってもプラグインの中にはまだUSBドングルが必要な物があるので、そちらのアップデートも早くしていただきたいです。今回のアップデートではCubase PRO12もそうでしたが動作が少し重くなった印象です。ソフトウェア音源の負荷が少し高くなって以前よりオーバーロードが多く起きるようになりました。機能が増えて便利になったのは評価できるのですがもう少し軽く動作するようにしていただけると有り難いですね。これまで低レイテンシーでは最高成績だったオーディオインターフェイス、steinbergのUR22CがZOOMのUAC-8にトップの座を明け渡しました。UAC-8は超低レイテンシーで音質も大変よろしいのですが既にディスコンというのが非常に残念です。