2017年2月4日土曜日

KORG DS-DAC-100

昨日予告した通りのエントリーを書きましょう。以前からDSDファイルをマルチビットPCMに変換せずにそのまま聴いてみたかったのですが、最近手ごろな価格のDSDネイティブ対応USB DAコンバーターDS-DAC-100を見つけて漸く購入しました。もう数年前になりますがピアノサークルの有志が集まって某スタジオで演奏会を開催した際、AKGのコンデンサーマイクC4000B、FostexのメモリーレコーダーFR-2とKORGのポータブルDSDレコーダーMR-2を持ち込んで録音しました。当日は大雪で車が使えず重い録音機材を背負って会場に行きましたが本当に大変でした。(^^; FR-2で録音した96kHz 24bitのファイルは特に何もしなくてもそのまま聴けたのですが、MR-2でパラ収録した2.8MHz1bitのDSDファイルはKORGのソフトウェアAudioGateで一旦PCMに変換して聴いていたので、録音に使ったMR-2以外でDSDフォーマットの生データを聴いた事がなかったのです。それで今回やっとDS-DAC-100を購入してネイティブ再生してみたのですが、生々しくて非常に良いですね。DSDの特徴でよくいわれる「滑らかな感じ」は確かにその通りだと思いました。DSDの良さは記録できる周波数帯域云々よりもアナログに近い滑らかさですね(周波数帯域だけでいうなら私などは14kHz以上は聞こえているかどうか非常に怪しいので上限20kHzの44.1kHzサンプリングでもオーバースペックなのですよ。(笑))。勿論PCMが駄目という訳ではなくそれぞれ良さがあるので好みで選択すればよいと思います。DSDファイルも良い事ずくめではなく欠点もあります。それは編集が出来ない事で、ファイルの分割くらいは最低限出来ますがフェイドイン・アウトすら処理出来ないのでファイルがぶつ切りになってしまうんですよね。勿論そのままではエフェクト類も一切かけられません。これを補うためにファイルを一旦384kHzなどの非常に高いサンプリング周波数のPCMファイルに変換して編集をしてから元のDSDファイルに戻すというやり方があるのですがこれはネイティブファイルの形を根本的に変えてしまうので自分としては多少疑問に感じます。しかし他の手段がないのでこればかりは仕方がないですね。DSDで録音した音を聴くと欲が出てきて折角録音するならマイクももっと高性能なものに新調したいし音の良いマイクプリアンプも欲しくなります。まあ上を見たら切りがありませんが、個人で楽しめる範囲でやっていこうと思います。

2017年2月3日金曜日

PreSonus FIRESTUDIO project 漸く駆動成功

半年くらい前にジャンク品として6230円で購入したFireWireオーディオインターフェイスPreSonus FIRESTUDIO projectが本日漸く動作しました。公式にはVIAチップでも動くという事だったので(自分のパソコンに取り付けてあるIEEE1394A拡張カードのチップも同社製だったので)非常に期待していたのですがカードに接続しても本体の青色と赤色のパイロットランプが交互に点滅するだけで一向に認識されずやっぱり本当にジャンクだったのかとずっと放置プレイ状態でした。一応代理店に修理できるかどうか打診してみましたが点検料6000円超、メイン基板交換で4万円超ということで代理店の人も同型機の中古品を買うか他のインターフェイスにした方がいいのではないかというアドヴァイスをくれた事もあって結局修理は諦めました。しかしながら、中古品でも以前の代理店が扱っていた正規品という事が判明すれば修理を受け付けてくれるという現在の国内代理店の対応には感謝しています。そんなこんなでつい昨日ですが、FireWireオーディオインターフェイスの多くでディファクト・スタンダードとなっているテキサスインスツルメント(TI)製チップ搭載の拡張カードがあった事を思い出してダメ元で接続してみたらあっさりと認識、動作しました。ところがこのカードはロープロファイル用の取り付け金具しか付属していなかったので、ホームセンターで1mm厚のアルミ板(鉄材やステンレス材では硬くて専用の工具がないと加工が難しいため柔らかいアルミ材にしました)を買ってきて専用ブラケットを手作りしました。
アルミ板から切り出して製作した専用プラケット
柔らかいアルミ材なので加工時の力のかかり具合でかなり撚れて不細工です。(笑)
ヨレヨレの自作ブラケットを付属の純正ロープロファイル用と交換したTIチップ搭載のIEEE1394AカードをPCに取り付けて起動したらウインドウズのロゴが表示された後フリーズしてしまったので仕方なく無理矢理リセットをかけて再起動したら今度は無事立ち上がってホッとしました。ドライバーをインストールしたらFIRESTUDIO projectのパイロットランプが赤色から青色に変わりバッチリ認識して無事使えるようになり、XLR端子もテストしてみたところどれも問題なく、ボリュームもガリ無しで非常に幸せな気分になりました。(笑)  メーカーのホームページの情報ではVIAのVT6306、6307、6308では動作するようですが、自分のパソコンに増設していたカードに搭載されているチップVT6315Nでは全く動作しませんでした。嘗て使っていたM-AUDIOのProFire 610は同じ増設カードでも問題がなかったのでPreSonusでも当然イケると思っていましたが、かなりシビアにチップを選ぶようでFIRESTUDIO projectは事実上TIチップでしか動かないと考えた方が良さそうです。

以前、安価なオーディオインターフェイスを色々と聞き比べた機会があってその中ではPreSonusのAudioBox iOneの音質が一頭地を抜いて素晴らしかったのでそれ以来PreSonusファンになりましたがFIRESTUDIO projectも音に力と密度があっていいですね。別電源なのでヘッドフォン出力にも余裕があって能率が低いヘッドフォンでも大きな音が出ますし、動作が安定していて何といっても多チャンネルなのでミキサー無しで色々な音源を繋げられて便利です。最新の製品には搭載される事が多くなったサンプリング周波数192kHzはファイルのサイズが大きくなりすぎて、あってもアップサンプリング再生以外では殆ど使わないので96kHzがあれば取り敢えず仕事には充分です。本機は国内では販売終了になり、FireWireオーディオインターフェイス自体も最近は殆ど生産されていないのでドライバーが提供される限り使っていきたいと思います。
中段がPreSonus FIRESTUDIO project
一番上に乗っかっている不思議な形をしたのが最近購入したKORG DS-DAC-100
(別途エントリーを書く予定です)

2017年2月1日水曜日

テンキー電卓(Canon LS-12TK-S)の電池交換

近所のリサイクルショップに行ったら、キヤノンのテンキー電卓LS-12TK-Sの新品が500円で売っていたので買ってしまいました。テンキーは別に持っているのですがかなり大きくてケーブルが固いので取り回しがイマイチで小さいのが欲しかったんですよね。ボタン一つで電卓に切り替わるし何しろ安かったのでお試し感覚で購入しました(万が一テンキーとしての使い勝手が悪くとも電卓として使えるのでまあいいかと(笑))。パッケージには対応OSにWindows XP/2000/Me/98と印刷してあったので相当古い製品ですね。Windows10で動くのかちょっと不安だったりして。(^^;
ということで帰宅後パソコンに繋いだらあっさりとWin10で動きました。キータッチは電卓そのもので既に持っている普通のテンキーと比べても決して悪くないですし寧ろ作りの悪い安物キーボードよりはよっぽど良いですね。しかも電卓で計算した結果がパソコンに入力できるので非常に便利です。しかしながら古い製品なので内蔵電池の寿命は既に尽きていて太陽電池パネルを手で覆うと液晶表示が非常に薄くなります。説明書には電池交換はキヤノンの営業所かサービスステーションに依頼すべしと書かれていますが、蓋さえ開けられれば自分で交換できる筈なので早速やってみました。裏蓋の黒いビスを2個外して先ずは手でこじ開けようとしましたがなかなか強固に爪が嵌まっていて全く開く気配無しです。隙間に金属製のドライバーを突っ込むとプラスチックの縁が傷でガタガタになってしまうので何か柔らかいものはないかと探して最初は固めのボール紙でやってみましたがさすがにプラスチックには歯が立たず千切れてしまいました。(T_T) 更に探すとオーディオ用ケーブルのプラスチック製パッケージがあったので蓋の隙間に挿して動かしたらすんなりと爪が外れて簡単に蓋が開きました。こんな風に役立つなんて捨てずに取っておいて本当に良かったです。(笑)
パッケージの縁の部分が二重になっているので強度的にも充分です。
蓋裏の印字をみると2003年製? XPのリリースが2001年なのであり得ますね。
だとすると14年も前の製品な訳で、よくもまあ未使用新品が残っていたものです。(^^;
矢印の部分が爪と受けで全部で6箇所もありました。この部分を固いもので無理矢理こじ開けようとすると爪や受けが折れてしまう危険性がある(私は以前何度かこの手の蓋を開ける時に失敗しています)のでこういう構造の蓋を開ける時にはいつも非常に気を遣います。今回は自分としては珍しく道具をよく吟味したお陰でうまくいきました。(笑) さて電池を外してみるとマイナス極に電池内部から染み出した液体の跡がありそれに接触している電極にも付着していましたが、幸い金属(鍍金)を侵すような致命的な錆にまで進行しておらず無水エタノールで拭いたら新品同様にきれいになりました。
元々入っていた電池 VINNIC L1131(LR1130, LR54, AG10相当品)
長期間(14年間?)放置された電池の液漏れがこの程度で済んだという事はVINNIC社の製品はかなり優秀なのかも知れません。(^^; 国内メーカーの電池でも液漏れで致命的なダメージを被って随分悩まされてきましたので。一時期値上げの方便として「液漏れ保障付き」を高らかに謳った電池がありましたが何時の間にか有耶無耶になりましたねぇ。
説明書にはLR1130と明記してありましたので手持ちの三菱電機製の新しい同型電池を入れました。
これで太陽電池を手で隠しても液晶表示は薄くならず電池交換無事完了です。キヤノンの現行品だとワイヤレスになっていてキーボタンも大きく更に使い勝手が良さそうですね。今回のエントリーは、ある程度時間が経過してまた電池が切れて再び蓋を開ける時用の備忘録です。