2020年12月31日木曜日

本年もお世話になりました

 あっという間の大晦日です。今年は仕事が忙しくて疲れてしまったこともあって4ヶ月近くもブログが更新できませんでした。長くブログをやっていますがこんなに長く更新しなかったのは初めてでした。来年はなるべくブランクが無いように続けていきたいと思います。

さて、今年の最後のエントリーですが先日カルチャースクール出席後に寄ったヤマハ池袋店でミヨーの「ボヴァリー夫人のアルバム」を見つけて買いました。3600円で、語りの文章(フランス語と英語)が印刷されたシートが入っていました。この曲集は楽天的で明るいミヨーの作風とはちょっと違って愁いに満ちているというかどことなく悲しさが漂っていて好きな曲集です。随分前にアレクサンドル・タローのピアノ、マドレーヌ・ミヨーの語りが収録されたナクソスのCDを聴いて耳コピーして全曲を楽譜に起こしたくらい気に入った曲集で漸く本物の楽譜を入手できて嬉しい限りです。

それでは皆様、よい年をお迎えください。

2020年12月30日水曜日

JVC Bluetooth ヘッドフォン

 タブレットスマホやiPad mini4で音楽を聴くためにJVC HA-AL102BTを買ってみました。実はAppleのAirPodsも持っているのですが自分の耳の形には合わないのです。棒?の方を下に向けて装着するとゆるゆるで音漏れして音質も悪いしちょっと頭を動かしただけで外れそうになります。紛失しそうでとても外では使えません。自分の耳にしっかり装着するには棒?を斜め上向きにしないと駄目で、そうするとかなり音が変わってしまいます(低音が出過ぎる)。しかも棒?に触れて再生をコントロールする為には一寸耳から動かさなければならず、その拍子に光センサー?に外光が当たり再生が止まってしまったりしてかなり苛々します。そんな訳で自分にとっては装着感、操作性とも相性が悪くて程なく使わなくなってしまい、何処にしまったか今は行方不明です。(^^; それからはまた旧来のワイヤードイヤフォンに戻っていましたが音は良いもののやっぱりコードがぶら下がっているのは鬱陶しいです。そこで安かったHA-AL102BTを試した訳ですが、これが中々音が良いのです。帯域バランスが整っていてクラシックもいい感じで鳴らして呉れます。普段聴きによく使うJVCのヘッドフォンHA-RZ510は約2000円と安価ですが店頭で聴いて音のバランスが非常に良かったので即購入しました。同じメーカだからかHA-AL102BTはそれとよく似ています。耳掛式なのでメガネのツルと当たってしまいますが、一旦メガネを外してから装着するとうまく行きます。AirPodsはiPad以外にはBluetoothがうまく接続出来なかったのですがHA-AL102BTはAndroid、iOS、Windows共々ちゃんと使えます。耳掛式なので使用感が独特ですが、それが気にならない人になら安価だしお薦めできます。


2020年12月29日火曜日

steinberg UR22C

 steinberg (YAMAHA)のオーディオインターフェイスUR22Cを購入しました。32bitで録音出来るというのにも惹かれましたが、ソフトウェア音源をリアルタイムで演奏してどの程度のレイテンシーなのかを試してみたかったのです。

上がUR22C、下はこれまで使っていたPreSonus STUDIO2|6 USB

現行機種の新品購入なのでもし結果が悪かったら売り飛ばせばいいやという安易な考えで購入しましたが、愛用のソフトウェアピアノ音源Addictive KeysNuendo上で演奏してみたところ非常に良い結果が出ました。今まで数多くのオーディオインターフェイスでリアルタイム演奏でのレイテンシーチェックをしてきましたが、UR22Cは一番遅延の少ないインターフェイスでした。これまではZOOMのUAC-2がトップの成績でしたが、それを凌駕して非常に安定しています。Nuendo(Cubase)のオーディオパフォーマンスメーター(経験上最も正確にPCやインターフェイスの負荷状態を表示出来るツールだと実感している)を見ていると、レイテンシーが極小と云われているZOOM UAC-2でもバッファー設定でレイテンシーを10ms位にすると音数が多く速いパッセージでは時折メーターが振り切れてオーバーの赤ランプが点滅しバリバリというノイズが出てしまいます。UR22Cの場合はレイテンシーが同じ10ms程度でも時々メーターが振り切れそうにはなるのですが赤ランプは点かずノイズも出ません。ZOOM UAC-2はUSB3でないと高いパフォーマンスが発揮できないのですが、UR22CはUSB2で動作させている状態でこの低レイテンシーは素晴らしいです。漸くソフトウェア音源演奏時のレイテンシーを気にしなくてよくなりそうです。
Nuendoの画面

最初に接続した時は一応PCのUSB3の端子に繋いだのですが何故かUR-22Cのコントロールパネルに「接続している端子若しくはケーブルがUSB2用なのでUSB2で動作中です」という注意書きが表示されたので、思い切って玄人志向のUSB3.2増設カードUSB3.2C-P2-PCIE3を購入してUSB3対応のUSB-Cケーブルで接続したら注意書きが消えてUSB3で動作するようになりました。USB2でもレイテンシーは変わらないので無駄な投資なのですが精神衛生上スッキリしました。(笑) それにしてもUSB3対応のUSB-Cケーブルは高いですね。UR22Cは32bit録再云々は取り敢えず置いておくとしても音質はスッキリして見通しが良いです。PreSonusのも明朗で屈託が無く良い音なのですが、UR22Cは更にもう一皮剥けたようなクリアな感じがします。ソフトウェアピアノ音源のリアルタイム演奏にはこれ以上の音質は必要ないでしょう。

もう一つ使えるのがループバック機能で、一昨日ピアノサークル仲間とオンラインピアノ弾き合い会なるものをFacebookでやったのですが、PC(WEB)カメラ+Nuendo上のソフトウェア音源リアルタイム演奏直出力で動画配信できました。

元々レイテンシーが少ないのでPCの負荷を減らすためにバッファー値を通常より少し下げましたが特に演奏性が悪くなることも無く、リアルタイムで快適に(自分からはわからないので見ている側から教えて貰いました)動画配信されたようなのでUR22Cには非常に満足しています。今まで実験用?に使用したオーディオインターフェイスはネットオークションで売ろうかと画策しています。(^^; ネット上で一応プロと称する方がオーディオインターフェイスのレイテンシーを専用のソフトウェアで計測して記事として公開されているのですが、ソフトウェア音源リアルタイム演奏派の自分としてはそれらの記事は殆ど役に立たないので結局種々のオーディオインターフェイスを自腹を切って購入して試してみるしかありません(対象ユーザーが異なるのでネットで記事を配信されている方を悪く言う積もりは毛頭ありません)。その過程で得られたオーディオインターフェイスのメーカー別のおおよその音質、レイテンシーの傾向について近日中に書いてみようかと考えています。

2020年12月25日金曜日

Dorico Pro 3.5導入

 これもかなり時間が経ってしまったエントリーですが、ノーテーションソフトウェアDorico Pro 3.5が約15000円でFinaleやSibelius等からクロスグレード出来るキャンペーンをやっていたので導入してみることにしました。随分昔にDoricoのファーストバージョン体験版を使ってみた時は残念ながら極基本的な事以外は殆ど何も出来なかったという記憶があってずっと選択肢から外れていましたが最新版は中々良さそうな感じでした。まあ、昔からずっと使っているFinaleがあれば特に不自由はしないのですが、もしFinaleでは不可能なことが出来ればという淡い期待がありました。(笑)

早速インストールして楽譜を作り始めましたが、Finaleに慣れているとDorico独特の操作手順に困惑します。先ず、記譜モードと浄書モードの二段構えになっているのが理解不能でした。スラーや記号の位置は浄書モードでないと微調整できません。記譜モードでも単音と和音入力が別項目なっていていちいち切り替える必要があります。Finaleも多層構造で必要な機能に到達するまでに項目を掘り下げていかなければなりませんが、Doricoは余計な操作が常につきまとうという感じです。一番やりにくさを感じたのはタイトルなどの文字入力でした。自分の好きな場所に文字入力できずフローという概念も難解で、かなり迂回しないとやりたい操作に辿り着けない感じです。Sibeliusも自分にとって使いやすいソフトではありませんでしたがDoricoはそれ以上です。Finaleが五線に直接手で触ってかなり好き勝手なことが出来るとすれば、Doricoは常にリモートで操作していてピンポイントに決めるのに手間が掛かり更に時々遅延が発生するというイメージでしょうか。慣れれば色々出来るのでしょうが慣れるまで苦労しそうです。

Doricoのメリットはプリント出力が綺麗で記号の収録数が多いことでしょうか。Finaleだとフェルマータなどの記号を移動すると何処かにすっ飛んで行方不明になることが多々ありましたが、Doricoではそういう理不尽なことは起こりません。(笑) フォントに関してはFinaleとは規格が異なるので共用できません。つまりフォントを変えてそれぞれに偽装?した楽譜は作れないということです。しかし、かなり音楽記号用に拡張された規格なのでFinaleではやむなく図形モードで作成していたような記号まで収録されているのは良い点です。現代音楽のような複雑な記譜が出来るのかは未だ試していませんが折角導入したので色々やってみようとは思います。下は導入直後にああでもないこうでもないと独り言を呟きながら作成した楽譜です(パート譜を作るのが精一杯でした。本当は大きな文字でSONATEと書いて改行してから小さな文字でフォントスタイルを変えpour Arpeggione et Pianoと続けたかったのですが、どうやってもそれが出来なかったので已む無く1行にしています)。


2020年12月23日水曜日

900円タブレットスマホ

リハビリも兼ねて、書く時期を逸したネタを書いていきます。

ちょっと前になりますが、近所のリサイクルショップで900円で売っていたタブレットスマホを見つけて取り敢えず手に取って色々と操作してみたら結構使えそうなので直ぐに買いました。ALLDOCUBEという初めて聞くメーカーで機種名はiPlay 7T、6.98インチの液晶ディスプレイですが本体がオールプラスチック製なので兎に角軽いです。安かった理由は付属品一切なしで液晶画面に深い傷が幾つかあったからですが、USB Cケーブルと充電用アダプターはありますし、画面の傷もまあ我慢すれば何とか使えるレベルです。一応クアッドコアなのでYouTubeの動画も快適に見られます。これで900円は安すぎる。以前使っていたASUSのアンドロイドタブレットは兎に角処理能力が低くて動画を見るのも一苦労、楽譜をPDFにして表示させても譜めくりで反応しなかったりワンテンポ遅れるし、仕舞いにはエラーが頻発、バッテリーも保たなくなって廃棄しましたが、それに比べるとこのiPlay 7Tは快適に動きます。バッテリーの保ちも良いです。ただ、カメラの性能がショボいのとセンサー類が一部省略されています。Amazonでは新品が9800円で売られていてユーザーレビューを見たらそこそこの評価でした。外出する時はよくiPad mini4を持ち歩いているのですがやっぱり重いんですよね。さすがにiPad miniと比べたら格段に機能は落ちますが処理能力が要求されるようなゲームはやらないしネットや動画、音楽を聴く位だったら軽いし充分実用的です。しかも元々傷物なので細かいことを気にせずにガンガン使えます。しかしiOSに比べるとアンドロイドはやはり機能的にイマイチですね。特にDTM関係はほぼ壊滅的?な感じです。まあこの端末でDTMをやるつもりはないのでいいのですが。というかiPad miniにも一応Cubasis3をインストールしてあるのですが取り敢えず物欲を満足させただけで殆ど使っていません。やっぱりタブレットで細かい作業をするのはキツい・・・(笑) 今は家のwifiで横になりながらネットを見るくらいですが格安SIMでも入れて外でもバリバリ使おうかなどとよからぬ事を考えています。(^^;

SDカードスロットもあり、なかなか使える端末です
裏蓋もプラスチックで力を入れたら割れそう・・・(^^;

2020年12月21日月曜日

車のバッテリー交換

ここの所ずっと仕事で疲れていて夕食後直ぐに眠気に襲われて寝てしまいなかなかプライベートな時間が取れずブログの更新を長らくサボっていました。夏の酷暑の頃から更新を怠り気がついたらもう年末、時間が経つのは本当に早いですね。💧 ブログのネタは色々溜まっていますので追々書いていこうと思います。

昨日の夜、猫砂が無くなったので近所のドラッグストアに買いに行こうと車に乗ったらエンジンがかからず焦りました。前から弱っていて電圧が低くなっていると言われていたのですが(電圧計を見ると停車中で12Vを切っていました)、取り敢えず普通にエンジンは始動するのでそのまま乗り続けていたらここ数日の寒さでとうとう駄目になったようです。今日午後の比較的暖かい時間に試したら何とかエンジンがかかったのでそのままにしておいてディーラーに電話したらバッテリーの在庫はあるとのことだったので漸く交換しました。新車で買って約7年乗っていますが何だか特殊なバッテリーなので検索してもなかなかヒットせず結構高いのでビックリ。ディーラーで交換料込みで約1万6千円でした。昔乗っていた車のバッテリーは普通に自動車用品店で売っていて確か4〜5千円位だった記憶があるので3〜4倍です。アイドリングストップ用のバッテリーはどうも高いようですね。バッテリー交換後は気のせいだと思いますが少し走りが軽くなったような気が…(^^; あとは電子キーの反応が鈍かったのが解消しました。今乗っているのは軽ですがすごく気に入っている(不思議な事にこの車のお陰で事故寸前の危ない場面を何度か切り抜けられた)ので、これからも末永く乗り続けるつもりです。


2020年8月15日土曜日

ラジオの手入れ

 ネットオークションに珍しい富士電機製造(現富士電機)の卓上型ラジオが出品されていて、値下げされたので落札しました。電源が入らないためジャンク品という事で、まあ動作不良は想定内ですが、画像を見る限り埃や汚れで兎にも角にも汚いラジオでした。こういうのを見ると綺麗にしてやろうと燃え上がるのです。(笑)
届いた梱包を開けて見ると画像の通り、これ本当に綺麗にすることが出来るのだろうかと一瞬疑ってしまうような汚さでした。電池ホルダーの金具は液漏れで腐食し錆びだらけ、トランジスターの金属ケースにも腐食が目立ちこりゃ駄目かもと諦めかけましたが、電池を入れてみたらちゃんと動作します。AC電源は通電していないようで、セレン整流器が駄目になっているかもと思ったのですが、コードを上下逆に差し込んでみたら動作しました。このラジオはラジカセなどでもよく使われている本体側の差し込み口に爪が付いていてコードを差し込むと爪が押されて電池からAC電源に切り替わるという方式で、長い間コードが差し込みっぱなしだったせいでプラグの一部が爪の圧力に負けて凹んでしまい、スイッチが切り替わらないというだけでした。さすがにボリュームにはガリがありましたが何度もグリグリと廻しているうちに殆ど消えて、ラジオとしては特に故障もなく完動品だった訳です。これはラッキーでした。(^^)
左:出品時 右:清掃後(以下同)
外装もさることながら内部が兎に角汚いです。埃や錆の微粉末は全て除去し、基板上の部品、基板表面も徹底的にクリーニングしました。電池ホルダーの金具と取り付けネジが錆び付いてネジがどうやっても廻らず結局ネジの頭を舐めてしまったので最後の手段、ネジザウルスで外しました。これは便利ですね、あっという間に外れました。やっとの事で金具を取り外し金ブラシで擦った後、呉のラストリムーバーに漬け込んで錆を除去しましたがかなり進行していてある程度以上は落ちないので黒錆転換剤を塗った後シルバーメタリック塗料で誤魔化しました。(笑)

外装は先ず精製水(汚れがよく落ちます)でざっと綺麗にした後、こびりついた汚れはアルコールで拭きました(無水エタノールだと変色する可能性があるので度数の少ない市販の殺菌用アルコールを使用)。これでほぼ汚れは落ちたのですがどうしても落ちにくい箇所があったので極細コンパウンドで仕上げました。
これで出品時の汚い面影はほぼ無くなりました。(笑)
このラジオを実際に使ってみたところ経年を感じさせないくらい非常に高感度で吃驚しました。シリコンブリッジではなくセレン整流器を使っている事から(富士電機製造はセレン整流器の一大供給メーカーでした)、おそらく昭和40年代前半迄くらいの製品だと思われるので自分とほぼ同じ年代ですね。(^^; 使用しているトランジスターは自分が子供の頃に作ったラジオキットに使われていたものと同じものでした。それにしても今高感度ラジオとして売られているものと比べても全く遜色のない高感度でDX(遠距離受信)にも充分使えますね。夜になると地方局がガンガン入感しますし、ちょっと自宅から離れている中央高速のハイウェイラジオも受信できます(このハイウェイラジオが入感するかどうかでラジオの感度を判断しています)。デザインも可愛らしく、スピーカーの口径も大きいので音質も良く大変優秀なラジオだと思います。尚、残念ながら富士電機は現在家電製品は製造販売していません。

2020年8月14日金曜日

骨董テスター修理

 随分前にネットオークションで入手した昭和27(1952)年頃のナショナルのテスター(製造は東洋計器株式会社)を修理しました。届いてから長い間放置していましたがお盆休みで時間があったので漸く手を付けました。

ナショナルの販売店に記念品として配られたもののようです
木製の立派なテスターです
本体底面に説明書が貼り付けてあったので読んでみると単1乾電池1本を電池ボックスに入れるようです。しかし、本体に電池を入れても全く動作せず、豆球チェッカーも不動、セレクターで測定種別を切り替えて外部端子に電池を繋いでも全くメーターの針が振れない状態でした。まあ骨董品(笑)なので動作しない事は落札時から想定内でしたが。最初は分解する方法がわからず、木箱には捻子らしいものがないのでメーターが付いた前面のパネルを外すと内部にアクセスできました。何本かの配線は切れており、おまけに単2電池ホルダーが増設されていて当時入れた乾電池がそのまま残っていました。

なぜか単2電池用ホルダーが取り付けられていました

古い物を入手すると、時々理解に苦しむような改造が施されている事があって、これがまさにそうです。奥にある単1用の電池ボックスの金具から単2用ホルダーの金具に並列に配線されています。当時は単1電池は高価だったのでしょうか。それとも入手しづらかったのでしょうか。この電池を交換するためにはいちいち前面パネルの捻子4本を外さなければならない上に(本来の電池ボックスなら捻子2本)、メーター回りの配線を切断してしまう危険を冒さなければならず、何れにしても何でこんなに面倒くさい事をするかな~と首を傾げてしまいました。このホルダーには昔の電池がそのまま入っていました。
自分が子供の頃、ナショナルの乾電池は既に「ハイトップ」だったので「ハイパー」乾電池は店頭でも見た事が無く、おそらく昭和30年代~40年代極初期のものだと思います。
箱内にも埃が多く綺麗に掃除して、オリジナルにはない(であろう)後付けされた単2用電池ホルダーは即刻撤去して配線をやり直しました(撤去後の木ネジ穴はパテで埋め、外した単2ホルダーは珍しいので保存する事にしました)。配線材は撚り線では無く単線だったので半田付けが非常にやりにくく難儀しました。撚り線を半田揚げすると半田が直ぐに馴染んでくれるのですが、単線だと柔軟性が無い上に半田が載りにくく半田が冷えて固まる前に何かの拍子で線が動いてしまうと直ぐに外れるので一層の事撚り線に全部交換してしまおうかと思いましたが、一応オリジナルを尊重するために頑張って単線を半田付けした次第です。その他電池ボックス(オリジナル)の金具の捻子が緩んでいたので締め直し、外装の木材も楽器(ギター)用の艶出しポリッシュで磨きました。豆球点火試験用のソケットも錆を落として手持ちの懐中電灯の豆球を挿入したらちゃんと点灯するようになり一安心です。入手時は埃や汚れが酷かったのですが漸く人前に出しても恥ずかしくなくなりました。(笑) 木箱の裏側には大きなナショナルマークがプリントされています。
このテスターは12Vまでの直流電圧測定、50kΩまでの抵抗値の測定、豆電球の点火試験が出来ますが、修理後はこれら全ての機能が回復し(0Ω指針調整用の巻線型可変抵抗器=ボリュームも生きていました)、メーターが本格的なので細かい値まで読み取れます。不動品がしっかり動作するようになると楽しいですね。ジャンク漁りはなかなかやめられないです。(笑)

2020年7月22日水曜日

NUENDO 10 アップグレード

先月から仕事の掛け持ちをやっておりまして漸く納品が終わりました。短期間にCD12枚のマスタリングの仕事でしたので休日返上で毎日約15時間労働で何とかこなしたのですがさすがに疲れました。某T社は人使いが荒い・・・?(^^; 

仕事中にsteinbergからNuendoアップグレード40%引きの案内が来たので忙しい中何と18年ぶりにアップグレードしました。2000年代初頭に確か10万円くらい出してクロスグレードしたものの当時はバージョンアップ料が高くて(確か7万円位した記憶があります)、Ver.3でバージョンアップをやめざるを得ませんでした。使い始めたのはまだMacOS9の頃で非力なCPUではソフトウェア音源は遅延が酷くてリアルタイムではとても演奏できず専らMIDIデータを音源の書き出し機能だけで音声ファイル化していました。Nuendoを久し振りに使ってみましたが、当時はCubaseとは多少雰囲気が違っていた印象があったのですが、最新版は画面を見た限りでは最早Cubeseとの区別が付きません。(笑)
Cubaseには無い映像関連の機能があるようですが他は殆ど同じです。保存ファイル形式は互換性があるのでCubaseで制作したプロジェクトはNuendoでも問題無く開けます。ソフトウェア音源の動作が僅かに軽いかなという印象です。e-LicenserというUSBドングルにVer.3のライセンスが残っていましたが無事Ver.10にアップデートされました。18年という長い時間のうちには幾多の音楽ソフトウェア会社は倒産消滅したり他の会社に吸収されて無くなってしまったり、折角気に入っていたソフトウェアが開発中止になったりと色々ありました。楽譜作成ソフトのナイチンゲール(追記)、MOTUのコンポーザーズモザイクも全てフルライセンスで購入したものの結局開発終了で無くなったし、8万も出して購入したGigasamplerが未だ充分使いこなせないうちに開発中止になった時はショックでした。これまで一体幾ら散財したのか怖くて計算も出来ません。(笑) それに比べればCubaseやNuendoのように寿命が長い(開発元のsteinberg社がヤマハの傘下になりずっと存続している)ソフトウェアは色々助かりますね。昔使い易くて愛用していた同社のGet it on CDという簡易波形編集&CDライティングソフトウェアもWaveLabというソフトウェアに引き継がれて、今回の仕事でも最新版を使用しました。steinberg、MOTU、PreSonusはこれからも長く存続して欲しいと思います。未だ旧Macの中に残っている若い頃作ったデジパフォデータをWindowsに移すために最新版のデジパフォにアップデートしようか検討中です(デモ版ではWindowsで動作するデジパフォで旧Macのデーターを生で読み込みました)。また散在になるかもですが、まあ人生長く生きてきて段々先も見えてきたから今自分が楽しんだり満足したりするための散財はいいのかなと。(笑)

【追記】 一時期全く見かけなくなりましたがナイチンゲール(Nightingale)はまだ購入できるようです。失礼しました。

2020年6月21日日曜日

鉄針ピックアップの修理

戦前のナショナル(松下無線:1935~1944)製SPレコード再生用鉄針ピックアップを入手しました。現パナソニック・テクニクスのご先祖様ですね。型番はNo.776(製造番号?)で、学校の理科の実験などでよく目にするU字型磁石の内側にコイルが入っており、針の振動をコイルに伝えて発電する所謂MC型です。
鷲?のマークが素敵です
型番(製造番号?)と製造者名
元々付いていたシールドケーブルはおそらくオリジナルだと思われますが経年劣化で芯線の被覆がボロボロになっていてショートしそうなので、劣化したケーブルを取り外し新品のシールドケーブルに修理交換し、音響機材に接続しやすいように標準プラグを取り付けました。(元々はラジオに繋いで聴いたと思われます)

劣化した昔のシールドケーブル(シールド網線が剥き出し)
新しいシールドケーブルに交換して標準プラグを取り付け
鉄針式ピックアップの音を聴くのは初めてなので興味津々です。ドイツ・グラモフォン(ポルドール)のポリファー号(マイカサウンドボックス付ポータブル蓄音器)のサウンドボックスを外してトーンアームに取り付けて再生してみました。ポリファーの細目のアームにピッタリと入りましたので、ビクターオルソフォニックや英HMV No.5用のアームだと太くて取り付けられないかも知れません。最初サウンドボックス用のラウド針を取り付けてみたところ全体的にモコモコした変な音で特に大音量部分で酷い歪みが発生したため細い小音量用のハーフトーン針に変えたら良い音が出るようになりました。針式ピックアップにはハーフトーン針(かそれ以下の細いもの)が最適で、サウンドボックスのように1面で消耗してしまうという感じでは無く余裕があります。音は現在のSP用カートリッジで再生する時のようなきつめの針音とは違ってスクラッチノイズがあまり目立たずいい感じで鳴ります。
ポータブル蓄音器に取り付けて演奏中
メモリーレコーダーにダイレクト接続して録音したのが下記の動画で音質調整などは一切しておりません。戦前に製造された鉄針式ピックアップの音を聴いてただければと思います。但しモーター未整備のポータブル蓄音器のため回転(ピッチ)が途中で不安定になってしまう事をご了承ください。レコードはコルトー演奏のショパン・エチュード(別れの曲)国内盤です。

2020年5月31日日曜日

DAT

友人から借りたDATデッキ、パイオニアD-05で昔録音したDATテープを時間がある時に少しずつファイル化しています。本来なら仕事用に大枚をはたいて買ったソニーの業務用DATデッキPCM-R500を使うところですが壊れて久しく、仕方が無いので未だに完璧に動作する友人のデッキを使っています。まあ、ここからは愚痴ですが(^^;、今までソニー製のオーディオ製品を色々と使ってきましたがどれも本当に壊れやすい上に早々に修理サービスが打ち切られるのに辟易して最近はソニー製品購入は出来る限り避けています。それに比べてパイオニアの製品は長持ちしますね。前世紀に買ったDATデッキが未だにちゃんと動いていますし、やはり前世紀に買ったパイオニアのCDプレイヤーPD-HS7は今でも現役です(DACとしても使えるのでPCのオーディオカードのデジタル出力を本機でアナログ変換してモニタリングに使っていて市販CDのマスタリングの作業では随分お世話になりました)。因みに同じ友人がほぼ同時期に買ったソニーのCDプレイヤーCDP-XA55ESはかなり前に壊れました。オーディオブームが去ってからというもの中級機種が無くなりハイエンドか普及機かに二分される中、気に入っていたので同機種を態々中古で買い直したそうです。時代の流れとはいえ現在のパイオニアはオーディオ事業から殆ど撤退してしまったのが残念で仕方がありません。

愚痴はさておき、DATテープを再生していたらついつい昔の事を思い出してしまいました。1990年代はもう20年以上前で私もまだ20~30代で若かったのですね。(笑) その頃は現在のようにソフトウェア音源をリアルタイムで演奏できるような処理能力がPCには備わっていなかったので専らMIDIデータを外部音源モジュールで鳴らしてDATに保存していました。そういえば自分が今でいうところのDTMを始めた頃はGMという規格すら無くてパッチを指定しても音源モジュールが変わるといちいちプログラムチェンジを書き換えなければならず少なからず苦労しました。DATに収録されていたYAMAHAのフリーMIDIデータを勝手にアレンジした音源を聴いていたらまざまざと当時の情景や匂いまでもが甦ってきて何だか切なくなりました。(^^; 現在はPCの処理能力が格段に上がって音源自体もかなりリアルになって大抵の事が手軽に実現できてしまうようになった所為か、まだ発展途上だった80~90年代のワクワクした希望に満ちた感じがなくなってしまったように思います。何れにしてもゲーム音楽などを盛んに作曲していた若かりし頃の音源を聴いてやって頂ければ幸です。DATで録音したので音質的には現在でも充分通用すると思います。音源はRolandのSOUND EXPANSION シリーズ M-OC1(オーケストラ音源、オーボエのすすり泣くような音が実に素晴らしいです)、M-SE1(ストリングス音源、当時としては難しかった弦の再現において出色の出来でした。現在も売らずにそれぞれ2台ずつ所有しています)、ピアノはYAMAHAのTX1Pを使っています。


2020年5月11日月曜日

長い雲

今朝9時半頃西の空に南北に一直線の細長い雲がかかっていました。最近地震が多いですし他にも平行して幾つか長い雲があったのでもしかして地震雲かもと思って撮影しました。まあ何もないと思いますが珍しいのでご覧下さい。なお、無理矢理パノラマ合成していますので画像の歪みはご容赦くださいませ。

2020年5月5日火曜日

古い電波時計

長波やGPSの電波を利用する現在の電波時計が発売される以前、AM放送の時報で時間を修正する電波時計がありました。現在でも極一部の商品にAM放送で時刻修正するものがあり、所謂業務用設備時計にもAM放送を利用するものがあるようです。

コロナウィルスでこの連休も外出を自粛していて、その分ネットを徘徊している時間が長くなるとついついネットオークションやフリマなどを見てしまい、珍しい昔の電波時計が出品されているのを見つけて安かった事もあって動作未確認品を勢いで買ってしまいました。小人閑居して不善を為す? まあ、閑居せずとも不善は為しておりますが・・・(^^; 動作するかどうかは運次第、完全なガラクタを掴まされる可能性もあるので届くまでは気を揉みました。(笑)

SEIKO TD-403 経年で文字盤が少し黄ばんでいます
買ったのはセイコーのTD-403という型番の電波時計で、到着後電池を入れてみると時計は問題なく動作しラジオも受信できて一安心。時刻修正するためにNHK第1放送を受信するのですが、昭和50(1975)年の製品なので受信周波数が590kHzで現在の594kHzとは4kHzズレています(AM放送局が増加して混信が問題になったため1978年11月23日から地域によって放送周波数が10kHzから9kHzステップに変更されました)。かなり立派なエアバリコンが付いていて音を鳴らせるので微調整も楽です。残念なのは12時の下にある赤い発光ダイオードが光らない事ですが他の機能は完全動作しました。この時計の修正動作は、午前7時と午後7時の2回、正時の2分くらい前からラジオの受信を開始し時報の高いラの音(880Hz)を感知すると長針を0分の位置に自動修正するというものです。トランジスタ時計なのでクオーツよりは精度が落ちるもののうまく緩急調整すると1日の誤差を15秒以内に追い込めます。これにラジオコントロールが付いているので当時としては画期的なメンテナンスフリー時計で、電気回路は殆どディスクリートで組まれていますしよくこれだけ複雑なメカニズムを考案し作ったものだと感心します。
時計内部
左側の白いボタンを押すと右側のスピーカーからラジオの音声が聞こえます。
ラジオ受信用に単1乾電池4本、時計駆動用に1本必要です。
右下側がラジオ受信基板
さすがに古いので文字盤やガラスに汚れがありましたが綺麗に清掃しました。古い電池式時計は大抵液漏れで電池ボックスの金具が朽ち果てているものが多いのですが、これは液漏れ跡もなく非常に綺麗でした。長針が時報受信時に0分きっかりに復帰しなかった(ズレていた)ので修正しました。昭和50年頃はクオーツ式がボチボチ出始めた頃でまだ値段が高かったですね。その頃自分はトランジスタ式の目覚まし時計、腕時計は自動巻セイコーロードマチックを使っていました。下の動画はラジオの時報を受信して針を0分に自動復帰するところを撮影したものです。わかりやすいように2分ほど針を進めており、音声は別のラジオを鳴らしています。


おまけ 小学4年から大学時代まで使っていたセイコーロードマチック。そろそろオーバーホールしようか検討中。

2020年4月24日金曜日

時計電池交換

自室の電波掛時計 SEIKO KX317W の時刻が常に5分遅れるようになり、そろそろ電池の寿命が近いので交換しました。CR2477という分厚い(という事は容量も大きい)リチウム電池2個を使用するのですが、この時計を購入したのが2013年10月なので6年半使えた事になります。メーカー発表の定格電池寿命は5年ですが、暗くなると秒針が停止する機能があって秒針停止中の分だけ電池の寿命が延びるという事だったので夜間は部屋の照明がなるべく時計に当たらないようにして秒針停止時間を長くしてきた結果、定格寿命より1年半ほど長く電池が保ったようです。電池交換したら遅れがなくなって快適に動作しています。この時計は余計な装飾もなく設備時計のように見易く、店頭で実物を見て一目惚れして購入しました。こういうシンプルなデザインの時計は市販品ではなかなか無かったので、以前は中古で電気子時計を入手して30秒運針させるためにシンクロナスモーターを使って有極パルス発生器を自作し20年程使いました。電気子時計は30秒毎に+と-が入れ替わる1秒程度の直流パルスで運針しますが、その際コイルを巻いた電磁石でロータを廻すので、そこに直流電流を流すとスイッチが切れると同時に高電圧(キック電圧)が発生しスイッチの接点がそのスパークで焼けて直ぐに駄目になってしまうのです。当初は本当に困り果てましたが、色々と調べた結果、ZNRバリスターというサージ電圧吸収素子を使って解決しました。20年という長い間使えたのはその所為だと思います。さて、この電波掛時計が自作機同様にこの先14年(20年から第1回電池交換するまでの時間を差し引いた)保つのかどうかはわかりませんが結果を確認するのが先か、はたまた自分の寿命の方が先なのか微妙なところです。(笑)
電池交換後、動作に支障が無いSEKO KX317W
交換したリチウム電池 Panasonic CR2477

2020年4月19日日曜日

ギーゼキングのCD その1

フルートとピアノのためのソナチネを知って以来、ピアニストのギーゼキングに嵌まっていて色々とCDを買い集めています。モーツァルトのピアノソロ作品全集が出ていてドイツ・プロフィル(Profil)盤を買ってみたのですが何とこれが疑似ステレオ化処理が施されており心底ガッカリしました。聴くに堪えない昔の疑似ステレオ化処理とは異なるものの、モノーラル音源を2チャンネルに分割して、左右のチャンネルのタイミングを極僅かにずらす事によってステレオ感を得る方式で、私も手持ちのSPレコードを波形編集ソフトで同様な処理を施して遊んだ事はありますが、これをそのまま商品化してしまうのは如何なものかと思います。同じProfilレーベルのバックハウス演奏のショパンエチュード集も同様の疑似ステレオ化処理がなされていて、然も音質がかなり劣化しており(オリジナルのSP盤は持っているので比較できます)本当にガッカリした記憶も新しいのにまたやってしまいました。(涙)

仕方が無いのでEMIオリジナルモノーラル「レフェランス」盤を改めて買い直しました。モノーラル盤はやはりオリジナルのモノーラルで聴くのが本筋でしょう。両盤とも曲の並びは全く同じなのでProfilがEMIのオリジナル音源から単に疑似ステレオ化して発売したもののようです。大手通販サイトにも疑似ステレオ化の事については全く記載が無いのでオリジナルのモノーラルだと思って買ってしまった私のような人間がいるはずで悲しくなります。それにしてもドイツのレーベルも堕ちたものだと思いました。

しかしながら演奏については、ラヴェル、ドビュッシー、モーツァルトに確固たる地位を築いたギーゼキングだけあって全く不満はありません。非常に良い演奏です。ギーゼキングのCDを買うのであればオリジナルスタジオ録音のEMI盤をお薦めします。

ドイツProfil疑似ステレオ盤(非推奨)
ドイツEMI(ELECTROLA)オリジナル「レフェランス」モノーラル盤

2020年4月17日金曜日

50万アクセス

コロナウィルス感染者数が一向に減る気配を見せませんが皆様は大丈夫でしょうか。自営の時はまさにテレワークで高みの見物でしたが、今はそれが出来ない職種なのでやむなく出勤しています。まさに命がけですね。そこまでする価値のある仕事なのかと問われれば「否」と即答してしまうのですが食っていくためには仕方がありません。まあ、仕事があるだけでもありがたいと思っています。ここ1~2ヶ月の間欲求不満が溜まっていて色々と音響機材やCDを買い込んでしまいました。コロナウィルスが蔓延して行動まで抑制しなければならない昨今、何時死んでもおかしくないからまあいいか。(笑) 機会(暇)があればこちらのブログでご紹介しようかと思います。

さて、久し振りにアクセスカウンターを見たら昨日16日18時16分40秒にブログ+ホームページの来訪者数が50万に到達していました。ホームページの方は約10年という長い間利用してきた無料スペースのatpagesがサービスを終了してからというもの絶望的にアクセスが減りましたが、検索エンジンに引っ越した現ホームページが現れるようになってからは少しずつ回復し現在はほぼ以前のアクセス頻度に戻りつつあります。ホームページの方はブログも含めて仕事が忙しくなったため以前に比べると更新頻度がかなり落ちましたが、どちらかというとマニアックな趣味ネタが多いので一定の需要はあるようです。まあ、自分の過去の経験や知識が参考になればという軽い気持ちで開設していますので私の駄文が少しでもお役に立てば幸です。今後ともよろしくお願い申し上げます。

2020年3月21日土曜日

RODE AI-1 オーディオインターフェイス

 以前に購入したRODE AI-1 USB-CオーディオインターフェイスのASIO運用が漸く可能になりました。このインターフェイスは購入時にファームウェアの不具合があり殆ど動作しませんでしたが、RODE社サイトに掲載されている最新ファームウェアをアップデートした後は正常に動作しています。同サイトからASIOドライバーも入手できるのですが、それをインストールしても何故かどのDAWでもASIO機器として認識されず、仕方なくWASAPIデバイスとして使っていましたが、ASIOメインのDAWでは殆ど使い物になら無い状態です。

 AI-1用のASIOドライバーは何もしなければ"C:\Program Files (x86)"⋍32ビットのプログラムフォルダーにインストールされるため、64ビット環境のDAWではAI-1が有効になりません。ドライバーのみを64ビットの”C:\Program Files”にコピーしても駄目でした。其所で、インストール時に自分で64ビットのプログラムフォルダー下に"Rode>Asio"というフォルダを指定してインストールしたところ漸くASIO機器としてDAWやプレーヤーソフトから有効になって問題なく使えるようになりました。
Cubase Pro10のデバイス設定画面に漸く現れました。
コントロールパネルも見えるようになりました。

 本機はWASAPIで使っていた時からヘッドフォン駆動能力が高く、音質がクリアで非常に良いと感じていた(さすがにマイクメーカーだけあってマイクプリの音質も良い)ので是非ともDAWのモニター用途に使いたかったのですが、漸くそれが実現して「喉のつかえが取れた」感じです。(笑) 最大の関心事はレイテンシーでしたがソフトウェアピアノ音源をリアルタイムで弾いてみた感じでは特に速くも遅くもなく標準的な感じです。ただCubaseとStudio Oneでは多少挙動が異なり、Studio Oneだとバッファーサイズを1ランク大きくしてやらないとノイズが出たりしてイマイチでした。CubaseとStudio Oneでは、Studio Oneの方がDAWとしての動作は軽いと感じていたのでこれはちょっと意外でした。これでマイクプリ(ライン入力)が2つあったら文句なしだったのですが、其所だけが惜しいです。

2020年3月20日金曜日

マイクプリ修理

連休という事もあって、随分前に購入したマイクプリアンプ PreSonus  BLUETUBE DP V2を久し振りに箱から出してみました。フロントパネルにあるボタンスイッチを押すと何だかグラグラするので本体を開けて分解してみると基板を支えるスペーサー(支柱)のビスが4本全て破損して(折れて)いました。上下の基板を繋ぐコネクターのみで支えられておりこのままではコネクターピンが曲がったり折れたりしかねないので即刻修理する事にしました。プラスチック製のビスが経年劣化でスクリュー部分が折れてスペーサーの中に残っていたので太めの縫い針を刺して廻して何とか取り出しましたが、結構大変でした。マイクプリアンプという微弱な信号を扱う機材である為、誘導ノイズの回り込みなどを防ぐために態々導体ではないプラスチック製のビスが採用されており音質重視設計という事を感じますが、金属とは違って経年で容易に割れてしまうのが欠点ではあります。
長さ16ミリのオリジナルスペーサと経年劣化で折れたビス
手持ちのビスで応急処置をしようと考えてサイズが合いそうなものをスペーサーに入れてみましたがドライバーで廻すと2回くらい廻った後はそれ以上廻らないので、元のビスのスクリュー部分をよく見るとピッチが広いインチねじでした。本機製造元のPreSonus社は米国のメーカーなので普通にインチねじを採用しているのですが、日本では基本的にミリねじなので規格が合わず廻らない訳です。そこで急遽秋葉原のネジ専門店に行って物色しましたがやはりインチねじは売っていませんでした。プラスチック製のネジも勿論ミリねじしかないので同じようなサイズのスペーサーを探してみましたが、プリアンプに付いていたものは長さ16ミリという半端な数なのでピッタリのものがありません。仕方が無いので本来用意されている15ミリ長のスペーサーに1ミリ厚の紙?製ワッシャーを挟んで合わせる事にしました。スペーサーのねじは勿論ミリねじです。
秋葉原で調達した15ミリ長の代替用スペーサーとプラスチックビス
下駄を履かせるための1mm厚ワッシャー
これらを使って何とか基板をガッチリと固定する事が出来ました。これでもう大丈夫でしょう。
上の基板はスペーサー2本で支えられています。
真空管で歪みを加える事が出来るマイクプリですが、私の用途では殆ど真空管ドライブは使いません。(^^; ソケットには無銘の中国製真空管が入っています。分解には全てのねじを取り外して横にスライドしなければならず骨が折れました。(^^;
修理後は筐体を元通りに組み立てて完成です。
連休初日は家でぐうたらしていたかったのですが、午後から急遽秋葉原に行き、ついでにガリが酷いラジオのボリュームも買おうと思って探しましたが抵抗値は同じものがあるものの回転軸部分がピッタリのものがなくて今回は諦めて帰りました。

閑話休題…

今日はアメリカ在住の妹から電話があって、ロサンゼルスではコロナウィルス対策のため、今日から外出禁止令が出て仕事にも行けないとの事。アメリカは資本主義が徹底していますので政府が休業時の手当を出すなど考えられません。日本では安倍首相が何か対策しようとすると、例えば自粛要請したらマスゴミが大騒ぎで批判しますが、現段階の世界はそんな甘いものではないのですよ。日本人は平和惚けしているというか目の前の危機に対して相変わらず無頓着で呆れるしかないのですが、今後それ程遠くない時期にコロナウイルスの比ではないもっと深刻な事態が起こり得ます。それこそ食料品が容易には入手できなくなるような日が必ず来ますので肝に銘じて今から備えをしておくべきだと思います。

2020年3月15日日曜日

ダビング

昔録音したDATをファイル化しようと思って友人からDATデッキを借りてきて作業しています。仕事が忙しくてなかなか捗っていませんが。(^^; 最初はオーディオインターフェイス経由でPCに取り込もうとしましたがいちいちPCを立ち上げたり、ダビング中に別の作業をして動作が不安定になってエラーが出たりするのも嫌なのでメモリーカードレコーダーTASCAM DR-680MKII経由でダビングする事にしました。
昔まだお茶の水にあった松尾楽器の2台フルコンスタジオで録音したテープがあっていい音だなあと聴き入ってしまいました。2001年の録音ですが、マイクはAKG C4000B(ステレオで2本)、DATデッキはパイオニアのポータブル型D-C88、このデッキは民生用でXLR端子やファンタム電源が付いていないので、安価なARTのマイクプリアンプTUBE MPを2台繋いで録音しました。最近は(主に体力上の問題で(^^;)スモールダイアフラムの使用が多くなったのでめっきり使わなくなってしまいましたがC4000Bはやっぱりいい音で収録できますね。マッチドペアではない(そもそもマッチドペアというラインナップは無かった筈)ですがステレオ収録でも全く問題ありません。それに中国製などではなく歴としたMade in Austriaというのも嬉しいポイントです。
改めてネットで調べてみるとC4000BはAKG初(というより世界初だそうです)のラージダイアフラムバックエレクトレットコンデンサー型だそうで、エレクトレットだという事は以前から知っていましたが、某国内メーカーのECMとは雲泥の差です。エレクトレットコンデンサー(特にバックエレクトレット)がピュアコンデンサーに劣るという事はないのですが、某メーカーのECMの品質が低過ぎて悪いイメージが付いてしまい、私もある時点までECMを毛嫌いしていました。エレクトレットの欠点は経年で帯電させた電荷が抜けて使えなくなる事ですが、バックエレクトレットの電荷が抜け切るまでには100年程掛かるようなので(しかも簡単に充電出来るようですし)、内部の回路が故障しない限り自分が寿命で死ぬまで安心して使える事でしょう。(笑)

このマイクを買ってきてテスト録音した時に低音がおそろしく良く収録できてしかも滑らかな音にビックリした事を今でも鮮烈に覚えています。当時の価格が6万円程だったのであまり出回っておらずネットでも記事が少なく、某ナントカ袋であまり使った事もないクセに低評価をしている輩には笑ってしまいました。オーディオ(音響)機器界隈って大して使ったことがなくてもその製品の全てがわかってしまうまさに一を聞いて十を知る「超能力者」で溢れているのですね。道理でオカルトと揶揄される訳だ。(笑)

実際に録音してC414と比べてみると、音離れが良くクッキリしているC414、ソフトタッチでウォームなC4000Bという感じ(言葉で表現するほど極端な差がある訳ではない)ですが、解像力が劣るという事はなく細かい音もキッチリ録れています。同じメーカーだけあって音の傾向は似ており、どちらにも共通して気品のようなものを感じますね。何れにせよマイクの個性や好みに応じて使い分ければよいだけで、優劣とは違います。両方ともピアノにはよく合っていると思います。当時このマイクの半額以下で売っていて某音響機材ショップが激しくプッシュしていた某社のマイクにしようかとちょっと傾きかけた事もありましたが、経年で本体にサビみたいなものが出たり低音域が抜けたりするらしい(C4000Bは購入してから約20年、何度も使いましたが未だに新品のように綺麗です。防湿庫に保管していたという事もありますが)ので変な気を起こさなくてよかったと思います。(^^; 久し振りに動作チェックしてみましたが帯域、感度とも全く問題なしなのでまたこれで録音してみたくなりました。所謂ハイレゾで収録したらどんな結果になるのか試してみたいですね。尚、C4000Bはその後C4000と型番が変わってブラック仕上げになり付属ショックマウントがH100からH85に変更されましたが現在はディスコンです。ダビングの話から結局またマイクネタになってしまいました。(^^;

2020年2月24日月曜日

C414XLSで録音

またまたマイクネタで恐縮ですが、昨日23日に小さなホールで有志によるピアノの演奏会があり、そこで先日購入したAKG C414XLSを2本使用して録音をしました。今回は2台ピアノとソロ曲が混在するというちょっと変わった構成で、マイクは1回セッティングをすると途中で動かせないため取り敢えずピアノ2台にそれぞれ1本ずつ設置し、ソロと2台の音量差をなるべく縮小するため指向性はオムニに切り替えました。私はミヨーのスカラムーシュを弾いたのですが、この曲はプリモとセコンドで交互にテーマが出現するのでカーディオイド特性を利用してステレオ感を強調した録音をすると非常に面白い効果が得られると考えたのですが、今回それは諦めました。マイキングの狙いはピッタリ当たってソロでも2台でもステレオ感を殆ど犠牲にせず左右の音量的にもあまり違和感を感じず編集段階でちょっと調整してやるといい感じになりました。ピアノ1台に2本で計4本マイクを立てる事も考えましたがちょっと現実的ではないので2本だけでやる事にしました。

それにしてもC414は非常にいい音で収録できますね。まさにスタジオのあの音で、安物とは別世界です。今までは安いマイクでもマイキングでどうにかなるだろうと努力して来ましたが、やはりどうにも越えられない壁があって、ある程度のグレード以上のマイクでないと絶対に実現できない世界がある事を痛感しました。今回は諸般の事情でちょっと無理筋のマイキングをしたも拘わらず今までで一番良い音で収録できました。良いマイクはあまりよろしくない環境でも救ってくれるのですね。久し振りに重いマイクブームスタンドを2本抱え、大きなレコーダーを持っていった甲斐がありましたがただ一点、ピアノの調律が完全でなかった事が悔やまれます。C414を購入して本当に良かったです。今後メインで活躍してくれるでしょう。

2020年2月22日土曜日

ORTF方式マイクロフォンSuperlux S502購入

またまたマイクを買ってしまいました。SuperluxのS502というORTF(L'office de Radiodiffusion Télévision Française=フランス放送協会)方式のマイクで、ネットでスモールダイアフラムのマイクを検索していて見つけたものです。この製品、ショップスMSTC 64 Uの類似品なのですが本家は40万円位しますので趣味レベルではとても手が出ません。S502は送料込みで約2万円、ショップスの1/20で非常にリーズナブルです。Superluxのマイクは数機種を除いて日本国内では取り扱いがないのでebayでイギリスのショップから直接購入し、約10日で到着しました。
こんな感じで届きました。

外箱
ケース
Superluxは台湾の音響機器メーカーで以前購入したヘッドフォン(AKGの類似品)の性能が大変良かったので信用して買ってみた次第です。FostexのMC10STや米国SAMSON C02はおそらくSuperlux SMKH8KのOEMで同等品と思われます(無論、OEM各社用に仕様を若干カスタマイズしている可能性はありますが)。

ORTFは2本のマイクを17センチの距離で110度に開いて設置する方式で人間の頭部(耳)の構造を参考に設計されていて自然なステレオ感が得られるとされています。その他に定位の優れたマイキングにはNOS(オランダ放送協会)方式というものもあり2本のマイクを30センチの距離で90度に開いて設置します。

このマイクの簡易録音テストをしてみましたが特に不具合も無く(個人輸入?で怖いのが製品の初期不良なんですよね)、録音帯域もワイドレンジでXY方式のちょっと窮屈な感じとは異なり音場感豊かに収録してくれます。近々サークルの演奏会があるのでその録音に使用するのが楽しみです。

Superlux S502をネット検索しても日本語のサイトは出て来ないので、このマイクを採り上げるのは自分のブログが国内初かな。(笑)

2020年1月21日火曜日

宍戸錠氏死去

とうとうエースのジョーが逝ってしまわれました。高校時代に東京12チャンネル(現テレビ東京)で昭和30年代の日活アクション映画を頻繁に放送していたのを見てファンになりました。そういえば、高校2年の時にジョーという渾名のクラスメイトがいたのですが、頬の膨らみ具合が宍戸錠に似ているという事でそう呼ばれていました。(笑) 小林旭、赤木圭一郎など、日活ニューフェイスのアクション映画は本当に面白くて随分見ましたね。宍戸錠はシリアスな役柄の小林旭とは違ってどちらかというとコミカルな役が多くて大いに楽しませて頂きました。デビュー作の昭和30年の「警察日記」を見ると長男の宍戸開氏と瓜二つです。日活アクション映画は自分が生まれた頃の風景が写っているのが懐かしくて、話の筋立てはワンパターンでしたが好きでした。昭和39年になると東京オリンピックで急速に町並みが変わってしまったせいか、日活映画自体もなんだか面白くなくなってしまいましたね。奇しくも今年は東京オリンピックが開催されますが私は全く興味がありません。勝手にやってろって感じです。(笑) つい先日「拳銃(コルト)は俺のパスポート」という宍戸錠主演映画(これはかなりシリアス)のDVDを買ったばかりでしたので尚更残念です。心よりご冥福をお祈りいたします。

2020年1月1日水曜日

明けましておめでとうございます

令和二年になりました。本年も当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。皆さまにとりまして良い一年になりますよう祈念しております。