2020年2月24日月曜日

C414XLSで録音

またまたマイクネタで恐縮ですが、昨日23日に小さなホールで有志によるピアノの演奏会があり、そこで先日購入したAKG C414XLSを2本使用して録音をしました。今回は2台ピアノとソロ曲が混在するというちょっと変わった構成で、マイクは1回セッティングをすると途中で動かせないため取り敢えずピアノ2台にそれぞれ1本ずつ設置し、ソロと2台の音量差をなるべく縮小するため指向性はオムニに切り替えました。私はミヨーのスカラムーシュを弾いたのですが、この曲はプリモとセコンドで交互にテーマが出現するのでカーディオイド特性を利用してステレオ感を強調した録音をすると非常に面白い効果が得られると考えたのですが、今回それは諦めました。マイキングの狙いはピッタリ当たってソロでも2台でもステレオ感を殆ど犠牲にせず左右の音量的にもあまり違和感を感じず編集段階でちょっと調整してやるといい感じになりました。ピアノ1台に2本で計4本マイクを立てる事も考えましたがちょっと現実的ではないので2本だけでやる事にしました。

それにしてもC414は非常にいい音で収録できますね。まさにスタジオのあの音で、安物とは別世界です。今までは安いマイクでもマイキングでどうにかなるだろうと努力して来ましたが、やはりどうにも越えられない壁があって、ある程度のグレード以上のマイクでないと絶対に実現できない世界がある事を痛感しました。今回は諸般の事情でちょっと無理筋のマイキングをしたも拘わらず今までで一番良い音で収録できました。良いマイクはあまりよろしくない環境でも救ってくれるのですね。久し振りに重いマイクブームスタンドを2本抱え、大きなレコーダーを持っていった甲斐がありましたがただ一点、ピアノの調律が完全でなかった事が悔やまれます。C414を購入して本当に良かったです。今後メインで活躍してくれるでしょう。

2020年2月22日土曜日

ORTF方式マイクロフォンSuperlux S502購入

またまたマイクを買ってしまいました。SuperluxのS502というORTF(L'office de Radiodiffusion Télévision Française=フランス放送協会)方式のマイクで、ネットでスモールダイアフラムのマイクを検索していて見つけたものです。この製品、ショップスMSTC 64 Uの類似品なのですが本家は40万円位しますので趣味レベルではとても手が出ません。S502は送料込みで約2万円、ショップスの1/20で非常にリーズナブルです。Superluxのマイクは数機種を除いて日本国内では取り扱いがないのでebayでイギリスのショップから直接購入し、約10日で到着しました。
こんな感じで届きました。

外箱
ケース
Superluxは台湾の音響機器メーカーで以前購入したヘッドフォン(AKGの類似品)の性能が大変良かったので信用して買ってみた次第です。FostexのMC10STや米国SAMSON C02はおそらくSuperlux SMKH8KのOEMで同等品と思われます(無論、OEM各社用に仕様を若干カスタマイズしている可能性はありますが)。

ORTFは2本のマイクを17センチの距離で110度に開いて設置する方式で人間の頭部(耳)の構造を参考に設計されていて自然なステレオ感が得られるとされています。その他に定位の優れたマイキングにはNOS(オランダ放送協会)方式というものもあり2本のマイクを30センチの距離で90度に開いて設置します。

このマイクの簡易録音テストをしてみましたが特に不具合も無く(個人輸入?で怖いのが製品の初期不良なんですよね)、録音帯域もワイドレンジでXY方式のちょっと窮屈な感じとは異なり音場感豊かに収録してくれます。近々サークルの演奏会があるのでその録音に使用するのが楽しみです。

Superlux S502をネット検索しても日本語のサイトは出て来ないので、このマイクを採り上げるのは自分のブログが国内初かな。(笑)