MIDI入力や即興演奏などに使っているヤマハ製デジタルピアノのエクスプレッション端子で実験を行ってみました。エクスプレッション端子に繋いだステレオ標準ジャックからリード線を引き出してセンサーデバイスに接続。最初、端子の極性が不明でいろいろと繋ぎ方を変えたところ、ホットとコールドが共通
*1でそこからデバイスを経由してグランドに落とすということがわかりました。そして抵抗値無限大
*2でMIDIコントロールチェンジの値が128(最大音量)、抵抗値0で0(無音)になります。要するに電流が流れやすくなるに従って音量が小さくなっていくということです
*3。現在、採用をほぼ決定しているデバイスの最小抵抗値は特定条件下に於いて限りなく0Ω
*4に近くなりますが、完全には0Ωになりません。万全に整備された条件下での測定ではないので何ともいえませんが、頑張ればもう少し小さくなるのかもしれません
*5。現段階での最低抵抗実測値
*6は34Ω程度ですが、できうるならこれを一桁台に持っていきたい感じです。実際に、持続音であるオルガンの音を出しながらこれを操作すると音量を自在に変化させることができます。50Hz?100Hz以上の高速な変化に対しては時間的な遅れに伴う波形の鈍化すなわち応答出力の低下が起こりますが、人間の手の動きなどの「超」低速領域
*7ではこの欠点を全く無視できます。最終的にはオンド・マルトノ実器のトゥッシュと同じような特殊な仕掛けを追加することになる
*8でしょうが、実験結果上からはなかなかいい手応えを感じています。更に付言すれば、デバイス自体にはメカニカルな接点が存在しないため通常のボリューム(可変抵抗器)のようなガリ
*9が発生することがなく耐久性の面でも極めて優れており
*10、音声信号回路上に挿入されるものではないので音源の品質を劣化させてしまうようなこともありません。但し、製作する上で最も肝要な点は押圧と音圧が聴感上一致するように感じる変化曲線(エクスポネンシャル? 少なくともリニアではない)を与えることですが、これにはただカットアンドトライを繰り返して手探りで最適値を見つける以外に方法はないと思います。
以上、小論文でした。多分自分以外は意味不明・・・(^^;
注釈: 1,茲では短絡するという意味 2,最大抵抗値の上限定数は存在する 3,他のMIDI楽器では逆になる場合がありうる、また分解能が低いとデジタル楽器の特性上雑音が発生する可能性もある 4,オーム=電気抵抗の単位 5,最も適した波長を高出力で発生させる別デバイスの選択を含める 6,一番変化に敏感で抵抗値の低い機種において 7,どんなに速くてもせいぜい12Hz程度 8,仕掛けが存在する意味がやっと理解できた 9,変化域の抵抗体或いは接点の摩滅による連続定数変化の欠損部分 10,デバイスそのものの寿命を考慮しなければメンテナンスフリー