2024年3月31日日曜日

リモコン修理

 リサイクルショップでソニー製の学習型リモコンが説明書完備の共箱入りで安価に売っていたので購入したのですが所々反応しないボタンがありました。返品してもよかったのですが、まあ安かったので(同じものを新品で買ったらかなりの出費になるので)修理しました。先ず反応しないボタンに試しに接点復活剤を塗布しましたが全く改善しないので無水エタノールで除去しました。こういったリモコンは導電ゴムを使用しており接触不良が原因の故障には接点復活剤の効果はないです。それ以上に正常な部分までもおかしくしてしまう可能性がありますので接点復活剤は使用厳禁ですね。やはり(私の中では)定番であるアルミホイルに両面テープを貼り付けた自作修理用部品を使用しました。今回は銅テープを試してみたかったのですが近所のホームセンターでは取り扱いがなく入手出来ませんでした。こんな時いつも思うのですが何処ででも容易に入手出来る商品は腐る程あってもニッチな商品を扱っていないホームセンターの存在意義ってあるんでしょうかねぇ。仕入担当のバイヤーにはもっと勉強してほしいです。😞

このリモコンは基板のチップLEDでボタンを照明するため導電ゴムの面積が非常に小さかったのでそれに合わせて作った小さいアルミ接点を貼り付けるのには非常に苦労しましたが、組み立てて動作確認してみたら確りと動作しました。かなり多機能なリモコンなので重宝しそうです。

2024年3月23日土曜日

ポリーニ死去

 イタリア人ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニが本日亡くなったそうです。ポリーニといえば中学生の頃ショパンの練習曲集を聴いて衝撃を受け(ヴィルヘルム・バックハウスのSPレコードも素晴らしかったですが)、高校生の頃にピアノの師匠の勧めで来日コンサートを聴きに行きました。NHKホールの最後列の座席では足りなくてその後ろの通路に折り畳み椅子が用意されてそれに座って聴いた事を昨日のように思い出します。ポリーニが遠くに小さく見えましたが勿論、演奏は本当に素晴らしかったです。我々と同時代を生きた偉大なピアニストの御冥福を心よりお祈りします。

2024年3月21日木曜日

笠置シヅ子の歌

 時間の都合もあって私は殆ど見ていないのですが、笠置シヅ子をモデルにした連ドラ「ブギウギ」がそろそろ終わりますね。去年、連ドラに合わせた復刻CDの企画が大手レコード会社で立ち上がり関わらせていただきました。音源の調律とノイズ除去作業をさせていただくため音源を受け取って作業用のPCに取り込んで試聴して度肝を抜かれました。それは「ラッパと娘」という曲で、無知な私は聴いた感じで戦後それ程経っていない頃に録音されたものだと思ったのですが調べてみるとこれが戦前の録音だと知ってビックリ仰天です。笠置シヅ子のブラックな歌いっぷりに引き込まれて、これは出来得る限りノイズを除去してクリアな音で聴いて頂かなければという思いで作業しました。ブギウギもいいですが「ラッパと娘」は別格だと思います。以前のエントリーで触れたかも知れませんが今使っている波形編集ソフトウェアはかなり高精度にノイズ成分を除去できます。オートマチックのノイズリダクションプラグインでもそれは出来るのですがそれをやってしまうと原音の成分がかなり殺がれて文字通り音が死んでしまうのでプラグインは一切使わず総て手作業です。3分半位の音源で500箇所以上(作業履歴が残るのでそれを見て思わずビックリしました(笑))のノイズを波形を見ながら除去していきます。この道30年以上なのでノイズの波形を見ればどんなノイズが聞こえるかは直ぐにわかりますしその対処法もほぼ確立しています。これまでに蓄積したノウハウで最大限の仕事をさせていただきました。私は元来クラシック畑でジャズもそれなりに聴きますが所謂歌謡曲でここまで感動したものはあまりありません(別に歌謡曲を見下げている訳ではありません)。ネットにも音源がありますので是非ともこの名曲、名唱をお聴きください。ノイズ除去の仕事をしながら感動した曲がもう一つあります。それは暁テル子の「東京シューシャインボーイ」です。シューシャインボーイとは靴磨きの少年の事で、ともすれば暗い内容になりがちなモチーフが明るく前向きな内容でオケのアレンジも秀逸で聴いた瞬間好きになりこれも力を入れて作業をさせていただきました。そういえば子供の頃即席ラーメン「たまご麺(ハウス食品)」のコマーシャルで流れた曲(「ミネソタの卵売り」の替え歌)も元は暁テル子の曲でした。昔は若気の至りで歌謡曲を殆ど聴きませんでしたがこうして仕事を通じて聴いてみると確かに良い曲が多くあります。特に「ラッパと娘」は連ドラが切っ掛けで多くの人に聴かれるようになったようでこれからも聴き継がれればと思います。

2024年3月20日水曜日

車の異音

 1年くらい前からフロントのエンジンルームから鉄板が僅かに触れ合って出るようなビビビビーンという音が出るようになりました。ドアを閉めたりエンジンを始動すると異音がして次第に音がしなくなるという現象だったので半年前の定期点検の時に見て貰ったのですが原因がわからず、特定するにはエンジンを一回外してみないとわからないので費用がかなりかかると言われて仕方なく我慢して乗っていました。自分で原因を探ろうとエンジンルームを開けて色々とやってみたのですがやはり素人には無理でしたね。(笑) 走行には影響しないのが幸いだったのですが、これまでに乗った車ではそんな異音は一度も出なかったので変だなあとは思いつつ先日また定期点検の時期が来たのでディーラーの担当者にもう一度異音が出る事を説明しました。今回は別の整備士の担当でしたがあまり期待せずに待っていると原因がわかり直したとの事、エンジンルーム内の配管同士が触れ合っており、振動を与えると僅かにぶつかって異音が出るという説明でした。整備が済んだ車に乗ってみると一切異音がせず漸く不快な現象から解放されてホッとした次第です。やはり整備士にも優秀な人とそうでない人がいるようです。タイヤに皹割れが見られこのままだと宜しくないので交換した方が良いと言われましたので近日中に素直に交換しようと思います。兎にも角にも、今乗っている車には沢山の思い出が詰め込まれていて何度も危ない状況を助けて貰ったりしたので(信じられないかもしれませんが本当にそう思える瞬間が何度かありましたし車との相性って確かにあるんですよね)、新車で購入してからかなりの年数が経過しているのでディーラーからも新車の買い換えを何時も薦められています(ガン無視です(笑))が愛車を下取りに出して新車にするなんて全く考えられず今後も大切に乗って行きたいと思います。

2024年3月16日土曜日

ヘッドフォン修理

 以前購入した英FocusriteのオーディオインターフェイスScarlett(現在は同社のClarett+を使用)に付属していたヘッドフォンHP60Mk2が中々良い音なのでリスニングに能く使っていましたがプラグに不具合が出てモノーラルに聴こえるようになってしまったので交換しました。


勿論、このヘッドフォンはFocusrite社が製造している訳ではなく台湾のSuperluxか中国のiSK、Takstar辺りのOEM製品ではないかと思われます。

元々のプラグは標準ステレオプラグアダプターを取り付けるネジが付いていて、これが便利なので同じようなプラグを探したらサウンドハウスで売っていたので購入。プラグは一体成型なので根本から切って交換しました。

線材はポリウレタンリッツ線だったのでライターの熱で被覆を取ってハンダ付けしました。緑がL、赤がR、透明がG、プラグは先端がL、中間がR、根本がGです。序にAmazonでノーブランド105mmのイヤーパッドを購入して交換、本来はインターフェイス本体と同様に赤色が基調でオリジナルのイヤーパッドのダイアフラム保護ネットも赤なのですが汎用品は黒でその点だけが残念。でも快調に鳴っています。

2024年2月23日金曜日

鉄針ピックアップその2

 ネットでSPレコード用の鉄針ピックアップを入手しました。ゼンマイ(或いは電気モーター)式蓄音機のサウンドボックスを外したトーンアームに取り付け、一般的には真空管ラジオ等のピックアップ入力端子に接続してレコード再生するものです。トーンアームの取り付け径の細さから考えると戦後のポータブル蓄音機向けでしょう。鉄針ピックアップの利点は現代のSP用カートリッジがダイレクトにスクラッチノイズを拾って五月蠅いのとは異なり鉄針を使用することでノイズが柔らかく聴きやすくなることです。但しそれ故情報量(解像度)が若干落ちる事も考えられますが少なくとも以前入手した戦前のナショナル製鉄針ピックアップの音はノイズが減ってとてもいい感じでした。

本体の刻印を見ると日本コントロール工業(現在の同名企業とは異なる)の製品ですが、おそらく戦後昭和20~30年代前半位の時期に製造された物ではないかと思われます。
オリジナルのシールドケーブル付きでしたが絶縁体の経年劣化でショートしており、更に100Vコンセントプラグが取り付けられていました。本来ならピックアップ用のプラグが付いているはずですが前オーナーが代用として交換したのでしょう。いずれにしても使えないので廃棄しました。
ピックアップ内部はU字型マグネットと針の振動を直接拾うコイル、そしておそらくはボリューム調節用の可変抵抗器で構成されています。所謂MC(ムービングコイル)型ですね。コイルに繋がっている線を外さないように細心の注意を払いながら現在市販されているシールドケーブルと交換しました。

筐体内が狭くケーブルの抜け止めに結びを作ることが出来ないため本来なら留め金等をケーブルにカシメればいいのでしょうが使える物がないため苦肉の策として自己融着テープをケーブルに巻いて孔よりも太くして抜け止めとしました。融着しているとはいえ強く引っ張ると力に負けて抜けそうですが丁寧に扱えば大丈夫です。早速オーディオインターフェイスに繋いで針留めのネジを触るとゴソゴソと音がしたのでコイルは断線していないようです。実際にSP盤の再生試験はしていませんが問題なく音が出ると思います。回転つまみはボリュームと思われますが、抵抗体の経年劣化なのかボリューム調整は出来ませんでした。手持ちのポータブル蓄音機はどれもゼンマイが不調なのでいずれは修理して試したいと思っています。尚、この種のピックアップに使う鉄針はソフトトーン(或いはハーフトーン)用が最適で、ラウド等の大音量用の鉄針を使うと振幅が大きくなりすぎて歪み(クリップし)ます。

2024年2月11日日曜日

目覚時計修理

 愛用している(かなり前にハードオフで500円で買った😅)目覚時計のスヌーズボタンが暫く前からおかしくなり、ボタンが壊れる位強く押さないと目覚しが止まらなくなったりライトが点かなくなったので分解してみました。ボタンと連動するタクト(タクタイル)スイッチが故障しているようなので、昨日秋葉原で修理用に買って来たタクトスイッチと交換しました。特殊な部品を使っていると寸法が合わず取付けられなかったりしますが汎用品を使っているようで今回はピッタリ寸法が合いました。😄

コンデンサーと電波受信用のバーアンテナが乗っかっている基板を外すとスイッチだけが取付けられている小さな基板にアクセス出来ます。
基板が小さいのでクリップで挟んで取外し易いように固定してタクトスイッチを外すのですが小さいので思った場所に半田鏝と半田吸取器を当てるのが大変でした。メーカーで修理する場合はこの基板ごと交換するのでしょうが古い時計なのでメーカーには既に部品もなく修理不可能な筈で基板一つ無駄には出来ません。😣
少し時間がかかりましたが漸く壊れたタクトスイッチを外しました。後は購入した新しいタクトスイッチを取付けて修理完了です。仮付けでテストしてみましたがちゃんと動作したので半田で固定して元通りに組立てます。部品を半田付けするのは簡単なので直ぐに終わりました。
これまではスヌーズボタンを押す場所を微妙に変えたり力一杯押しても反応しなかったりと不便極まりなかったのですが、交換後はボタンのどの部分を押しても非常に軽いタッチで反応するようになりました。これでまだまだ使えそうです。😀