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2025年6月21日土曜日

チューナーバッテリー交換

 TASCAM TC-1Sという太陽電池で内蔵バッテリーに充電して動作するクロマティックチューナーのバッテリーが駄目になってしまったので交換に挑戦しました。

正常であれば液晶ディスプレイの左下(☼マークの下)にバッテリーマークが出るのですが完全にお亡くなりになっているようで表示されません。
本機は既にディスコンなので自分で修理する事にしました。ケースを開けてみるとML2032というコイン電池型の2次電池が使われていたので型番から検索してアマゾンで同じマクセル製のタブ付きが販売されているのを見付けて購入しました。タブの形状も同じでしたが基板の駄目になったバッテリーが中々外れずかなり苦戦しました。半田鏝で熱を与え過ぎるとプリントパターンが剥離してしまうので失敗覚悟で何とか外しました。
本来なら今後も考えて容易に交換出来るバッテリーホルダーを取り付けようと考えましたが筐体のスペースに余裕が無かったので仕方なく新しいバッテリーを半田付けしました。
これがアマゾンで購入した新品のバッテリーです。元々付いているバッテリーを外すのは難儀でしたが取付は簡単でした。

早速USB電源から充電してみましたが何故か充電容量が上がらなかったので失敗したか〜😥と思いましたがソーラーの方で根気よく充電したらバッテリーマークがフル充電を表示したので一安心です。何度やっても自分で修理したものには愛着が湧きますね。今後も折を見て充電を怠らず使用して行こうと思います。

2025年5月5日月曜日

KAWAI PHm

 連休で時間があり大昔のMIDI音源モジュール、KAWAI PHmがまだちゃんと動くのでバックアップメモリー用バッテリーを交換しました。

今ではこういったハードウェア音源は全く使わなくなりましたが、PHmが発売された1989年にはまだGM規格がなく各社音色マップの並び方がまちまちで同じMIDIデータを異なるモジュールで演奏させると全く音が変わってしまうのでモジュールごとにプログラムチェンジを書き換えたりしていました。当時はあまりリアルな音色がなくてピアノでさえがっかりするような音しか出ませんでしたが、こういった古い音源を聴くと当時なんとかリアルな音に近づけようと細かくデータに手を入れて四苦八苦していたのを思い出します。久し振りに音を聴いたらまだ若かった当時が甦って懐かしくなりました。当時はPCが非力でとても音声データなどは扱えずシーケンサーにMIDIデータを打ち込んだりリアルタイムで演奏したMIDIデータを細かく編集してパソコン通信の音楽フォーラムなどに投稿していました。聴く側の音源が違うと中々作り手の意図したように伝わらず心許ない感じでしたが全てが発展途上の当時では仕方がなかったですね。まあそれなりに楽しい時代ではありました。

さてカバーを開けてみると基板のほぼ中央にタブ付の三洋電機製CR2032が直付けされていました。当時の音源のバックアップバッテリーは皆こんな感じでしたね。

おそらく製造されてから一度も交換されていないと思われるバッテリーは画像のように白い粉を吹いて液漏れしており基板の銅箔は腐食、基板表面の一部にも液漏れの跡がありましたので綺麗に清掃しました。腐食している所為で半田ごてを当てても中々外れず結構手間でした。

まあ今後も殆ど使用しない音源なのでその儘でも良いのですが(笑)、折角なので再び交換できるように手持ちのリチウム電池用バッテリーホルダーを半田付けしました。元々付いていたバッテリーのタブとホルダーのピンの両極の長さが丁度同じだったのですんなりと取付けできました。
同じ型番のバッテリーを入れて完成です。5年くらいはバッテリーが保つようなので、次回交換時は自分が何歳になっているのか考えるだけでも恐ろしい。(笑)
元通りに組み立てて動作チェックしましたが、特に問題なくバックアップ機能もOKです。懐かしいモジュールなので時々電源を入れて聴いてみようかと思います。それにしても現在でもカワイのサイトで取扱説明書が入手できるのは素晴らしいですね。カワイといえばMIDI KEY IIというデータ入力用のキーボードを愛用していました。モジュレーションホイールやピッチベンドのみならずちゃんとベロシティーも付けられて即興演奏等に重宝しました。

2024年3月31日日曜日

リモコン修理

 リサイクルショップでソニー製の学習型リモコンが説明書完備の共箱入りで安価に売っていたので購入したのですが所々反応しないボタンがありました。返品してもよかったのですが、まあ安かったので(同じものを新品で買ったらかなりの出費になるので)修理しました。先ず反応しないボタンに試しに接点復活剤を塗布しましたが全く改善しないので無水エタノールで除去しました。こういったリモコンは導電ゴムを使用しており接触不良が原因の故障には接点復活剤の効果はないです。それ以上に正常な部分までもおかしくしてしまう可能性がありますので接点復活剤は使用厳禁ですね。やはり(私の中では)定番であるアルミホイルに両面テープを貼り付けた自作修理用部品を使用しました。今回は銅テープを試してみたかったのですが近所のホームセンターでは取り扱いがなく入手出来ませんでした。こんな時いつも思うのですが何処ででも容易に入手出来る商品は腐る程あってもニッチな商品を扱っていないホームセンターの存在意義ってあるんでしょうかねぇ。仕入担当のバイヤーにはもっと勉強してほしいです。😞

このリモコンは基板のチップLEDでボタンを照明するため導電ゴムの面積が非常に小さかったのでそれに合わせて作った小さいアルミ接点を貼り付けるのには非常に苦労しましたが、組み立てて動作確認してみたら確りと動作しました。かなり多機能なリモコンなので重宝しそうです。

2024年3月16日土曜日

ヘッドフォン修理

 以前購入した英FocusriteのオーディオインターフェイスScarlett(現在は同社のClarett+を使用)に付属していたヘッドフォンHP60Mk2が中々良い音なのでリスニングに能く使っていましたがプラグに不具合が出てモノーラルに聴こえるようになってしまったので交換しました。


勿論、このヘッドフォンはFocusrite社が製造している訳ではなく台湾のSuperluxか中国のiSK、Takstar辺りのOEM製品ではないかと思われます。

元々のプラグは標準ステレオプラグアダプターを取り付けるネジが付いていて、これが便利なので同じようなプラグを探したらサウンドハウスで売っていたので購入。プラグは一体成型なので根本から切って交換しました。

線材はポリウレタンリッツ線だったのでライターの熱で被覆を取ってハンダ付けしました。緑がL、赤がR、透明がG、プラグは先端がL、中間がR、根本がGです。序にAmazonでノーブランド105mmのイヤーパッドを購入して交換、本来はインターフェイス本体と同様に赤色が基調でオリジナルのイヤーパッドのダイアフラム保護ネットも赤なのですが汎用品は黒でその点だけが残念。でも快調に鳴っています。

2024年2月23日金曜日

鉄針ピックアップその2

 ネットでSPレコード用の鉄針ピックアップを入手しました。ゼンマイ(或いは電気モーター)式蓄音機のサウンドボックスを外したトーンアームに取り付け、一般的には真空管ラジオ等のピックアップ入力端子に接続してレコード再生するものです。トーンアームの取り付け径の細さから考えると戦後のポータブル蓄音機向けでしょう。鉄針ピックアップの利点は現代のSP用カートリッジがダイレクトにスクラッチノイズを拾って五月蠅いのとは異なり鉄針を使用することでノイズが柔らかく聴きやすくなることです。但しそれ故情報量(解像度)が若干落ちる事も考えられますが少なくとも以前入手した戦前のナショナル製鉄針ピックアップの音はノイズが減ってとてもいい感じでした。

本体の刻印を見ると日本コントロール工業(現在の同名企業とは異なる)の製品ですが、おそらく戦後昭和20~30年代前半位の時期に製造された物ではないかと思われます。
オリジナルのシールドケーブル付きでしたが絶縁体の経年劣化でショートしており、更に100Vコンセントプラグが取り付けられていました。本来ならピックアップ用のプラグが付いているはずですが前オーナーが代用として交換したのでしょう。いずれにしても使えないので廃棄しました。
ピックアップ内部はU字型マグネットと針の振動を直接拾うコイル、そしておそらくはボリューム調節用の可変抵抗器で構成されています。所謂MC(ムービングコイル)型ですね。コイルに繋がっている線を外さないように細心の注意を払いながら現在市販されているシールドケーブルと交換しました。

筐体内が狭くケーブルの抜け止めに結びを作ることが出来ないため本来なら留め金等をケーブルにカシメればいいのでしょうが使える物がないため苦肉の策として自己融着テープをケーブルに巻いて孔よりも太くして抜け止めとしました。融着しているとはいえ強く引っ張ると力に負けて抜けそうですが丁寧に扱えば大丈夫です。早速オーディオインターフェイスに繋いで針留めのネジを触るとゴソゴソと音がしたのでコイルは断線していないようです。実際にSP盤の再生試験はしていませんが問題なく音が出ると思います。回転つまみはボリュームと思われますが、抵抗体の経年劣化なのかボリューム調整は出来ませんでした。手持ちのポータブル蓄音機はどれもゼンマイが不調なのでいずれは修理して試したいと思っています。尚、この種のピックアップに使う鉄針はソフトトーン(或いはハーフトーン)用が最適で、ラウド等の大音量用の鉄針を使うと振幅が大きくなりすぎて歪み(クリップし)ます。

2024年2月11日日曜日

目覚時計修理

 愛用している(かなり前にハードオフで500円で買った😅)目覚時計のスヌーズボタンが暫く前からおかしくなり、ボタンが壊れる位強く押さないと目覚しが止まらなくなったりライトが点かなくなったので分解してみました。ボタンと連動するタクト(タクタイル)スイッチが故障しているようなので、昨日秋葉原で修理用に買って来たタクトスイッチと交換しました。特殊な部品を使っていると寸法が合わず取付けられなかったりしますが汎用品を使っているようで今回はピッタリ寸法が合いました。😄

コンデンサーと電波受信用のバーアンテナが乗っかっている基板を外すとスイッチだけが取付けられている小さな基板にアクセス出来ます。
基板が小さいのでクリップで挟んで取外し易いように固定してタクトスイッチを外すのですが小さいので思った場所に半田鏝と半田吸取器を当てるのが大変でした。メーカーで修理する場合はこの基板ごと交換するのでしょうが古い時計なのでメーカーには既に部品もなく修理不可能な筈で基板一つ無駄には出来ません。😣
少し時間がかかりましたが漸く壊れたタクトスイッチを外しました。後は購入した新しいタクトスイッチを取付けて修理完了です。仮付けでテストしてみましたがちゃんと動作したので半田で固定して元通りに組立てます。部品を半田付けするのは簡単なので直ぐに終わりました。
これまではスヌーズボタンを押す場所を微妙に変えたり力一杯押しても反応しなかったりと不便極まりなかったのですが、交換後はボタンのどの部分を押しても非常に軽いタッチで反応するようになりました。これでまだまだ使えそうです。😀

2023年9月24日日曜日

時計修理

風呂場で使っているカシオの防水時計が動かなくなったので修理しました。
交換用ムーブメントを購入して取り付けようとしたのですが、中心軸をネジで留めるタイプではなく(ムーブメントを本体の爪で挟んで留めるタイプ)軸が太くてどうしても入らないため諦めてムーブメントを分解掃除することにしました。ゼンマイを使っている機械式ムーブメントは無理ですが、歯車が少ないクオーツムーブメントなら何とか行けそうです。時計本体からムーブメントを取り外し分解しました。秒針を取り付ける金属製の軸(棒)が錆びていたので錆を落としてグリースを塗りました。歯車は洗浄した後、軸とケースの軸受けに少量のプラスチック用グリースを塗り戻そうとしましたが歯車の配列が判らなくなってしまった(笑)ので、色々試しながら元の配列に組み直しました。
簡単な構造のクオーツムーブメント
コイル基板もセラミックコンデンサーや水晶振動子、ICなど部品数点しかありません
磁石付の歯車を回すコイル基板の半田が経年劣化と湿気でくすんでいたので半田をやり直し、電気接点を無水エタノールで洗浄してから元通りにムーブメントを組み立てて一日24時間動作させて止まりや遅れが無い事を確認して愈々本体の組立に入るのですが、ムーブメントの金属軸が錆びていたという事は経年劣化で防水性能が落ちていると思われるので防水ゴムパッキングに時計用のシリコングリースを塗って防水性を高めてから本体を組み上げて完了です。この程度の修理でこの後どのくらい保つのかはわかりませんがテストも兼ねて観察していきたいと思います。

2023年8月26日土曜日

KAWAI ミニデジタルピアノ GLORIA 修理

 電源の入らないジャンク品、ミニピアノが欲しいというよりは単に修理してみたくて入手しました。(笑) こういうのは大体ACアダプターを接続する電源ジャック部分の半田が経年劣化も含めてクラックしているものが多く、接続ジャック部分には物理的に力がかかるのでプラグを何度も取り外したり、ACアダプターのケーブルを強く引っ張ったりすると半田が力に負けて割れてしまい接触不良を起こします。半田は一見強く接着する様に思えますが、実はかなり弱いです。コンシューマー用の安価なオーディオ機器だと、特に半田だけで基板に直付けされたRCAジャック、ヘッドホンジャックなどはちょっとした事でクラックを起こし接触不良になりやすいですね。分解して基板を見るとやはり思った通り電源ジャックの取付部分に半田クラックがありました。ひどい場合だとプリント基板の銅箔ごと剥離してしまうことがあるのですが今回は幸いなことに半田クラックだけの軽症でした。こういう力のかかる部品は基板上に強力な接着剤、或いはシャーシにネジで固定するような設計にすれば半田クラックや銅箔剥離の多くを回避することが出来ますが、コストがかかり修理メンテナンスも面倒になるのでやらないのでしょうね。クラックしている部分に半田を多めに盛り、その他の部分も半田修正して修理完了です。本当は電源ジャックをプラリペアで基板に強固に固定したかったのですが、丁度プラリペアの液が蒸発して瓶が空になっていたので残念乍ら今回は見送りました。

本体基板はこれだけです。KAWAI製のチップが載っています。
本体は木製で思ったよりも大きいので結構重量があります。鍵盤は1オクターヴ140mm、あと10mm長ければ…、惜しい!(笑) 鍵盤にベロシティーセンサーはないので音の強弱はつけられませんが和音は普通に弾けるしデジタルなのでピアノらしい音は出ます。これでMIDI入出力があれば簡易入力キーボードとして使えるのですが、まあ子供の知育用玩具なので仕方ないですね。一応グランドピアノみたいな格好をしているのでピアノ好きのおもちゃとしては面白いと思います。(笑)

2023年3月23日木曜日

プラグ交換

 以前ラインスイッチャーを入手した時に購入したケーブルですが、はんだ付けのやり直しはしてみたもののやはりプラグがポンコツでプラグの軸が回転したりジャックに奥までしっかりと刺さらなかったりケーブルをかしめる金具が軟ですっぽ抜けたりとトラブルが多発した為結局全部マル信無線電機製のプラグに交換しました。さすがにちゃんとしたメーカー製の部品は作りが違いますね。見た目からして全然違います。ケーブル8本で計16個交換、被覆を剥いたりはんだ付けに手間が掛かりましたが今度はジャックに隙間なくしっかりと刺さりケーブルもキッチリと固定されて気持ちが良いです。漸くトラブルから開放されました。

今回は無用なトラブルを避ける為グランドにボディが直接繋がっている金属製ではなくプラスチックボディにしました

2023年1月15日日曜日

ラインスイッチャー修理

 オーディオインターフェイスによってソフト音源のリアルタイム演奏時のレイテンシーが異なるため使い分けていて複数のオーディオインターフェイスを切り替えるのに今迄は単につなぎ替えをしていたのですが、面倒くさいのでTRSバランスラインスイッチャーを自作しようと思い立ったものの多忙で随分時間が経ってしまいました。まあ、シャーシの穴開けや半田付け配線が手間だし市販品を買おうかとネットを見ると結構高いのですね。第一候補のHOSA SLW-333は大体15000円くらいします。パッシブタイプなのでロータリースイッチ+TRSジャックという単純な構成だと思うのですが殆どは頑丈そうなシャーシ(筐体)の値段でしょうか。中古を探しても1万円近くと結構いい値段してます。やっぱり自作しかないかと諦めつつネットオークションを見たらたまたま同機のジャンク品が自作した場合の部品代よりもかなり安く出ていたので壊れていても部品交換するからまあいいかと落札しました。競合相手がいなかったので出品金額のままで落札できてラッキーでした。😄

かなり清掃しましたがノブの削れはそのままです
外観はかなり草臥れていましたが一応セレクターも回るし単純な構造だから大丈夫だろうと思ってケーブルを接続して試してみましたが音が全く出ないので断線しているかも知れないとシャーシの捻子を外して中を見てみたのですが特に断線している箇所もないのでおかしいなあと思ってロータリースイッチの接点を見たら黒い酸化皮膜で覆われていました。先ずは無水エタノールを含ませた綿棒で擦ってみたら少し皮膜が取れて金属地が出てきましたが接点の隙間が狭くて綿棒だと入らないので、以前100円ショップで買ったスマホのおそうじ棒を思い出して使ってみたら接点の隙間にバッチリ入りました。これはかなり使えますね。但し毛羽が残るので注意です。

かなり汚れていました
念のため、サンハヤトの接点ブライトで更に酸化皮膜を取ります。
これ秋葉原に行ったついでに買おうと思ってS電商に行ったら910円とお高いので、検索したらヨドバシの秋葉原店に在庫があるということなので行ってみたら在庫無し。ヨドバシさん、直接出向く客もいるのだから確り商品管理してくださいよ。ということでパーツ屋を徘徊していたらラジオデパートの門田無線で684円で売っていたので買いました。S電商とは200円以上値段が違うのでビックリ、しかもヨドバシよりも遙かに安いです。
掃除棒に汚れが殆どつかなくなるまでロータリースイッチを3周くらい念入りに接点ブライトで清掃後水拭きして終了です。
接点の隙間が狭いので清掃しにくいですね

中身はこんな感じです
シャーシを組み直して再度チェックしてみると今度は問題なく安定して音が出ました。😀 切換時の雑音も少なくていい感じです。ついでにTRSバランスケーブルを6本買ったのですが音が小さい物やコネクターを動かすと音が途切れたりするのでプラグキャップを開けてみたら非常にいい加減な半田付けがしてありました。中にはグランドとショートしそうになっている物もあり危なっかしいので半田付けを全てやり直しました。安価な物とはいえあまりの杜撰な作りにビックリです。YOKO(COMON)というメーカーの6.3mmケーブルなのですが、ここのはプラグの作りも良くないのでやめておいた方がよいですね。一応修理したので当面使いますがそのうち買い換えます。取り敢えずジャンク品スイッチャーを修理して便利に使っています。

2022年2月20日日曜日

時計修理

かなり前にネットで入手した動かないセイコーの古いトラベルクロックを修理しました。といっても分解修理ではなく各軸受部分を外部から無水エタノールで簡易洗浄しクロック用オイルを注油するという簡単なとても修理とはいえないような処置です。文字盤は埃塗れだったので綺麗に清掃、風防には傷が多かったので極細目のコンパウンドで弱めに研磨しました。幸いゼンマイは時計用も目覚ましベル用も切れていなかったためこの簡単な処置で動き出しました。いつもの事ですがこうして動き出すと愛着が湧きますね。最初はかなり進み気味でしたが、調速機のレバーを細かく調整したら1日で安定して数分進むくらいまでになりなかなかの精度です。勿論遅らせる事も出来ますのでもう少し追い込めば更に精度を上げる事ができるでしょう。この時計はおそらくノベルティーとして配られたもののようで文字盤の日米富士自転車のロゴが懐かしく、またデザインも良いのでついつい入手してしまったのでした。このような古いトラベルクロックは蓋のバネや時計を支える爪が折れてしまっていたりでなかなか良い状態のものがないのですがこれは両方とも問題無しでした。金具は錆びていますがこれは経年なので仕方ないですね。取り敢えず復活して1秒間4振動でのんびりと時を刻んでいます。

2021年8月21日土曜日

マイクプリBlueTube DP V2の電球交換

 PreSonus製マイクプリアンプBlueTube DP V2のVUメーター内部照明ランプが切れてしまったので交換しました。このマイクプリは中古で購入したもので、以前のブログ記事でもご紹介した内部基板を支持している部分が壊れて自分で部品を買ってきて修理したのでメーカーサポートが受けられない事と、もし修理受付されたとしても技術料という名目の費用がかなりかかりそうなので自分で交換しました。分解するのには結構手間がかかります。まず背面のXLRコネクターを留めている捻子を9本外し、左右側面の金属外装(捻子4本)を外し(真空管を交換する時はここまで)、更にVUメーターが格納されているプラスチック部品を外すためにボリュームノブ4つを留めているナットとワッシャーを外し、プラスチック部品を固定している透明テープを剥がして漸くVUメーター内部にアクセスできます。オリジナルの電球は左右からそれぞれリードが出ている横長のものでバルブに青いフィルターがコートしてありました。半田付けされていたので外して同じような形状の電球をネットで探したところ12V仕様のものは見つかりましたが、本機に使われている電球は15V(基板上に15Vの表記があり実際にテスターで測ったところ14.98V)で12Vのものは使えません。中途半端な電圧なのでなかなか無くて、漸くネットオークションで15Vの麦球を見つけましたが横長ではなくてリードが下に2本出ている縦長のタイプでした。横長のものと比べると配光特性が異なるのでどうかとは思いましたが他に15V仕様の電球が見つからなかったためあるだけ有り難いと思って購入しました。その他に通販で電球色のLEDも購入してみましたが別途点灯用の固定抵抗器が必要で最低10本単位でしか購入できなかったので今回は取り敢えず麦球で修理しておいてまた切れたら次はLED化しようと思います。

VUメーターの電球を麦球に交換
画像変更しました(20210826)

性能が悪いガラケーのカメラの画像では全く参考にならないため、実際の見え方となるべく同じになるように露出補正したコンデジで撮り直しました。明るさは丁度画像のような感じで配光はオリジナルの電球に比べると中央部分が少し暗い感じはしますが視認性には特に問題ありませんので暫くはこれで大丈夫でしょう。

2020年8月15日土曜日

ラジオの手入れ

 ネットオークションに珍しい富士電機製造(現富士電機)の卓上型ラジオが出品されていて、値下げされたので落札しました。電源が入らないためジャンク品という事で、まあ動作不良は想定内ですが、画像を見る限り埃や汚れで兎にも角にも汚いラジオでした。こういうのを見ると綺麗にしてやろうと燃え上がるのです。(笑)
届いた梱包を開けて見ると画像の通り、これ本当に綺麗にすることが出来るのだろうかと一瞬疑ってしまうような汚さでした。電池ホルダーの金具は液漏れで腐食し錆びだらけ、トランジスターの金属ケースにも腐食が目立ちこりゃ駄目かもと諦めかけましたが、電池を入れてみたらちゃんと動作します。AC電源は通電していないようで、セレン整流器が駄目になっているかもと思ったのですが、コードを上下逆に差し込んでみたら動作しました。このラジオはラジカセなどでもよく使われている本体側の差し込み口に爪が付いていてコードを差し込むと爪が押されて電池からAC電源に切り替わるという方式で、長い間コードが差し込みっぱなしだったせいでプラグの一部が爪の圧力に負けて凹んでしまい、スイッチが切り替わらないというだけでした。さすがにボリュームにはガリがありましたが何度もグリグリと廻しているうちに殆ど消えて、ラジオとしては特に故障もなく完動品だった訳です。これはラッキーでした。(^^)
左:出品時 右:清掃後(以下同)
外装もさることながら内部が兎に角汚いです。埃や錆の微粉末は全て除去し、基板上の部品、基板表面も徹底的にクリーニングしました。電池ホルダーの金具と取り付けネジが錆び付いてネジがどうやっても廻らず結局ネジの頭を舐めてしまったので最後の手段、ネジザウルスで外しました。これは便利ですね、あっという間に外れました。やっとの事で金具を取り外し金ブラシで擦った後、呉のラストリムーバーに漬け込んで錆を除去しましたがかなり進行していてある程度以上は落ちないので黒錆転換剤を塗った後シルバーメタリック塗料で誤魔化しました。(笑)

外装は先ず精製水(汚れがよく落ちます)でざっと綺麗にした後、こびりついた汚れはアルコールで拭きました(無水エタノールだと変色する可能性があるので度数の少ない市販の殺菌用アルコールを使用)。これでほぼ汚れは落ちたのですがどうしても落ちにくい箇所があったので極細コンパウンドで仕上げました。
これで出品時の汚い面影はほぼ無くなりました。(笑)
このラジオを実際に使ってみたところ経年を感じさせないくらい非常に高感度で吃驚しました。シリコンブリッジではなくセレン整流器を使っている事から(富士電機製造はセレン整流器の一大供給メーカーでした)、おそらく昭和40年代前半迄くらいの製品だと思われるので自分とほぼ同じ年代ですね。(^^; 使用しているトランジスターは自分が子供の頃に作ったラジオキットに使われていたものと同じものでした。それにしても今高感度ラジオとして売られているものと比べても全く遜色のない高感度でDX(遠距離受信)にも充分使えますね。夜になると地方局がガンガン入感しますし、ちょっと自宅から離れている中央高速のハイウェイラジオも受信できます(このハイウェイラジオが入感するかどうかでラジオの感度を判断しています)。デザインも可愛らしく、スピーカーの口径も大きいので音質も良く大変優秀なラジオだと思います。尚、残念ながら富士電機は現在家電製品は製造販売していません。

2020年8月14日金曜日

骨董テスター修理

 随分前にネットオークションで入手した昭和27(1952)年頃のナショナルのテスター(製造は東洋計器株式会社)を修理しました。届いてから長い間放置していましたがお盆休みで時間があったので漸く手を付けました。

ナショナルの販売店に記念品として配られたもののようです
木製の立派なテスターです
本体底面に説明書が貼り付けてあったので読んでみると単1乾電池1本を電池ボックスに入れるようです。しかし、本体に電池を入れても全く動作せず、豆球チェッカーも不動、セレクターで測定種別を切り替えて外部端子に電池を繋いでも全くメーターの針が振れない状態でした。まあ骨董品(笑)なので動作しない事は落札時から想定内でしたが。最初は分解する方法がわからず、木箱には捻子らしいものがないのでメーターが付いた前面のパネルを外すと内部にアクセスできました。何本かの配線は切れており、おまけに単2電池ホルダーが増設されていて当時入れた乾電池がそのまま残っていました。

なぜか単2電池用ホルダーが取り付けられていました

古い物を入手すると、時々理解に苦しむような改造が施されている事があって、これがまさにそうです。奥にある単1用の電池ボックスの金具から単2用ホルダーの金具に並列に配線されています。当時は単1電池は高価だったのでしょうか。それとも入手しづらかったのでしょうか。この電池を交換するためにはいちいち前面パネルの捻子4本を外さなければならない上に(本来の電池ボックスなら捻子2本)、メーター回りの配線を切断してしまう危険を冒さなければならず、何れにしても何でこんなに面倒くさい事をするかな~と首を傾げてしまいました。このホルダーには昔の電池がそのまま入っていました。
自分が子供の頃、ナショナルの乾電池は既に「ハイトップ」だったので「ハイパー」乾電池は店頭でも見た事が無く、おそらく昭和30年代~40年代極初期のものだと思います。
箱内にも埃が多く綺麗に掃除して、オリジナルにはない(であろう)後付けされた単2用電池ホルダーは即刻撤去して配線をやり直しました(撤去後の木ネジ穴はパテで埋め、外した単2ホルダーは珍しいので保存する事にしました)。配線材は撚り線では無く単線だったので半田付けが非常にやりにくく難儀しました。撚り線を半田揚げすると半田が直ぐに馴染んでくれるのですが、単線だと柔軟性が無い上に半田が載りにくく半田が冷えて固まる前に何かの拍子で線が動いてしまうと直ぐに外れるので一層の事撚り線に全部交換してしまおうかと思いましたが、一応オリジナルを尊重するために頑張って単線を半田付けした次第です。その他電池ボックス(オリジナル)の金具の捻子が緩んでいたので締め直し、外装の木材も楽器(ギター)用の艶出しポリッシュで磨きました。豆球点火試験用のソケットも錆を落として手持ちの懐中電灯の豆球を挿入したらちゃんと点灯するようになり一安心です。入手時は埃や汚れが酷かったのですが漸く人前に出しても恥ずかしくなくなりました。(笑) 木箱の裏側には大きなナショナルマークがプリントされています。
このテスターは12Vまでの直流電圧測定、50kΩまでの抵抗値の測定、豆電球の点火試験が出来ますが、修理後はこれら全ての機能が回復し(0Ω指針調整用の巻線型可変抵抗器=ボリュームも生きていました)、メーターが本格的なので細かい値まで読み取れます。不動品がしっかり動作するようになると楽しいですね。ジャンク漁りはなかなかやめられないです。(笑)

2020年6月21日日曜日

鉄針ピックアップの修理

戦前のナショナル(松下無線:1935~1944)製SPレコード再生用鉄針ピックアップを入手しました。現パナソニック・テクニクスのご先祖様ですね。型番はNo.776(製造番号?)で、学校の理科の実験などでよく目にするU字型磁石の内側にコイルが入っており、針の振動をコイルに伝えて発電する所謂MC型です。
鷲?のマークが素敵です
型番(製造番号?)と製造者名
元々付いていたシールドケーブルはおそらくオリジナルだと思われますが経年劣化で芯線の被覆がボロボロになっていてショートしそうなので、劣化したケーブルを取り外し新品のシールドケーブルに修理交換し、音響機材に接続しやすいように標準プラグを取り付けました。(元々はラジオに繋いで聴いたと思われます)

劣化した昔のシールドケーブル(シールド網線が剥き出し)
新しいシールドケーブルに交換して標準プラグを取り付け
鉄針式ピックアップの音を聴くのは初めてなので興味津々です。ドイツ・グラモフォン(ポルドール)のポリファー号(マイカサウンドボックス付ポータブル蓄音器)のサウンドボックスを外してトーンアームに取り付けて再生してみました。ポリファーの細目のアームにピッタリと入りましたので、ビクターオルソフォニックや英HMV No.5用のアームだと太くて取り付けられないかも知れません。最初サウンドボックス用のラウド針を取り付けてみたところ全体的にモコモコした変な音で特に大音量部分で酷い歪みが発生したため細い小音量用のハーフトーン針に変えたら良い音が出るようになりました。針式ピックアップにはハーフトーン針(かそれ以下の細いもの)が最適で、サウンドボックスのように1面で消耗してしまうという感じでは無く余裕があります。音は現在のSP用カートリッジで再生する時のようなきつめの針音とは違ってスクラッチノイズがあまり目立たずいい感じで鳴ります。
ポータブル蓄音器に取り付けて演奏中
メモリーレコーダーにダイレクト接続して録音したのが下記の動画で音質調整などは一切しておりません。戦前に製造された鉄針式ピックアップの音を聴いてただければと思います。但しモーター未整備のポータブル蓄音器のため回転(ピッチ)が途中で不安定になってしまう事をご了承ください。レコードはコルトー演奏のショパン・エチュード(別れの曲)国内盤です。