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2024年2月11日日曜日

目覚時計修理

 愛用している(かなり前にハードオフで500円で買った😅)目覚時計のスヌーズボタンが暫く前からおかしくなり、ボタンが壊れる位強く押さないと目覚しが止まらなくなったりライトが点かなくなったので分解してみました。ボタンと連動するタクト(タクタイル)スイッチが故障しているようなので、昨日秋葉原で修理用に買って来たタクトスイッチと交換しました。特殊な部品を使っていると寸法が合わず取付けられなかったりしますが汎用品を使っているようで今回はピッタリ寸法が合いました。😄

コンデンサーと電波受信用のバーアンテナが乗っかっている基板を外すとスイッチだけが取付けられている小さな基板にアクセス出来ます。
基板が小さいのでクリップで挟んで取外し易いように固定してタクトスイッチを外すのですが小さいので思った場所に半田鏝と半田吸取器を当てるのが大変でした。メーカーで修理する場合はこの基板ごと交換するのでしょうが古い時計なのでメーカーには既に部品もなく修理不可能な筈で基板一つ無駄には出来ません。😣
少し時間がかかりましたが漸く壊れたタクトスイッチを外しました。後は購入した新しいタクトスイッチを取付けて修理完了です。仮付けでテストしてみましたがちゃんと動作したので半田で固定して元通りに組立てます。部品を半田付けするのは簡単なので直ぐに終わりました。
これまではスヌーズボタンを押す場所を微妙に変えたり力一杯押しても反応しなかったりと不便極まりなかったのですが、交換後はボタンのどの部分を押しても非常に軽いタッチで反応するようになりました。これでまだまだ使えそうです。😀

2023年9月24日日曜日

時計修理

風呂場で使っているカシオの防水時計が動かなくなったので修理しました。
交換用ムーブメントを購入して取り付けようとしたのですが、中心軸をネジで留めるタイプではなく(ムーブメントを本体の爪で挟んで留めるタイプ)軸が太くてどうしても入らないため諦めてムーブメントを分解掃除することにしました。ゼンマイを使っている機械式ムーブメントは無理ですが、歯車が少ないクオーツムーブメントなら何とか行けそうです。時計本体からムーブメントを取り外し分解しました。秒針を取り付ける金属製の軸(棒)が錆びていたので錆を落としてグリースを塗りました。歯車は洗浄した後、軸とケースの軸受けに少量のプラスチック用グリースを塗り戻そうとしましたが歯車の配列が判らなくなってしまった(笑)ので、色々試しながら元の配列に組み直しました。
簡単な構造のクオーツムーブメント
コイル基板もセラミックコンデンサーや水晶振動子、ICなど部品数点しかありません
磁石付の歯車を回すコイル基板の半田が経年劣化と湿気でくすんでいたので半田をやり直し、電気接点を無水エタノールで洗浄してから元通りにムーブメントを組み立てて一日24時間動作させて止まりや遅れが無い事を確認して愈々本体の組立に入るのですが、ムーブメントの金属軸が錆びていたという事は経年劣化で防水性能が落ちていると思われるので防水ゴムパッキングに時計用のシリコングリースを塗って防水性を高めてから本体を組み上げて完了です。この程度の修理でこの後どのくらい保つのかはわかりませんがテストも兼ねて観察していきたいと思います。

2022年2月20日日曜日

時計修理

かなり前にネットで入手した動かないセイコーの古いトラベルクロックを修理しました。といっても分解修理ではなく各軸受部分を外部から無水エタノールで簡易洗浄しクロック用オイルを注油するという簡単なとても修理とはいえないような処置です。文字盤は埃塗れだったので綺麗に清掃、風防には傷が多かったので極細目のコンパウンドで弱めに研磨しました。幸いゼンマイは時計用も目覚ましベル用も切れていなかったためこの簡単な処置で動き出しました。いつもの事ですがこうして動き出すと愛着が湧きますね。最初はかなり進み気味でしたが、調速機のレバーを細かく調整したら1日で安定して数分進むくらいまでになりなかなかの精度です。勿論遅らせる事も出来ますのでもう少し追い込めば更に精度を上げる事ができるでしょう。この時計はおそらくノベルティーとして配られたもののようで文字盤の日米富士自転車のロゴが懐かしく、またデザインも良いのでついつい入手してしまったのでした。このような古いトラベルクロックは蓋のバネや時計を支える爪が折れてしまっていたりでなかなか良い状態のものがないのですがこれは両方とも問題無しでした。金具は錆びていますがこれは経年なので仕方ないですね。取り敢えず復活して1秒間4振動でのんびりと時を刻んでいます。

2020年5月5日火曜日

古い電波時計

長波やGPSの電波を利用する現在の電波時計が発売される以前、AM放送の時報で時間を修正する電波時計がありました。現在でも極一部の商品にAM放送で時刻修正するものがあり、所謂業務用設備時計にもAM放送を利用するものがあるようです。

コロナウィルスでこの連休も外出を自粛していて、その分ネットを徘徊している時間が長くなるとついついネットオークションやフリマなどを見てしまい、珍しい昔の電波時計が出品されているのを見つけて安かった事もあって動作未確認品を勢いで買ってしまいました。小人閑居して不善を為す? まあ、閑居せずとも不善は為しておりますが・・・(^^; 動作するかどうかは運次第、完全なガラクタを掴まされる可能性もあるので届くまでは気を揉みました。(笑)

SEIKO TD-403 経年で文字盤が少し黄ばんでいます
買ったのはセイコーのTD-403という型番の電波時計で、到着後電池を入れてみると時計は問題なく動作しラジオも受信できて一安心。時刻修正するためにNHK第1放送を受信するのですが、昭和50(1975)年の製品なので受信周波数が590kHzで現在の594kHzとは4kHzズレています(AM放送局が増加して混信が問題になったため1978年11月23日から地域によって放送周波数が10kHzから9kHzステップに変更されました)。かなり立派なエアバリコンが付いていて音を鳴らせるので微調整も楽です。残念なのは12時の下にある赤い発光ダイオードが光らない事ですが他の機能は完全動作しました。この時計の修正動作は、午前7時と午後7時の2回、正時の2分くらい前からラジオの受信を開始し時報の高いラの音(880Hz)を感知すると長針を0分の位置に自動修正するというものです。トランジスタ時計なのでクオーツよりは精度が落ちるもののうまく緩急調整すると1日の誤差を15秒以内に追い込めます。これにラジオコントロールが付いているので当時としては画期的なメンテナンスフリー時計で、電気回路は殆どディスクリートで組まれていますしよくこれだけ複雑なメカニズムを考案し作ったものだと感心します。
時計内部
左側の白いボタンを押すと右側のスピーカーからラジオの音声が聞こえます。
ラジオ受信用に単1乾電池4本、時計駆動用に1本必要です。
右下側がラジオ受信基板
さすがに古いので文字盤やガラスに汚れがありましたが綺麗に清掃しました。古い電池式時計は大抵液漏れで電池ボックスの金具が朽ち果てているものが多いのですが、これは液漏れ跡もなく非常に綺麗でした。長針が時報受信時に0分きっかりに復帰しなかった(ズレていた)ので修正しました。昭和50年頃はクオーツ式がボチボチ出始めた頃でまだ値段が高かったですね。その頃自分はトランジスタ式の目覚まし時計、腕時計は自動巻セイコーロードマチックを使っていました。下の動画はラジオの時報を受信して針を0分に自動復帰するところを撮影したものです。わかりやすいように2分ほど針を進めており、音声は別のラジオを鳴らしています。


おまけ 小学4年から大学時代まで使っていたセイコーロードマチック。そろそろオーバーホールしようか検討中。

2020年4月24日金曜日

時計電池交換

自室の電波掛時計 SEIKO KX317W の時刻が常に5分遅れるようになり、そろそろ電池の寿命が近いので交換しました。CR2477という分厚い(という事は容量も大きい)リチウム電池2個を使用するのですが、この時計を購入したのが2013年10月なので6年半使えた事になります。メーカー発表の定格電池寿命は5年ですが、暗くなると秒針が停止する機能があって秒針停止中の分だけ電池の寿命が延びるという事だったので夜間は部屋の照明がなるべく時計に当たらないようにして秒針停止時間を長くしてきた結果、定格寿命より1年半ほど長く電池が保ったようです。電池交換したら遅れがなくなって快適に動作しています。この時計は余計な装飾もなく設備時計のように見易く、店頭で実物を見て一目惚れして購入しました。こういうシンプルなデザインの時計は市販品ではなかなか無かったので、以前は中古で電気子時計を入手して30秒運針させるためにシンクロナスモーターを使って有極パルス発生器を自作し20年程使いました。電気子時計は30秒毎に+と-が入れ替わる1秒程度の直流パルスで運針しますが、その際コイルを巻いた電磁石でロータを廻すので、そこに直流電流を流すとスイッチが切れると同時に高電圧(キック電圧)が発生しスイッチの接点がそのスパークで焼けて直ぐに駄目になってしまうのです。当初は本当に困り果てましたが、色々と調べた結果、ZNRバリスターというサージ電圧吸収素子を使って解決しました。20年という長い間使えたのはその所為だと思います。さて、この電波掛時計が自作機同様にこの先14年(20年から第1回電池交換するまでの時間を差し引いた)保つのかどうかはわかりませんが結果を確認するのが先か、はたまた自分の寿命の方が先なのか微妙なところです。(笑)
電池交換後、動作に支障が無いSEKO KX317W
交換したリチウム電池 Panasonic CR2477

2019年9月1日日曜日

目覚ましラジオ修理

オーディオ機材関連の掘り出し物はないかと近所のドフに行きましたが、特に目ぼしい物が無かったので序でにジャンク品の入った籠を漁っていたらソニーの時計付き目覚ましラジオ(交流式)ICF-C470を見つけました(古い製品なのにソニーのサイトに取扱説明書がありました!)。汚れはあったものの全体的な状態は良かったので早速確認コーナーで電源を入れて試してみたら時計、目覚まし機能、ラジオの受信状態に問題はなかったのですがボリュームノブが空回りしているようで音量調節が全く機能しませんでした。まあ、ボリュームが壊れていたら部品交換すればいいやと540円で買って帰りました。ああ、またもや無駄遣い。わかっちゃいるけどやめられぬ…(^^;

分解してみるとプラスチック製のボリュームつまみから垂直に伸びている細い棒が折れていて基板上の可変抵抗器を回せなくなっている事が判明したので早速修理に取り掛かりました。因みに精密ドライバーで可変抵抗器を回してみるとボリュームは正常に機能し、折れていた棒もちゃんと残っていたのでラッキーでした。それにしても、メインの音量調整に独立したボリュームではなく基板上の小さな可変抵抗器を使っているのにはちょっと驚きました。
ダイアルつまみと折れた棒状部分
基板上のボリューム(可変抵抗器)
さて、こういう細かいプラスチック部品の修復に瞬間接着剤を使うとちょっと力が掛かっただけで直ぐに剥がれて(折れて)しまい今迄成功した験しが一切無いので、ここはあの強力なプラリペアの登場です。密着するように破断面を削って接着した後、念を入れて細い棒の根元から中間位迄の周囲に樹脂の粉末を盛り硬化剤で固めて補強しましたが、樹脂を厚めに盛ると完全硬化する迄に時間が掛かるので一晩置いてからラジオに組み込みました。可変抵抗器の中央の穴にボリュームノブの棒を入れて回してみると折れる事もなくしっかりと音量が変えられるようになりました。さすがはプラリペア、微妙に力が掛かる部分でも安心ですね。今回は電気回路部分には一切不具合が無かったので手間要らずで良かったです。あとは本体のネジを締めて組み上げ、前面表示部分の透明窓の傷をコンパウンドで磨いて修理完了、大変快調に動作しています。やっぱり修理が上手くいくと気分がいいですね。
プライペアで補修したボリュームつまみ
内部基板(修理後)
スピーカー部
修理完了した本体

2016年6月5日日曜日

修理完了

6月1日のブログエントリー「電波時計分解」の続きです。

昨日(4日)、用事で都心に出たついでに秋葉原に足を伸ばしてパーツ屋でカシオの電波時計DQD-208Jの交換に使う発光ダイオードを購入しました。秋月電子マルツパーツなどを廻ったのですが同じくらいの大きさのものはあっても形状がかなり異なる製品しかなくて「やっぱり同じものはもう手に入らないのかな~(T_T)」と諦めかけましたが、千石電商に同じ大きさと形状のものがあってラッキーでした。(^^)
一番上が今回購入した白色LED、その下は元々時計についていたのですが腐食で点灯しなくなった故障品、またその下の緑の袋に入っているのは緑色のLEDです。これは万一、白色LEDが点灯に問題があった場合のために予備で購入しました。
時計を分解した状態のまま新しいLEDを基板の銅箔部分(半田を盛っています)に接触させて、電池を入れてスヌーズボタンを押すと明るく点灯した後自動的(定格通り5秒後)に消灯したのでLED駆動回路にも問題ないようです。液晶裏の光拡散板の凹みにちょうど収まるようにLEDを基板に半田付けし、電池ボックスやアラームブザーに繋がっているリード線を半田付けし直して元通りに組み立てて修理完了です。修理にかかった費用は技術料抜き(笑)でLED1個108円(予備に買ったものも含めれば216円)でした。(^^;
ライトを点灯した状態を撮影。
目覚まし時計の照明で白色LEDのバックライトはレアだと思います。(笑)
修理が完了した後、各種設定ボタンや電波受信、アラームなど全ての機能を改めてチェックしましたが全く問題ありませんでした。実はこの時計、先日名古屋に行く際に車で仮眠する時の目覚まし用に持っていこうと思って電池を入れたらWAVEボタンを押しても強制受信が始まらないので自動的に時刻合わせができず(手動ならできるが非常に面倒くさい)、更にスヌーズ・ライトボタンを押しても目覚ましアラーム音が止まらずバックライトも光らないという事で、もう捨ててしまおうかと本気で思ったのですが、まあ短気を起こさずに取り敢えず暫く放っておいた後僅かな希望をもってついこの間もう一度動作チェックしてみたらやっぱりダメだったのが何だか悔しくて(笑)、分解して思いついた方法を色々とやってみたら殆どの機能が回復し(勿論回路そのものがイカレてしまっていたら私の貧しいスキルでは修理不可ですが(^^;)、後はLEDの交換だけだ!と調子に乗って本来緑色に発光するものを白色に変えてみました。(笑) やっぱり白色光の方が明るくて液晶表示のコントラストもハッキリして断然見やすいですね。それにしても、同じくらいの大きさのLEDでも形状が異なると配光に斑が出来たりするので、千石電商にオリジナルと全く同じ形状のLEDが売っていて本当に助かりました。また、同店では腕時計用の酸化銀電池も購入しましたが、近所の量販店だと1個400円を超えるものが108円で入手できました。重ね重ね感謝です。

2016年6月1日水曜日

電波時計分解

旅行用のカシオ製携帯型小型電波時計に久し振りに電池を入れてみたら強制受信ボタン、アラームの停止兼照明(スヌーズ)ボタン等が全く機能しませんでした。早速分解します。(笑)
仮組状態ですが基板の裏にもスイッチがあるので全部外して分解しました。
基板上の電解コンデンサーは中国製の安物という感じ・・・(笑)
ゴムボタンを外して接点を見たら茶色く腐食していました。全く覚えが無いのですが何かの液体が内部に侵入したような感じです。基板の接点と接点に当たる導電ゴムを無水エタノールに浸した綿棒で拭くと錆がついて茶色くなったので錆がつかなくなるまで拭いた後乾いた綿棒で更によく拭いてから仮組みしてテストしてみました。取り敢えずは強制受信機能、スヌーズボタンのアラーム停止機能は回復しましたが液晶のバックライト(LED)が光りません。LEDの片側の足が真っ茶色に錆びていたので基板から取り外してよく見るとLEDの足を伝って透明樹脂の内部にまで腐食が進行してしまったようで、ドライバーで錆を擦り落としてテスターを当てても全く導通がありませんでした。
これは完全におシャカですね。同じ大きさのものを買ってきて交換するしかありません。緑色に発光するLEDですが、折角交換するなら見やすい白色にしてみましょうか。部品が無いので今日はここまでですがまた進捗がありましたらご報告します。

【追記】
修理完了しました。記事はこちら

2016年5月19日木曜日

腕時計電池交換

またまた時計ネタです。(^^; 普通のクオーツ腕時計の電池交換は自分で日常的にやっていますので態々ブログのエントリーにすることはありませんが、今回はちょっと特殊な電池(キャパシター)の交換作業だったので備忘録としてエントリーしました。

電池交換する時計はセイコーのAGS(Automatic Generating System)で、後にキネティック(Kinetic)という呼称に統一されました。私のはシリアルナンバーから1997年製造のものとわかります。この時計は機械式自動巻時計のように、回転錘の動きを歯車で発電機に伝えて発生した電力をキャパシター(2次電池)に蓄えてクオーツムーブメントを動かすという仕組みです。ソーラーセルとは違って光に当てる必要がなく、腕に着けているだけで自動的に充電するので電池交換を気にする必要はないというのがこの方式の売りでした。確かに日常的に使っていれば時計が止まることはありませんでしたが、キャパシターの性能や発電メカニズムの摩耗が問題になったようで現在は逆輸入品以外は売られていません。この時計は暫く使っていなかったので、振って充電してみたのですがかなりの回数振っても5分もせずに止まってしまいます。もともと満充電しても1週間くらいしか動作しないのが定格ですし、もう買ってから20年近く経つのでキャパシターも寿命でしょうね。後にもっと長時間(約4ヶ月)動作する大容量のキャパシターに置き換わったり、メーカーにキャパシター交換を依頼すると2万円位かかりそうなので本来ならばオーバーホールをしてしまうのが順当なのですが、2万円もあれば他に色々と使い途もありますし、丁度ネットで交換用キャパシターと交換の仕方を知ることができましたので自分で交換することにした次第です。
これがその時計です。キャリバーは5M42Aです。
裏蓋を外して中を見ると、ムーブメントの左下に円形のキャパシターが見えます。上半分を覆っている半円形の部品は自動発電の回転錘です。
回転錘を反対側に回すと、動力を発電機に伝える小さな歯車と発電用のコイルが2つ見えます。
このキャリバーは5石で、おそらく発電機構の軸受けや超省エネのため輪列の抵抗を低減する為などに使われているでしょうか。
これが今回購入した5M42Aの交換用キャパシター、30235MZです。購入価格は送料込で1944円でした。
まず、回転錘を外します。時計のムーブメントに使われているビスは小さくて溝が細く、普通に入手できる精密ドライバーでは太くて溝に嵌まらないことが殆どなので専用のものを購入するか自分で研いで鋭く(細く)する必要があります。
次に回転錘の動きを発電機に伝える歯車を外します。これはただ嵌まっているだけなのでピンセットで直ぐに外すことができます。尚、機械に無用の傷をつけないように私はプラスチック製のピンセットを使っています。
電池収納部の金属板、絶縁シート、キャパシターの順に外していきます。
電池交換に必要な部品を全部外したところ
これが、製造時から時計に入っていたキャパシターで、セイコー電子工業(セイコーインスツルメンツ→現セイコーインスツル)製のSL920です。幸いなことに液漏れなどは一切ありませんでした。ちょっと見は酸化銀電池のような感じですね。
新しく購入した30235MZには交換用キャパシター、絶縁シート、収納部用金属板がセットになっています。キャパシターは日立マクセル製のTC920Sで、定格を調べると1.5V、5mAhとのことです。因みに単3型ニッケル水素電池のエネループが1900mAhですから1/380の容量です。これで約4ヶ月動くのですから、この腕時計が如何に省エネかがわかります。
早速、交換用電池を入れます。
次に絶縁シートを入れます。シートの穴と時計側の突起を合わせます。
金属板を入れますが、本体ケースと電気的に接続(接地)する腕を曲げないように慎重に入れます。
金属板をネジ留めし、歯車、回転錘を取り付けネジ留めして完了です。
時計は既に動き出していますが、電池残量チェック機能を使用すると満充電と表示されます。どのくらい保つのか暫く様子を見ましょう。

2016年5月10日火曜日

Oリング(パッキン)交換

腕時計の電池が切れたので、SR927Wを買ってきて交換しようと裏蓋を開けたらOリング(防水パッキン)が経年劣化で伸びてしまって裏蓋を閉めると隙間からはみ出るようになってしまったので、パッキン交換も兼ねて量販店の時計屋に持って行ったら「この時計の電池交換はメーカー送りになります」といわれて、幾らくらいかかるか訊いたら3000円+パッキン代500円とのこと。いくら何でも3500円はなぁ・・・と思ってそのまま持ち帰りました。パッキンさえ手に入れば自分で交換できるのでネットでサイズが合いそうなものを探してみました。ただ、パッキンをよく見てみると扁平で角ベルトのようなタイプで、切り口が円形の汎用品とは異なるので念のため時計の型番6M12を入力して検索をかけたら時計部品専門店で扱っている該当品が表示されたので早速注文しました。ついでにパッキンにシリコングリスを均一に塗る塗布器も購入しました。いままではグリスを直接パッキンに塗っていたので斑ができやすく今回思い切って買いました。送料込みで計約1500円。早速今日届いたのでパッキンを取り付けて漸く電池交換完了です。
専用パッキンとシリコングリス塗布器
裏蓋を開けたところ
この時計は2000年に購入したちょっと古い型なのですが、所謂パーペチュアルカレンダーで、今何月かを記憶しているので月末から翌月1日に日付を変える時に小の月だと31日を飛ばしてくれます。例えば4月30日の場合、午前0時丁度にモーターが日車を廻して31日を通過して1日になります。この動作を見るのが楽しいんですよね。(^^;

2014年10月1日水曜日

腕時計の曇り取り

暫く使わなかった腕時計を久し振りに着けようとしたら、風防ガラスがかなり曇っていて吃驚! 一応10気圧防水なので普通に使っていて(着用して風呂に入ったり水泳などはしていません)これ程曇るはずはないのですが、安物だから仕方がないのかも知れませんね。


シースルーの裏蓋もこの有様です。曇って機械部分がよく見えません。


機械が錆びないように湿気を逃がしてやる必要もありますし、開腹してガラスの曇り取りをすることにしました。


工具で裏蓋を開けます。この黄色い固定具は使いやすくて非常に便利で気に入っています。


次に竜頭を抜きます。竜頭を抜くためのピン(ボタン)「オシドリ」は時計によって場所が異なり、見つけるのに苦労します。なかなか上手く抜けない事もあるので慌てず力ます慎重に作業します。


ムーブメントを慎重に取り出します。元々買った時からガラスがちょっと曇り気味だったのでダイアルのギョーシェ模様がこんなにキラキラしていたとは今まで気がつきませんでした。時計を扱う場合の最大の注意点として、文字盤には決して手を触れないようにしましょう。埃が付いていたら、カメラ用のエアブロワ-で吹き飛ばすか、極柔らかい毛の筆でほんの軽く払う程度にします。


かなり曇ってますね。少し透明になっている部分は指で拭ってみた箇所です。


風防ガラスもこの通り曇っています。


湿気を逃がすために暫く放置してから無水エタノールで丁寧に拭きました。


こちら側も大分綺麗になりました。


裏蓋と竜頭の防水パッキングにシリコングリスを塗り、ムーブメントを元に戻して裏蓋を閉めました。裏蓋を閉める前にガラス内側の表面に付着している細かいゴミをエアブロワーで飛ばし、拭き残しの跡が残っていないか念入りにチェックします。少しでも残っていたらやり直しです。実はこの工程が一番気を遣います。身近にあるティッシュペーパーや布を使うと細かいカス(リント)が出てそれを除去するのに非常に苦労しますが、キムワイプで拭くと大変具合が良いです。


取り敢えず完成。見通しが良くなり大変気持ちがいいです。今までガラスがくすんでいたのでそれ程気にならなかったのですが、ハッキリくっきり見えるようになると青焼き風(勿論塗装ですが)の針がちょっとお下品かも。(笑) ギョーシェ模様もよく見えるようになりました。高級品だとなかなか怖くて出来ませんが、安物の雑貨ウォッチだと気軽に蓋を開けられますね。(^^;
この時計、安物の自動巻にも拘わらず巻き上げ効率がなかなか優秀で、ハック機能、パワーリザーヴ、手巻き完備なので使いやすいです。ジュネーヴ・ヨット・クラブという怪しげな(笑)銘柄なんですが確かマルマン・プロダクツが発売元だったはずで、おそらくムーブメントはミヨタ(現シチズンファインデバイス)辺りの汎用品でしょう。


【追記】ネット検索を通じてこの記事を閲覧して下さる方が多いので、取り敢えず腕時計の曇りに関する私の見解を書きます。(この時計は、曇り取りをしてから1年経ちますが、日常使用でも特に曇る様子も無く今の所きれいな状態を維持しています。)

時計の曇りに就いては、除去しようと思って強力な乾燥剤を入れた密閉箱に入れて様子を見た事もありましたが、私の場合には殆ど改善が見られませんでした(乾燥したとしても風防ガラスの内側に曇りの跡がうっすらと残ってしまいます。輝度の高い光源、例えばフィラメントが直視できる透明な白熱電球、点光源に近いLED電球の光を当てると跡がよく見えます)。安物時計ということもあって修理に出すのも憚られたため(修理を受け付けてくれない場合も考えられます)、このエントリーのように思い切って自分で曇り取りを試してみた次第です。元来時計大好き人間なので工具類は以前に購入しておりました。高価な時計でしたらちょっと怖くて自分でやろうとは思わなかったでしょう。(^^; 曇りが発生する原因はパッキング(風防側、裏蓋側、竜頭側とありますが特に竜頭側)の材質劣化(勿論バックの締め不足も考えられます)、或いはパッキングに塗布したシリコングリースが経年で不足して防水性能が劣化する為ではないかと思われます(シリコングリースを充分に塗布し、バックの締め圧を上げたらその後湿気の影響を殆ど受けなくなりました)。

風防ガラスのごく一部が曇っても1日程度で曇りが消えてしまうような軽度な場合はそのままでも特に問題ないと思いますが、この時計の様に一旦湿気が内部に入って中々消えない曇りを生じた場合は仮令(たとえ)強力乾燥剤の使用によって一時的にある程度の改善が見られたとしても、その後の使用によって結局また曇って来ますので根本的な解決策ではありません(乾燥剤での曇り取りには時間がかかりますのでその間に時計内部の金属部分に錆が発生する可能性も考えなければなりません)。ですから、本当に大切にしている腕時計に湿気で曇りが生じた場合には早めに信頼できる時計店に修理(オーバーホール)を依頼するのが一番確実です。私のように安物時計を幾つも持っていてメンテナンスにその都度それ程費用をかけられない場合には、自分で分解修理するというのもありだと思いますが、それはそれぞれの価値観で違ってきますし、慣れ(技術的な習熟度)もありますので(最初は力の入れ加減がわからず、只単に裏蓋を開けるだけでも時計にいらぬ傷を付けてしまったりします)、積極的にはお薦めいたしませんのでご了承ください。(2015年11月16日)