2019年1月11日金曜日

デジタルマトリクスパッチベイ内蔵電池交換

 購入してからかれこれもう20年位は愛用しているデジタル信号マトリクスパッチベイ(スイッチャー)FRIEND-CHIP、digi・ma'x(ドイツ)が去年辺りから電源を切ると設定したパッチ(入出力の組み合わせ)を忘れるように(記憶されなく)なりました(電源を入れるとSOURCE<INPUT>1のみLEDが点灯しDESTINATIONS<OUTPUT>は全部不点灯)。
本機はDAT、CDP、PCメインボードのオプティカル、デジタルミキサーやオーディオインターフェイスなどのデジタル(S/P DIF)出力をDAコンバーター、別のオーディオインターフェイスやデジタルレコーダーなどに送るのに大変重宝していて、未だに仕事にも使っているので手放せません。ハイレゾ対応の機器を使い始めた最近わかったことですが、かなり昔の製品なのに96kHzは勿論のこと、何と192kHzにも対応している優れものです。勿論光を同軸に変換したり(逆も可)複数の機器に分配することも出来ます。長らく大変便利に使っていたのですが電源を切る度に設定したパッチがリセットされてしまうので、使う度にやり直さなければならないのが面倒になり、電池交換を思い立ちました。

 裏蓋を取り外すとこんな感じです。
 既に記憶保持用の電池は取り外した後です。基板に半田付けされていたタブ付きの電池からは液が漏れ出していて基板の一部を侵蝕していました。
 これは漏れ出した液が乾燥して粉のようになった残骸を拭いた後のもので、電極全体に黄緑色の物質が付いていました。最初は一般的なリチウム電池で記憶を保持しているのではないかと考えていましたが、蓋を開けてみたら何と充電式のニッカド電池でした。リチウム電池ならまだ入手しやすいのですが積層型のニッカドは秋葉原のパーツ屋でも殆ど見たことが無いのでちょっと厄介だなぁと思ってネット検索したら同じようなものがアマゾンであっさりと見つかりました。オリジナルの電池は3.6V 65mAhですが全く同一容量のものはなく、3.6V 60mAhか3.6V 80mAhしかなかったので容量が大きめの80mAhの方を選択しました。以前だったら需要の少ない特殊なパーツの入手は諦めるしかなかったのですが、ネットのお陰で本当に便利な世の中になりましたね。
左(青色)が元々基板にマウントされていた電池、右(緑色)が新しく購入したタブ付電池
因みに"AKKU"とはドイツ語で充電式電池を意味するようです。
 基板を全て外して分解してから半田鏝を当てて古い電池を取り外して新しいタブ付き電池をまた基板に半田付けするのは手間が掛かる上に何度も熱を加えるとプリントされている銅箔が剥離する危険性もあるので、タブから電池だけを物理的に取り外して基板上にタブを残そうと思ったのですが、引っ張る力を加え過ぎてタブごと基板から外れてしまったので、基板に僅かに残った銅箔にテスターを当てて導通があるか確認した後、リード線を半田付けして基板から離れた場所に電池を取り付けることにしました。
 元々電池が取り付けられていた場所にマジックで+と-の目印を書き込み、そこからリード線を延ばします。ホームセンターで購入したELPAの結束バンドベースを本体底面に貼り付けてその上に結束バンドで新しい電池を固定し、リード線を半田付けしました。リード線は半田の熱や今後のことも考え長めにして余裕を持たせています。
 これでまた電池の寿命が来ても次回は基板に触れることなく簡単に交換できます。交換後、電池の充電の為暫く電源を入れっぱなしにしてから様子を見ましたが、電源を切っても設定したパッチをちゃんと記憶していますのでこれで大丈夫だと思います。

2019年1月9日水曜日

フルート衝動買い

もう松の内も過ぎてしまいましたが改めて明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

元日は観音崎に初日の出を見に行きました。雲が多かったのでご来光を拝めるか不安でしたが、対岸の房総半島とその直ぐ上の空を覆う雲の間に僅かな隙間があって何とか初日の出を見ることが出来ました。日の出から少し経ったら上空の雲に太陽が隠れてしまったのでラッキーでしたね。昔高尾山に初日の出を見に行った時は凍えるような寒さでしたがやっぱり沿岸部は暖かいですね。
日の出直前の月と金星(左下)
ご来光(この後間もなく雲に隠れてしまいます)
さて、今日はフルート(中古品)を衝動買いしてしまいました。ムラマツのEXという入門モデルで新品で買うと20万円以上する楽器が驚きのプライスでショウケースに展示されていました。う~ん、この値段は中国製或いは台湾製の新品フルートと大体同じくらいなので、買い取った商品をそのまま手を入れずに売っている店の性格からして楽器店と同じような値付けだと売れないとは思いますが、それにしても破格の安さです。

 もう15年くらい前になりますが、フルートを習っていた頃お遊びで予備の(メイン楽器をリペアに出した時などに応急的に使う)楽器として台湾製の激安フルートを買ってみたのですが、手に持った感じがずんぐりしていて(精密感が無く)、キイの下に貼りついているクッションのゴム(本来はコルク)が直ぐに剥がれたり、音もあまり良くなくて予備としても使えそうにない楽器でした。直ぐにネットオークションで二束三文で売ってしまいましたが。(^^;

 フルートを習い始めてから、ヤマハの7万円くらいの楽器から、リッププレートのみが金製のミレニアム限定特別バージョンで20万円程度の三響製楽器に買い換えて練習しました。三響のは明るくて陽性な音なのですが少し上擦っていて僅かに深みに欠ける感じがずっとしていました。勿論、楽器としては決して悪いものである筈もなく、単に私の吹き方があまりにも未熟なので楽器本来の音色を全く以て引き出せていなかった事に間違いないのですが、ある時池袋の楽器店でムラマツの楽器を吹かせて貰ったら自分が求めていた音がすんなりと出て、笑ってしまうくらい超初心者の演奏ではあっても楽器によっては全然音が違うんだなあと吃驚した記憶があります。ですから「いつかはムラマツ!」と決めていましたが、程なく先生のご事情でフルート教室が終了してしまい、レッスンをやめてから2~3年は吹いていたものの、それ以降は殆どフルートを吹かなくなってしまいました。三響のフルートは何処か奥にしまったらしく現在行方不明です。(汗

 そんなこんなで今日このフルートを見てからまた再開してみたくなって店員にショウケースの楽器を見せて貰いました(ムラマツ以外だったら完全にスルーしていたと思います)。中古品なので傷や変色(化学変化による銀の黒ずみ)は当然ありましたが(私の三響のフルートは手が滑って頭部管を落とした時に一部が凹んでしまいましたし良く手が触れる部分の鍍金が浮いてきた箇所もあるのでそれに比べたら綺麗です)、キイメカニズムは特定のキイの動作に少し粘っこいところがあるものの一見してタンポも草臥れていないし全体的には自分の楽器よりも綺麗でした。おそらく楽器専門店ではなくリサイクルショップだったので格安の値付けだったのだと思います。自分としてはこの楽器は合格点で全く問題なかったので、これでやっと「念願のムラマツフルート」が手に入ると思うと嬉しくなって即そのままレジに直行しました。(笑)

ウキウキしながら帰ってから色々と吹いてみましたが非常に良く鳴りますし、私の苦手な低音部もスッと吹けます。さすがにムラマツの楽器はバランスが良いですね。楽器店で試奏させて貰った時の事をつい思い出しました。それに、前の楽器はどれも、頭部管を胴部管に差し込んだりリッププレートの向きを調整する時ににきつくて回しにくかったりしたのですが、これは非常にスムーズで感激しました。シリアルナンバーから推察すると少し古い楽器だとは思いますが調子は頗る良好です。暫くフルートを吹いていなかった所為で運指をすっかり忘れていて、然も使っていなかった肺機能が低下しているのかちょっと疲れました。(^^; ただ、フルートを吹くといつも思うのですが、身体の中の毒気(毒素?)が音と共に外に排出されるようで何とも気持ちが良いのですよ。(笑) 新品の約1/10という爆安で良い楽器が手元に来て呉れて大満足です。これも何かの縁なのでしょうね。(^^) 昔、フルートの手入れによく使っていたバズ・シルバークリーナーと仕上げ拭き用のシリコンクロスを買って来て綺麗に掃除しようと思います。