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2022年10月1日土曜日

ピレコ購入

 ピレコというのは河合楽器製作所製のピアノ専用録音装置PR-1のペットネームで、特製マイクロフォンを使って周囲の雑音を殆ど拾わずピアノの音だけを収録するという画期的なシステムでしたが随分前に生産中止になっています。以前から試してみたいと思っていたのですが、標準小売価格が結構高かったせいか中古でもいい値段が付けられていてなかなか買う迄には至らなかったのです。友人が最近アップロードしたピアノ演奏動画で音の収録にピレコを使っていてそれが切っ掛けでたまたまネットオークションを検索してみたら電源アダプターと取説無しのジャンク品がなんと3000円で出品されているのを見つけて速攻で落札しました。何というタイミング。(笑) 純正電源アダプターは出力DC15V4Aという特殊仕様で純正品は7700円もしますが取り敢えずジャンク品として出品されていたので万一動作しなかった場合を考えてAMAZONで同じ仕様の互換アダプターを2000円前後で購入しました。商品が届いて恐る恐る互換品ACアダプターを接続して無事電源は入りました。オークション出品時の画像を見ると2008年製の古い物なので多分動かないのではないかと思っていたCDRドライブは確りと動作し、木製のケースに収納された特殊専用マイクも全く問題なしの完動品です。ちょっと手間なのでアップライトピアノには取り付けずに取り敢えず自分の声でどんな音がするのかチェックしてみました。結果は事前の予想より遙かに低音をよく拾っておりなかなかいい感じです。専用マイクは設置方法からピエゾではないかと思っていたのですが自然な感じの音質なのでダイナミックかもしれません。この製品は価格が高いこともあって殆ど売れなかったのではないかと思いますがなかなかの良品でした。なんといっても使用感はあるものの3000円(電源アダプターと送料合わせて計約6500円程度)で完動品を入手できたのが嬉しいです。これだからジャンク漁りはやめられない?(笑) この装置で録音したピアノ演奏はいずれアップロードする予定ですがいつになるかは未定です。

2019年5月18日土曜日

Neewer NW-410 録音結果

音楽サークルの定演録音に先日購入した激安マイクNeewer NW-410を使用してみました。自分が主催する会では無いのでマイクのセッティングに制約はありましたが、録音を聴いたサークルメンバーからは好評を得ました。時間が限られていましたのでカーディオイド(単一指向性)カプセルのみの使用でしたが、録音品質に対する自分の感想としては「ノイズが若干あって音に幾分安っぽさが感じられるもののそれ以外に悪い部分は無く、価格以上の働きをしてくれて好結果が得られる」です。以前に使用したBehringer C-2と比較すると低音域の充実ぶりではNW-410の文句なしの圧勝(スモールダイアフラムのカーディオイドはどうしても低音域が少し薄くなる傾向があります)、高音域の音数に関しては若干少な目かなと感じました。価格が価格なので高級機には及びませんが、帯域バランスが非常に良いのでアマチュアのちょっとした録音には非常に有効な製品だと思いました。しかも現在は私が購入した時よりも価格が下がっていますのでコストパフォーマンスは更に良くなっています。あまり機材にお金をかけずにそこそこの高音質を得るという用途にはお薦めできると思います(マイクロフォンは長い目で見ると消耗品なのである程度の割り切りが必要だと思います)。音質に関しては文章で書いてもなかなか伝わらないと思いますので、自分の(この上ないくらい下手くそな)演奏を録音したものを聴いて頂いてこのマイクの善し悪しをご判断下されば幸甚です。ピアノはスタインウェイのフルコン、中規模ホールでの収録です。尚、録音は全くの無加工で、ローランドのメモリーレコーダーR-26を使用しました。

Piano recorded by Neewer microphones

2019年4月18日木曜日

ショックマウント購入

先日購入したスモールダイアフラムマイクロフォンNW-410用に劇安ショックマウントをAmazonで購入しました。中国からの発送で薄っぺらなビニール製封筒に入っていましたが単純な構造の商品なので特に輸送上の問題はありませんでした。NW-410の外径は約20mmでクリップで挟み込むタイプのショックマウントでは緩くて使えなさそうだったので適合範囲の広そうなこの商品を購入した次第で、本体2個入りの上スペア替えゴム付で660円というハイコストパフォーマンスな製品です。マイクスタンドへの取り付けネジ部分がプラスチックなので耐久性が少々気になりますが、無茶をしなければまあ大丈夫でしょう。実際にマイクを挿入したところ過不足なく外部振動を抑制してくれそうです。激安マイクにはこれで充分だと思います。こちらも近日中に実戦投入予定です。最近はそこそこの機材が安価で購入できるので本当に有難いですね。

2019年4月14日日曜日

NEEWER NW-410 激安ペンシルマイク購入

Amazonに、指向性の異なる3種類のカプセルを付属しステレオペアで7499円(税、送料込み)という超激安スモールダイアフラムコンデンサーマイクがありました。一時品薄の時には2万円以上の値段を付けて売っていた不届き者もいましたが、また元の値段で供給が再開されました。ユーザーレビュー(Amazon U.S.A.含む)を読む限りは良さそうな感じなので更にネットで色々調べてみたら、諸元からどうやらiSKのLittle Gemというマイクと同じものであろう(断言は出来ませんが)という事がわかりました。幸いにもiSKのサイトには各楽器を個別に録音したサンプルがあって、自分が一番録音する機会の多いピアノのサンプルを聴いたらこれがなかなか良く、コントラバスのソロでも低音が確り録れていたので早速購入しました。前回の演奏会の録音ではベリンガーのC-2というマイクを使ったのですが取説のF特グラフを見ても判る通り、500Hz辺りから徐々に減衰が始まり50Hzでは10dBも減衰しているため低音不足が顕著で、編集時に逆カーブ(低音ブースト)のイコライザー処理をして漸く使い物になるといった感じでした(ハイパスフィルタースイッチが付いている意味がわからないです(笑))。ただ、細かい音は良く拾うので録音自体は繊細な感じなのですが如何せん低音が不足しているのでやや使いにくい感じは否めません。YouTubeで廉価ペンシルコンデンサーマイクの聴き比べをしましたが、C-2は動画でも私の感じたとおりの音質でした。ネット機材通販サイトを頼りに候補に挙げていたマイクの音質が予想以上に悪くて同じ動画に登場した別のマイクにしようかと思案していましたが、結局はメーカーサイトのサンプル音源が決め手となりました。
この立派なケースだけでも値が張る筈
早速届いたので開封、テストしてみました。立派なアルミケースに入っていて本体を手に持つとズッシリと重く、マットブラック仕上げでなかなか高級感があります。Amazonの商品画像ではNEEWER社のトレードマークが大きくプリントされていてちょっとお下品なイメージでしたが、届いたものには控えめに小さくNEEWERと印字されているだけなのでサスペンションホルダーに挟んだら多分ほぼ見えなくなる感じで大変よろしいと思います。因みにNEEWERはニューワーと読むようで、カメラ用品などを主に扱っているメーカーです。テストは取り敢えず現在メインで使っているM-AUDIOのオーディオインターフェイスM-TRACK 2X2Mに接続して行いました。3種類のカプセルを交換しつつのテストですが、環境音では家の前の道路を走る車の低音を良く拾いノイズのレベルもごく普通です。楽器音はギターをポロポロと鳴らした程度ですがこちらもよく録れています。カプセルごとに音の違いもあり、オムニは低音が豊かで、ハイパーカーディオイドは若干高音寄りになります。値段なりの部分は勿論ありますが、全体的に見るとコストパフォーマンスは抜群に良いです。マッチドペアとの表記はありませんが耳で聴く限りは2本の特性差を殆ど感じませんので、ステレオペアとして全く問題なく使えます。Anazonのレビューには更なる音質向上を目指した改造記事へのリンクがあり確かにかなり音質が向上しそうですが、自分としては折角調子が良いものを素人が下手に手を入れて不具合を起こすのは嫌ですし、ディフォルトの状態でも充分良品だと思いますので改造せずにこのままの状態で5月の演奏会に実戦投入してみる積もりです。尚、本体を叩くと2本のマイクで振動(共振)周波数が異なりますが、他に所有している国内オーディオメーカーF社製のペアで2万円ほどのペンシル型コンデンサーマイクもやはり2本で本体の振動周波数が全然違いますし、2本のレベル(感度)差が大きく5dB程度もあってマッチドペアと銘打たれているにも拘わらずとてもそうとは思えず実際の録音現場でも非常に使い辛いので、今回購入した激安マイクの諸性能は充分過ぎるほど合格です。ネットオークションなどで使用履歴や現在の状態を確かめられない中古のマイク(レコスタで使われている有名定番品含む)を買うような危険を冒すなら激安でも新品を買った方が確実に幸せになれます(中古品を購入して何度も討ち死にしている自らの切実な経験談です(笑))。
なかなかいい感じですネ(^^;
【追記】その後録音スタジオに常備されている定番マイクを購入し実際に録音してみてその懐の深さには本当に感銘を受けました。改造して高級機に近づけようという試みはある程度の成果は得られるのかも知れませんがオリジナルの性能が良い高級機種に対してはやはり太刀打ちは出来ないのではないかと感じます。やはり超えられない一線というものは確実に存在するのですね。といってもこのマイクを貶すつもりは全くありません。基本性能は性能対価格比で非常に優れていますからこのまま使用したとしても一定の成果は得られます。実際にライブ録音に使用して非常に好結果が得られましたのでこれからも用途に応じて使っていこうと考えています。これまでの長い録音経験から一番大切なのはマイキングだと断言します。越えられない一線はあるにしても極端に帯域が偏っていたり解像度に難がある場合以外はマイキング次第です。本製品は基本的な特性は良いので大きな失望は感じないと思います。安価なマイクはマイキングで弱点をカバーせよ、真に誰もが納得するような好結果を得たいならばある程度の金額のマイクを購入せよ、というのが現在のセオリーです。現在はAmazonでも扱いが無いようですが、8000円程度で各種指向性のカプセルが付属してこの性能なら全く文句はありません。2020/5/31

2019年1月11日金曜日

デジタルマトリクスパッチベイ内蔵電池交換

 購入してからかれこれもう20年位は愛用しているデジタル信号マトリクスパッチベイ(スイッチャー)FRIEND-CHIP、digi・ma'x(ドイツ)が去年辺りから電源を切ると設定したパッチ(入出力の組み合わせ)を忘れるように(記憶されなく)なりました(電源を入れるとSOURCE<INPUT>1のみLEDが点灯しDESTINATIONS<OUTPUT>は全部不点灯)。
本機はDAT、CDP、PCメインボードのオプティカル、デジタルミキサーやオーディオインターフェイスなどのデジタル(S/P DIF)出力をDAコンバーター、別のオーディオインターフェイスやデジタルレコーダーなどに送るのに大変重宝していて、未だに仕事にも使っているので手放せません。ハイレゾ対応の機器を使い始めた最近わかったことですが、かなり昔の製品なのに96kHzは勿論のこと、何と192kHzにも対応している優れものです。勿論光を同軸に変換したり(逆も可)複数の機器に分配することも出来ます。長らく大変便利に使っていたのですが電源を切る度に設定したパッチがリセットされてしまうので、使う度にやり直さなければならないのが面倒になり、電池交換を思い立ちました。

 裏蓋を取り外すとこんな感じです。
 既に記憶保持用の電池は取り外した後です。基板に半田付けされていたタブ付きの電池からは液が漏れ出していて基板の一部を侵蝕していました。
 これは漏れ出した液が乾燥して粉のようになった残骸を拭いた後のもので、電極全体に黄緑色の物質が付いていました。最初は一般的なリチウム電池で記憶を保持しているのではないかと考えていましたが、蓋を開けてみたら何と充電式のニッカド電池でした。リチウム電池ならまだ入手しやすいのですが積層型のニッカドは秋葉原のパーツ屋でも殆ど見たことが無いのでちょっと厄介だなぁと思ってネット検索したら同じようなものがアマゾンであっさりと見つかりました。オリジナルの電池は3.6V 65mAhですが全く同一容量のものはなく、3.6V 60mAhか3.6V 80mAhしかなかったので容量が大きめの80mAhの方を選択しました。以前だったら需要の少ない特殊なパーツの入手は諦めるしかなかったのですが、ネットのお陰で本当に便利な世の中になりましたね。
左(青色)が元々基板にマウントされていた電池、右(緑色)が新しく購入したタブ付電池
因みに"AKKU"とはドイツ語で充電式電池を意味するようです。
 基板を全て外して分解してから半田鏝を当てて古い電池を取り外して新しいタブ付き電池をまた基板に半田付けするのは手間が掛かる上に何度も熱を加えるとプリントされている銅箔が剥離する危険性もあるので、タブから電池だけを物理的に取り外して基板上にタブを残そうと思ったのですが、引っ張る力を加え過ぎてタブごと基板から外れてしまったので、基板に僅かに残った銅箔にテスターを当てて導通があるか確認した後、リード線を半田付けして基板から離れた場所に電池を取り付けることにしました。
 元々電池が取り付けられていた場所にマジックで+と-の目印を書き込み、そこからリード線を延ばします。ホームセンターで購入したELPAの結束バンドベースを本体底面に貼り付けてその上に結束バンドで新しい電池を固定し、リード線を半田付けしました。リード線は半田の熱や今後のことも考え長めにして余裕を持たせています。
 これでまた電池の寿命が来ても次回は基板に触れることなく簡単に交換できます。交換後、電池の充電の為暫く電源を入れっぱなしにしてから様子を見ましたが、電源を切っても設定したパッチをちゃんと記憶していますのでこれで大丈夫だと思います。

2018年12月18日火曜日

イヤーパッド交換

仕事とリスニングで使っているSONY MDR-CD900ST(2代目)のイヤーパッドの劣化が進んでいましたが部品を取り寄せるの面倒だったので欺し欺し使っていたらさすがにヤバいくらいにボロボロになってしまったので漸く交換しました。画像の通り表面の合成皮革がボロボロになって剥がれたり破れたりしていて中のスポンジも露出しています。
イヤーパッドの下にあるウレタンリングも劣化してベタベタになっていたので除去しました。振動板の上にも破片が付いていたのでエアーブロアーで飛ばしてきれいにします。
注文した新しい部品が今日到着しました。
イヤーパッドとウレタンリングはタイ製でした。
ウレタンリングは外周を少ししか使わないので殆どの部分が余ってしまいます。勿体ないので何かに利用しようと考え中。(^^;
ウレタンリングの位置決めがちょっと面倒ですが無事交換が終了して聴いてみたらスカスカだった低音が復活しました。このヘッドフォンは元々低音がガンガン出るタイプではないので尚更低音が薄くなっていてウレタンリングの劣化でちゃんと音が耳に届いていなかったのですね。今の所他には特に異常はないので新品のように気持ちよく使えそうです。1代目は未だに故障したまま放置状態ですが何れ部品を取り寄せて修理したいですね。
イヤーパッド交換後

2018年12月13日木曜日

演奏会の録音

前回のエントリーにチラッと書きましたが、9日の日曜日に演奏会がありました。しかし結局、iPadでの録音は見送り使い慣れたフィールドレコーダーでの収録となりました。というのはまだアプリの操作に慣れないため、操作を間違った結果録音されていなかったり、折角録音したファイルを消去してしまったりといった最悪の事態を招来したくなかったためです。事前に色々と録音のテストをしましたが、やはりDTMソフトは多少動作にもたつきがあるので、そのもたついている間に画面のどこかに手が触れてしまって予期せぬ結果を招くという「事故」が何度もあったため充分習熟しないと危険だという結論に達してやむなく従来のレコーダーを使用しました。タッチパネルの操作はアプリによって善し悪しですね。

今回収録に使用したのはFostexのFR-2LEというフィールドレコーダーで随分前に購入したものですが自室内での録再のみに使用していたのでホールや屋外に持ち出すのは今回が初めてです。自分が主催する会だったら電源関係はどうにでもなるのですが、あくまでも録音させて貰う立場なので100V電源が使えない場合を考慮して(一応バッテリーでの運用は単3型ニッケル水素電池を4本内蔵できるのですが、使用時間が4時間(ファンタム電源を使うと約2時間)程度と短く4時間を超える演奏会全部を録音するにのはかなり辛いので)、モバイルバッテリーとUSB出力5Vを12Vに昇圧するDC-DCコンバーターを用意しました。事前のチェックで電源コンバーターからのノイズ混入もなく4時間以上の長時間運用も確認出来ました。

ここからは雑談ですが、生の収録は随分昔からやっていて、カセットテレコでの収録はまあお遊びとして、デジタルでは大学時代にアルバイトでお金を貯めてSONYのPCMプロセッサー PCM-501ES とβビデオデッキ SL-F17、マイクプリアンプの組み合わせから始めました(このPCM-501ESは、確かビデオの映像信号に合わせるためにサンプリング周波数は44.1kHzよりも僅かに低い44.056kHzでビット数は14でしたが音質が非常に良くて後のDATを既に凌駕していました。このプロセッサーよりも音が良いと感じたデジタル機器は所謂ハイレゾも含めて現在に至るまでごく僅かだったので、デジタル機器はAD、DAコンバーターの性能はもとよりそれ以上にアナログ回路設計の方が遙かに重要なのだと痛感しました)。これはコンポーネントステレオ一式を外に持ち出すようなもので、更にマイクブームスタンドを併せると重いし嵩張るし車がないと無理です。おまけに当時は音の良いコンデンサーマイクロフォンは一般には出回っておらず、国内オーディオメーカー製のエレクトレットコンデンサーマイクで我慢するより他にはありませんでした。結局大変な思いをした割りにはショボい音しか録れず、収録する度にガッカリしたものです。勿論自分の腕(技術)もありますがそれ以上に兎に角マイクで良いものが手に入らなかったのです。その後漸く楽器店などで自分でも何とか手に入れる事の出来る価格帯でラージダイアフラムコンデンサーマイクがチラホラと販売されるようになってAKGの製品を大枚をはたいて購入して使ってみたらそのあまりの音の良さに舌を巻きました。今まで重い荷物を担いで苦労していたのは一体何だったんだと呆気にとられたことをよく覚えています。PCMプロセッサー後のレコーダーはAIWAのポータブル小型DAT、HD-X1(DATテープに静止画映像を記録する別売りアダプターも買いました)、PioneerのポータブルDAT D-88 やSONYの業務用DATデッキ PCM-R500 を使いましたが、DATは定期的にヘッドクリーニングしても時々読み取りエラーが発生するので今ひとつ信頼性に欠け、次にFostexのマルチトラックレコーダーVF08に切り替え、その後内蔵ハードディスクが故障したのを機に同じFostex FR-2を中古で買って長く使いました。これはバッテリーでの運用時間が短く100V電源が必須なのでもう少しバッテリーでの運用時間が長いものということで廉価版FR-2LEにも手を出しました。ずっとFostexを続けて使っているのは、やはり同社のレコーダーはマイクプリが一貫してニュートラルで非常に優秀だからです。Fostexのそういう音が好きなので、お遊びでVF08の代替としてMR-8mk2も購入して持っていますが、これもお手軽な機種の割にやはり基本性能が良いです。勿論最近の現行品ハンディーレコーダーも何台か持っていますが、色々と工夫されてはいるものの単体のみではまず満足のいく結果は得られません。ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクを使うのなら多少大きくても信頼できるレコーダーということでFostexのものを愛用しています。それから、30代や40代の若さならいざ知らず最近は重いものを持ち運ぶのが段々億劫になってきたので、マイクもどでかいボディーのラージダイアフラムよりは小さくてスリムなスモールダイアフラムを多用するようになりました。昔のSONYのスモールダイアフラム、エレクトレットコンデンサーマイクは低域が兎に角貧弱でキンキンした音だったのでスモールダイアフラムというと低域が駄目なイメージが長い間ついて回っていましたが所謂コンシューマーオーディオメーカーではないマイクロフォンメーカーのスモールは低域もちゃんと出るので気軽な録音ではラージは使わなくなる傾向にあります。今回使用したBehringer C-2は解像力は申し分ないもののちょっと低域が弱いですね。勿論嘗てのSONY程ではないのでイコライザー処理で何とでもなりますが次回は別なのを使ってみたいです。ただC-2の小ささ(短さ)はキャリングケースも含めてなかなか捨てがたいものがあります。私が昔購入したSONYのエレクトレットコンデンサーは当時1本2万5千円しましたのでステレオ収録用に2本で5万円です。今同じ金額を出したらかなり良いものが買えますね。今回使ったC-2は2本ペアで新品6500円程度という廉価品ですが、SONYのそのマイクはC-2に負けています。本当はショップスを使ってみたいのですが価格は勿論、メンテナンスなども考慮するととても個人レベルで購入するものではないですね。しかし改めて振り返ってみると録音機材にかなり金かけてますね。(^^;

という訳でモバイルバッテリー+コンバーターのお陰で、リハのレベルテストも含めて全行程約5時間、ファンタム電源を入れっぱなしの録音でバッテリー消費量は総容量の1/4で済み上々の結果でした。今後もこの遣り方で行けそうです。マイクは上述のように少し低音不足を感じたのでもう少しフラットな特性のスモールを試してみたいと思います。ただ、スピーカーやヘッドフォンによってはあまり低域不足を感じずに聞こえたりするのでちょっと悩ましいところですが。録音については思いっきり間違えた演奏をしてしまったので気が向いたら出します。(^^;

2017年10月31日火曜日

ショックマウント修理

ラージダイアフラムコンデンサーマイク用ショックマウント(サスペンションホルダー)の吊りゴムが経年劣化で伸びてヨレヨレになって使い物にならなくなってしまったので修理しました。修理といっても単にゴム紐の交換なのですが。(^^;

どこのメーカーでも純正のショックマウント補修用ゴムというのは殆ど用意していないので、伸びてしまったら似たようなもので自作するしかありません。まず100円ショップに行ってみたら髪の毛を束ねるゴムのリングはあったのですがどれもマイクの重量に堪えられそうにありませんし耐久性も無さそうなので却下。次にユザワヤに行ったら良さそうなものを見つけました。元々ショックマウントに付いていたものと外観がほぼ同じ3mm幅のアウトドア用のゴムロープ3mと爪付き留め金具4個入り、これで間違いないだろうと購入しました。因みにゴムロープが321円、金具が172円、合計493でした。
元々付いていたゴムと外観は同じです
アウトドア用なので耐久性もありそうです
 ショックマウントはアメリカの音響機器メーカーSAMSON社製のSP01という機種で、外側の金具のゴム挿入部分同士の長さは1辺9.5cmなので単純計算でゴム紐を38cmに2本(上下用)切って留め金具で輪にしました。ゴムの太さも3mmピッタリで我ながらなかなか上手く行きました。(^^; 紐の長さはもうちょっと短くても良かったかなと思いましたがあまりパンパンに張りすぎても振動防止の点で良くなさそうですし、マイクを水平に傾けても特に支障はなかったのでこれで良しとします。ステレオ録音用に同じものがもう一つあるのですが、そちらも交換予定です。SAMSON社は日本では扱いが少ないのですが安価ながら良い製品が多いですね。私はノイズキャンセリングヘッドフォン、ヘッドフォンアンプやUSBマイクなど結構愛用しています。
なかなかいい感じに仕上がりました。(^^;
マイクは同じSAMSON社のC03です。

2017年5月26日金曜日

レイテンシー測定

病院で処方された薬を全て飲み終わって熱は下がりましたが相変わらず咳が止まらずイマイチな体調です。その体調とは全く関係ありませんが、CEntrance社のASIO Latency Test Utilityを入手したので手持ちのオーディオインターフェイスのレイテンシーを測定してみました。ソフトウェア音源を使用する場合に最も重要な事は、リアルタイム演奏をした時に如何にレイテンシーを極小化する事が出来るかという点にありす。これはオーディオインターフェイスによって異なり(勿論PCのCPUパワーに最も依存しますが)、製品によっては全然駄目だったり、かなり縮小する事が出来る優等生もいます。現在、カスケード接続したPreSonus社のFIRESTUDIO project & mobileとFocusrite Scarlett 8i6、TASCAM US-366、ベリンガー UMC204HD相当を取っ替え引っ替え使っていますが以下の結果となりました。US-366やUMC204はあまり良い結果ではありませんが、FIRESTUDIO project & mobileとScarlett 8i6はいい勝負になりました。ソフトウェア音源はレイテンシーによって演奏感覚が全く異なるので出来ればレイテンシーを詰める事が出来る新しいオーディオインターフェイスを物色中です。(笑)

2017年2月3日金曜日

PreSonus FIRESTUDIO project 漸く駆動成功

半年くらい前にジャンク品として6230円で購入したFireWireオーディオインターフェイスPreSonus FIRESTUDIO projectが本日漸く動作しました。公式にはVIAチップでも動くという事だったので(自分のパソコンに取り付けてあるIEEE1394A拡張カードのチップも同社製だったので)非常に期待していたのですがカードに接続しても本体の青色と赤色のパイロットランプが交互に点滅するだけで一向に認識されずやっぱり本当にジャンクだったのかとずっと放置プレイ状態でした。一応代理店に修理できるかどうか打診してみましたが点検料6000円超、メイン基板交換で4万円超ということで代理店の人も同型機の中古品を買うか他のインターフェイスにした方がいいのではないかというアドヴァイスをくれた事もあって結局修理は諦めました。しかしながら、中古品でも以前の代理店が扱っていた正規品という事が判明すれば修理を受け付けてくれるという現在の国内代理店の対応には感謝しています。そんなこんなでつい昨日ですが、FireWireオーディオインターフェイスの多くでディファクト・スタンダードとなっているテキサスインスツルメント(TI)製チップ搭載の拡張カードがあった事を思い出してダメ元で接続してみたらあっさりと認識、動作しました。ところがこのカードはロープロファイル用の取り付け金具しか付属していなかったので、ホームセンターで1mm厚のアルミ板(鉄材やステンレス材では硬くて専用の工具がないと加工が難しいため柔らかいアルミ材にしました)を買ってきて専用ブラケットを手作りしました。
アルミ板から切り出して製作した専用プラケット
柔らかいアルミ材なので加工時の力のかかり具合でかなり撚れて不細工です。(笑)
ヨレヨレの自作ブラケットを付属の純正ロープロファイル用と交換したTIチップ搭載のIEEE1394AカードをPCに取り付けて起動したらウインドウズのロゴが表示された後フリーズしてしまったので仕方なく無理矢理リセットをかけて再起動したら今度は無事立ち上がってホッとしました。ドライバーをインストールしたらFIRESTUDIO projectのパイロットランプが赤色から青色に変わりバッチリ認識して無事使えるようになり、XLR端子もテストしてみたところどれも問題なく、ボリュームもガリ無しで非常に幸せな気分になりました。(笑)  メーカーのホームページの情報ではVIAのVT6306、6307、6308では動作するようですが、自分のパソコンに増設していたカードに搭載されているチップVT6315Nでは全く動作しませんでした。嘗て使っていたM-AUDIOのProFire 610は同じ増設カードでも問題がなかったのでPreSonusでも当然イケると思っていましたが、かなりシビアにチップを選ぶようでFIRESTUDIO projectは事実上TIチップでしか動かないと考えた方が良さそうです。

以前、安価なオーディオインターフェイスを色々と聞き比べた機会があってその中ではPreSonusのAudioBox iOneの音質が一頭地を抜いて素晴らしかったのでそれ以来PreSonusファンになりましたがFIRESTUDIO projectも音に力と密度があっていいですね。別電源なのでヘッドフォン出力にも余裕があって能率が低いヘッドフォンでも大きな音が出ますし、動作が安定していて何といっても多チャンネルなのでミキサー無しで色々な音源を繋げられて便利です。最新の製品には搭載される事が多くなったサンプリング周波数192kHzはファイルのサイズが大きくなりすぎて、あってもアップサンプリング再生以外では殆ど使わないので96kHzがあれば取り敢えず仕事には充分です。本機は国内では販売終了になり、FireWireオーディオインターフェイス自体も最近は殆ど生産されていないのでドライバーが提供される限り使っていきたいと思います。
中段がPreSonus FIRESTUDIO project
一番上に乗っかっている不思議な形をしたのが最近購入したKORG DS-DAC-100
(別途エントリーを書く予定です)

2016年12月17日土曜日

ヘッドフォン購入、練習会

以前メインで使っていたモニターヘッドフォン SONY MDR-CD900ST を再購入した。厳密に言うと以前のヘッドフォンの型番はMDR-CD900だったがいつの間にかSTというサフィックスが付いた。解像度が非常に高いので仕事でのノイズ取りや耳コピには最適だったが音質のバランスは低域が軽いのでこのヘッドフォンでバランス調整すると低音過多になってしまう。その為、ヘッドフォンが故障してからは色々と他のヘッドフォンを浮気した結果現在はKRKのKNS-8400に落ち着いた。こちらはバランス調整にも充分使える音質で、マイナーな機種ながら中々の優れものである。2年ほどブランクがあって久し振りにMDR-CD900STを使ってみて以前のものとバランスは変わらず解像度は相変わらず良いがちょっと古い感じかなとは感じた。以前は仕事もリスニングもMDR-CD900(ST)一辺倒だったが、今後は適材適所で使っていこうと思う。

夕方からはサークルの練習会に参加した。最近入会した人で大変勉強熱心な方がいて練習会の合間にお話しができて楽しかった。しかもかなりの別嬪さん。(笑) 練習会が終わった後の2次会では親しい人に加えその別嬪さんともにお酒を飲みながら色々と話す事が出来た。ご自分で作曲したり理論について学んでいたりと中々珍しい方でそういう点では自分と似ていて話が弾んだ。とはいっても下心は一切ありませんぞ。こういう楽しみでもないと人生つまらないのだ。(笑)

2016年10月23日日曜日

ホール録音

Roland R-26というメモリーレコーダーを購入したので昨日の土曜日にホールでのピアノ録音に実戦投入してみた。R-26はRolandの製品紹介サイトに録音サンプルがあり、それを聴いてこれはかなり使えるぞと思いAmazonでポチってしまった。単一指向性のXYマイク、無指向性(オムニ)マイクがそれぞれステレオで同時に使えて更に外部マイクを2本接続して合計6チャンネルを96kHz, 24bitで録音できる。他社の製品にも特性の異なる内蔵マイクをステレオで複数装備したものはあるが、どちらか一組しか使えないものしかなく、そもそも6トラック同時に使える製品は非常に少ない。この辺が楽器メーカーとオーディオメーカーの考え方の違いなんだろう。192kHzに対応しているものもあるが、ファイル容量の巨大さ故に実際には殆ど使わないと思うので自分としては96kHzで充分なのである。

恥ずかしながら私も寄る年波には勝てず、コンデンサーマイクとショックマウント数組、重たいマイクスタンド数本、5m以上のバランスケーブル4本以上、レコーダー、専用電源アダプター、100V電源延長タップ、モニター用ヘッドフォン、パラ録りするための予備のレコーダー、そして場合によってはミキサーやマイクプリアンプを1人で全部担いで歩くのはかなりしんどくなってきたので、かねてより録音機材を縮小化したいと考えていて、レコーダーに搭載されたマイクだけでそれなりに録音できれば、軽量な三脚とこのレコーダー、それに予備の電池だけを持ち運べばよいのでかなりの負担軽減に繋がる。そんな事もあってこのR-26を選択したのだが、果たして肝心の録音結果はどうだろうか。

ホールの舞台にピアノの縊れから3m程離れた場所に設置して録りっぱなしにした。電池の減り具合も見るためである。レベル設定は内蔵マイクだけを使う場合は「インプット1つまみ」だけで全て一括で調整できるので非常に便利だ。左右が別々だと正確なレベル合わせが大変なのでこの方式はミスがなくて良いし、ロータリーエンコーダーによるデジタル制御だと思われるのでガリの心配も無用だ。ヘッドフォンモニター用のボリュームも回すと時々デジタル的なノイズが入るのでロータリエンコーダーを採用しているようだ。録音モードの設定なども液晶ディスプレイのタッチパネルで直ぐにできる。今迄使ってきたレコーダーはボタンとジョグダイアルでメニュー階層を掘り進んで目的地まで到達しなければならず至極面倒くさかった。画面が大きいのでレベルメーターも見易い。96kHz, 24bitでの録音全行程2時間少々が終わって電池の残量インジケーターを見てみたが全く減っておらずフル表示だった。容量の大きいエネループ・プロを満充電して録音に臨んだがこれは有り難い。その場でちょっと検聴してみたところ中々よく録れていた。

帰宅後にSDカードから録音データをパソコンにをコピーしてCubaseで色々と試してみた。96kHz, 24bit録音なのでファイルは全部で8GB程で3分割されて計6個だったが、Cubaseで問題なく1つのトラックにそれぞれを繋ぐ事ができた。XYマイクはステレオ感は比較的あるものの低音域が不足している。オムニは殆どモノーラルに聞こえるが音域のバランスは良く低音もしっかり入っている。両方を同じレベルでミックスすると中音域がちょっとキツくなり、XYのステレオ感も減少してしまう。オムニトラックだけをステレオエンハンサーを通してみたらなかなかいい感じで、XYトラックをイコライザーで低音強調したものよりは良いと思う。ただエンハンサーを通してみてもやはりステレオ感には限界がある。そこでXYとオムニのミックス比率を変えて色々とやってみた。今の所一番良い結果だと思えるのは、XYをメインにしてオムニを60~70%程ミックスしイコライザーで低音域を増強してステレオエンハンサーをかけたものである。コンデンサーマイクをステレオで2本立てて、それにアンビエンスマイクを加えたものにどことなく似せる事は出来る。これは実に素晴らしい事で、今迄使ってきたマイク内蔵の数機種のハンディーレコーダーとは比較にならないほど良いのだが、それでもこのレコーダー1台のみで自分が本当に理想としている音像を得るのはちょっと難しいかも知れない。勿論まだ1つの例しか試していないし、セッティング次第ではかなり良い音が録れそうなので今後色々と試行錯誤をしてみたい。小型のペンシル型ステレオペアコンデンサーマイクも入手したので、それとも組み合わせてみたいと考えている。このように様々な音質向上策を試したいと思わせてくれたレコーダーはR-26が初めてである。

ここからはみみっちい話で恐縮なのだが、私が先月AmazonでR-26をポチった時の価格は税込みで29,800円だったが、さっきAmazonを見てみたら4万円超の値段になっていたので吃驚した。買おうと思って販売価格のウォッチを始めたらAmazon以外の各販売店でも毎日のように微妙な価格変動があったので多分これが底値だろうと思った時にポチったのだがどうやら正解だったようだ。4万円超なら恐らく買わずに今迄のレコーダーで頑張っていただろう。これを買ってからそれらが不要になったのでネットオークションで大分処分して2/3位は取り戻した。(笑)

大きな液晶画面とインプットつまみが非常に使い易い。数多のハンディーレコーダーの中では発売日が古くマイナーな機種だが内蔵マイクの音質と使い勝手が頗る良いのでオススメの逸品。新製品を矢継ぎ早に発売しては従来機種を次々に廃番にしてしまうメーカーに比べて、長期に亘って同一機種を根強く販売継続している姿勢には好感を覚える。優れたレコーダーなので、願わくば末永く販売して欲しい。