2014年10月1日水曜日

腕時計の曇り取り

暫く使わなかった腕時計を久し振りに着けようとしたら、風防ガラスがかなり曇っていて吃驚! 一応10気圧防水なので普通に使っていて(着用して風呂に入ったり水泳などはしていません)これ程曇るはずはないのですが、安物だから仕方がないのかも知れませんね。


シースルーの裏蓋もこの有様です。曇って機械部分がよく見えません。


機械が錆びないように湿気を逃がしてやる必要もありますし、開腹してガラスの曇り取りをすることにしました。


工具で裏蓋を開けます。この黄色い固定具は使いやすくて非常に便利で気に入っています。


次に竜頭を抜きます。竜頭を抜くためのピン(ボタン)「オシドリ」は時計によって場所が異なり、見つけるのに苦労します。なかなか上手く抜けない事もあるので慌てず力ます慎重に作業します。


ムーブメントを慎重に取り出します。元々買った時からガラスがちょっと曇り気味だったのでダイアルのギョーシェ模様がこんなにキラキラしていたとは今まで気がつきませんでした。時計を扱う場合の最大の注意点として、文字盤には決して手を触れないようにしましょう。埃が付いていたら、カメラ用のエアブロワ-で吹き飛ばすか、極柔らかい毛の筆でほんの軽く払う程度にします。


かなり曇ってますね。少し透明になっている部分は指で拭ってみた箇所です。


風防ガラスもこの通り曇っています。


湿気を逃がすために暫く放置してから無水エタノールで丁寧に拭きました。


こちら側も大分綺麗になりました。


裏蓋と竜頭の防水パッキングにシリコングリスを塗り、ムーブメントを元に戻して裏蓋を閉めました。裏蓋を閉める前にガラス内側の表面に付着している細かいゴミをエアブロワーで飛ばし、拭き残しの跡が残っていないか念入りにチェックします。少しでも残っていたらやり直しです。実はこの工程が一番気を遣います。身近にあるティッシュペーパーや布を使うと細かいカス(リント)が出てそれを除去するのに非常に苦労しますが、キムワイプで拭くと大変具合が良いです。


取り敢えず完成。見通しが良くなり大変気持ちがいいです。今までガラスがくすんでいたのでそれ程気にならなかったのですが、ハッキリくっきり見えるようになると青焼き風(勿論塗装ですが)の針がちょっとお下品かも。(笑) ギョーシェ模様もよく見えるようになりました。高級品だとなかなか怖くて出来ませんが、安物の雑貨ウォッチだと気軽に蓋を開けられますね。(^^;
この時計、安物の自動巻にも拘わらず巻き上げ効率がなかなか優秀で、ハック機能、パワーリザーヴ、手巻き完備なので使いやすいです。ジュネーヴ・ヨット・クラブという怪しげな(笑)銘柄なんですが確かマルマン・プロダクツが発売元だったはずで、おそらくムーブメントはミヨタ(現シチズンファインデバイス)辺りの汎用品でしょう。


【追記】ネット検索を通じてこの記事を閲覧して下さる方が多いので、取り敢えず腕時計の曇りに関する私の見解を書きます。(この時計は、曇り取りをしてから1年経ちますが、日常使用でも特に曇る様子も無く今の所きれいな状態を維持しています。)

時計の曇りに就いては、除去しようと思って強力な乾燥剤を入れた密閉箱に入れて様子を見た事もありましたが、私の場合には殆ど改善が見られませんでした(乾燥したとしても風防ガラスの内側に曇りの跡がうっすらと残ってしまいます。輝度の高い光源、例えばフィラメントが直視できる透明な白熱電球、点光源に近いLED電球の光を当てると跡がよく見えます)。安物時計ということもあって修理に出すのも憚られたため(修理を受け付けてくれない場合も考えられます)、このエントリーのように思い切って自分で曇り取りを試してみた次第です。元来時計大好き人間なので工具類は以前に購入しておりました。高価な時計でしたらちょっと怖くて自分でやろうとは思わなかったでしょう。(^^; 曇りが発生する原因はパッキング(風防側、裏蓋側、竜頭側とありますが特に竜頭側)の材質劣化(勿論バックの締め不足も考えられます)、或いはパッキングに塗布したシリコングリースが経年で不足して防水性能が劣化する為ではないかと思われます(シリコングリースを充分に塗布し、バックの締め圧を上げたらその後湿気の影響を殆ど受けなくなりました)。

風防ガラスのごく一部が曇っても1日程度で曇りが消えてしまうような軽度な場合はそのままでも特に問題ないと思いますが、この時計の様に一旦湿気が内部に入って中々消えない曇りを生じた場合は仮令(たとえ)強力乾燥剤の使用によって一時的にある程度の改善が見られたとしても、その後の使用によって結局また曇って来ますので根本的な解決策ではありません(乾燥剤での曇り取りには時間がかかりますのでその間に時計内部の金属部分に錆が発生する可能性も考えなければなりません)。ですから、本当に大切にしている腕時計に湿気で曇りが生じた場合には早めに信頼できる時計店に修理(オーバーホール)を依頼するのが一番確実です。私のように安物時計を幾つも持っていてメンテナンスにその都度それ程費用をかけられない場合には、自分で分解修理するというのもありだと思いますが、それはそれぞれの価値観で違ってきますし、慣れ(技術的な習熟度)もありますので(最初は力の入れ加減がわからず、只単に裏蓋を開けるだけでも時計にいらぬ傷を付けてしまったりします)、積極的にはお薦めいたしませんのでご了承ください。(2015年11月16日)

2014年9月26日金曜日

野外録音

靖國神社の能楽堂で行われた奉納演奏を録音しました。オーボエと弦楽五重奏という編成で素晴らしい演奏でした。出張録音で一番大変なのはブームスタンドを運搬する事なのですが(その他の機材は最近は小型軽量なので殆ど問題になりません。嘗てはPCMプロセッサーとビデオデッキを担いで行った事もありました)、今回は現地で借りられて助かりました。録音にはB社のコンデンサーマイクを使用しましたが、安定動作、高音質で非常に良い結果が得られました。長らく愛用してきたA社のコンデンサーより音の抜けが良く明るい音質なので編集で殆ど調整の必要がありませんでした。

2014年9月22日月曜日

PER HENRIK WALLIN

長らく欲しかったCDを漸く入手しました。パール・ヘンリッキュ・ヴァリーンヌ(従来のペール・ヘンリック・ワリーンからスウェーデン語の発音に近い表記に訂正しました。最初のパはペとパの中間で僅かにパ寄りに、最後のNはフランス語のようにンの後に余韻としてヌが聞こえます<2016年11月17日更新>)の弾いたフリージャズのピアノソロです。

たまたまネットで検索したら横浜の某ショップに在庫があり速攻で注文しました。同じ音源は若い頃さんざんLPで聴いたのですが、スウェーデンのジャズ・ピアニストということもあって情報が少なく復刻されたCDはなかなか入手できませんでした。

パール・ヘンリッキュ・ヴァリーンヌ(ペール・ヘンリック・ワリーン)は1946年生まれで2005年に58歳という若さで他界したスウェーデンのジャズ・ピアニストで、ヨーロッパのフリー・前衛ジャズの旗手でした。私は学生時代、おそらく1984年頃に今はなき秋葉原の石丸電気3号店の輸入盤フロアで彼の"One Knife Is Enough(1982/36歳)"というレコードをジャケットに惹かれて購入、帰宅して針を降ろした直後に衝撃を受けました。このレコードは縦横無尽に自在に鍵盤を走り回る、彼の若々しくピアニスティックでありながら極めて内省的な演奏スタイルをオンマイクで余すところなく優れた音質で収録してあります。フリージャズであり現代音楽でもある彼の演奏スタイルは、自分の(かなり低レベルな)即興演奏に強い影響を与えています。チャールズ・アイヴズを敬愛していたという彼の演奏には、アイヴズの作品同様信じられないくらい美しい瞬間があります。フリージャズというとハチャメチャな演奏を想像してしまいがちですが、彼の演奏はヨーロッパ流の堅固な形式感をちゃんと備えています。どの曲も素晴らしいのですが、Southern Exit という曲が凄くいいので、いずれ耳コピで譜面を起こして弾いてみたいですね。

不幸な事に彼は1988年、まだ42歳という若い時に交通事故で首を負傷した事が原因で下半身不随になってしまい、懸命なリハビリの末に一旦は復帰するのですが、直後に大病を患い復帰は更に遠のいてしまいます。CDの後半は復帰後の晩年2003年の録音で、事故に遭う前の華麗な技巧的演奏スタイルとは全く変わってしまいますが、鍵盤を叩きつけ乍らも訥々と語るような内省的な演奏は更に深化しており、彼の紡ぎ出す音楽には前衛的でありながらもある種の親しみ易ささえ感じます。後半は倍音の感じから、おそらくベーゼンドルファー・ピアノを弾いているのではないかと思います。

遺された彼の写真を見ると終生煙草が手放せなかったようで、若い頃は煙草をくわえながらピアノを弾いていますし(私も若い頃はヘビースモーカーだったので火の付いた煙草の灰で電子ピアノの鍵盤を焦がした経験があります)、車椅子での活動を余儀なくされた晩年に至るもマールボロの箱や灰皿がピアノの上に置かれていたりします。もしも不幸な事故に遭わなければ2014年の現在(生きていれば68歳)でも現役バリバリで華麗なテクニックでピアノを弾いていたに違いないと考える時、彼の事故後の苦行のような人生(16年間)に思いを馳せて本当に残念でならないのです。青春時代に彼の演奏を聴いて大いに触発された自分としては、遺された音源から彼の演奏の素晴らしさを知って頂ければと願わずにはいられません。
1984年頃に購入したLPジャケット
LPジャケットの裏面
晩年のCDジャケット写真
若い頃の写真

2014年9月19日金曜日

景品到着

麦とホップ・輝くゴールドキャンペーンの景品が到着したので、麦とホップを飲みました。


2014年9月17日水曜日

安物 Audio IF マニア?(笑)

最近、ヤフオクなどで安いオーディオIFを見つけるとつい買ってしまって数が増えてしまいました。(笑) 高級品を1台買えばそれで済む話なのですが、根っからの貧乏性なのでついつい色々と試したくなってしまうんですよね。(^^; このクラスのオーディオIFの音質は団栗の背比べとはよく謂われますが、なかなかどうしてやはり各社の音質に対する思想の違いが製品によく現れており、じっくり聴くと音質の差がよくわかります


上から、Native Instruments AUDIO 4 DJ、BEHRINGER UMC204、M-AUDIO FAST TRACK PRO、M-AUDIO ProFire 610、Focusrite SCARLETT 8i6 です。


Native Instruments AUDIO 4 DJは非常に見通しの良いスッキリした音です。DJという型番とは裏腹に高音質HiFiサウンドを聴かせてくれます。本体に入力ボリュームがないのでちょっと使い勝手が悪いのですが、内蔵フォノイコライザーが大変優秀です。また、データ転送の欠落がわかるユーティリティーが付いていて非常に便利です。

BEHRINGER UMC204は落ち着いた音で動作が非常に安定しています。安価ではありますが操作系に不足は全くなくコストパフォーマンスは非常に高いです。本機は96kHz24bitまでの対応ですが、UMC204HDという192kHz24bit対応した新しいバージョンもあります。そちらも2万円以下で購入できるようで更にコストパフォーマンスが良いかも知れません。
【追記】UMC204に最新(2016年4月現在)ファームウェア(V1.12)を適用することによってUMC204HDと同等品(192kHz 24bit対応)になります。こちらを参照ください。

M-AUDIO FAST TRACK PROは非常にニュートラルな音です。USB1.1という古い規格ですが、音飛びもなく非常に安定しています。USB1.1の帯域幅の関係から本機の最大規格96kHz 24bitは入力あるいは出力1系統のみになってしまいますがS/PDF端子も付いており使い勝手が大変良いです。以前オンキョーやRolandのUSB1.1オーディオIFを使っていた頃は音飛びが激しくてとても実用にはなりませんでしたが本機の安定度は素晴らしいです。

上述のFAST TRACK PROと同じ製造元であるM-AUDIO ProFire 610は192kHz 24bit対応という事で今更ながらの導入ですがとにかく音が良いです。スッキリとした非常に見通しの良い音に感激しました。充分リファレンス機材として使用できます。これを使うためにわざわざ(既に時代遅れの?)FireWireカードまで別途購入しましたが、その価値は充分にあります。FireWire接続のオーディオ用途にはテキサス・インスツルメントのチップでないと不具合が出るという情報がありますが、安物のVIAチップでもWindows 7の環境下で全く問題なく動作しています。スタンドアローンでマイクプリアンプ、DA/ADコンバーターにもなるという優れもので、この辺は以前の機種からM-AUDIOの一貫した設計思想を感じて好感が持てます。音といい痒いところに手が届く機能といいすっかりM-AUDIOのファンになりました。現在メインで使っています。M-AUDIOは以前はMIDIMANという社名で90年代にMacでゲーム音楽の仕事をしていた頃、外部MIDI音源モジュールに接続するMIDI インターフェイス MACMANには随分お世話になりました。金属製のかなり重厚なボディーで故障もなく非常に調子が良かったです。現在のM-AUDIOは192/24のオーディオIFは発売していないようで残念至極ですが、同社のヘッドフォンHDH50を本機に繋いで聴いていますが相性もバッチリで解像度も良く満足しています。AV30というパワードモニターも癖がなく良いスピーカーです。いずれは同社のマイクロフォンも使ってみたいですね。

一番下はフォーカスライトのスカーレット8i6で非常に充実した太めの音がして大変好印象です。製造は中国ですが、設計は英国なので信頼できます。但しサンプル周波数、ビットレートの変更には結構シビアで付属のミキサーソフトウェアと波形編集ソフトやシーケンサーのサンプル周波数とビットレートが一致していないとフリーズする事があります。音は非常に良いのですがこの点だけが非常に残念です。M-AUDIOのように特にユーザーが意識しなくてもソフトウェアとの連携(連動)が完璧だったら言うこと無しなんですが。尚、本機は某楽器店で、ヘッドフォンボリュームにガリがあるという理由で中古品を2000円程度で売っていたものを購入しました。殆どタダみたいなものですね。

以上、独断と偏見によるオーディオインターフェイスの試聴レポートでした。(^^;

2014年9月16日火曜日

懐かしいもの(エイトチャージャー)

某有名中古品チェーン店に行くと個人的に非常に懐かしいものを見つけてしまい、値段も激安324円(税込)だっのでついつい買ってしまいました。(笑)

その商品とは乾電池(ニッカドやニッケル水素ではない普通に市販されている乾電池)を充電してパワーを復活させるというエイトチャージャー(双葉電器製)です(勿論、時間はかかりますが2次電池も充電できます)。1970年代、つまり私が小中学生時代には自由になるお金も少なかったため乾電池を大量に消費する訳にも行かず、ラジオやラジカセで消費した乾電池を再利用するために本製品には随分お世話になったのですが、操作法が悪くて電池から液漏れして接点が腐食してしまったため捨ててしまいました。まさかこの時代にまた出会えるとは思わず、懐かしさも手伝ってついつい速攻でレジに持って行った次第です。(笑)

某中古店で見た時には埃まみれで透明な蓋には電源コードから染み出した可塑剤が浸食した跡がありましたが、念入りに分解掃除したら新品同様とはいかないまでもかなり綺麗になりました。接点に腐食が全く見られない事や、電源コードのプラグにも錆がなく裏蓋を開けてみて内部も非常に綺麗だった事から、前オーナーは殆ど使わずに保管していたようです。ちょっと怖かったですが(笑)、電源を入れたら正常に動作しました。裏蓋の表記に型番違いに220Vとあったので、輸出用製品もあったようですね。まあ、この歳になったら遙かなるノスタルジーに浸っても良いかなと思った次第です。(笑) この時代、本体はMade in Japanで、現在とは異なり中国製は全然ダメでまだまだ日本製品がコスト的にも有利な時代だったんですね。当時、愛読書だったラジオの製作などのエレクトロニクス関連の雑誌によく広告が出ていました。一番下の画像は手元に残してあるラジオの製作1976(昭和51)年6月号に掲載されていた広告です。

双葉電器 エイトチャージャー
能書き

ラジオの製作 1976年6月号の広告

2014年8月26日火曜日

ヘッドフォン

15年以上愛用してきたヘッドフォンが遂に壊れました。と言っても断線してドライバーユニットのケースが外れてしまっただけなので修理できない事はないんですが。今までにも何度か断線してその都度半田付けして使ってきましたが今回は根本的に大手術が必要なようです。因みにこのリード線はビニールの被覆を剥いてみると普通の銅線のように見えますが、エナメル線のように透明な絶縁体でコーティングされているので、紙やすりなどで絶縁体を削ぎ落とさないと半田が乗りません。半田付けは結構苦労しました。丁度仕事用のデータを保存していたハードディスクが突然認識しなくなってしまったのでデータ救出用のソフトウェアを急遽買ったりして、修理に費用を回せなくなってしまい暫く代用品で凌ぐ事にしました。

SONY MDR-CD900
酷使した為イヤーパッドはボロボロ、ドライバーユニットのケースも一部凹んでいます
壊れたのはソニーのMDR-CD900というヘッドフォンで、音楽業界では標準モニターとして使用されている定番品です。解像力が非常に高く、これで音源を聞くとアラがすっかり判ってしまうので音源修復や編集する場合の必需品です。リスニングには使えないという評を見ますが、私は全ての用途にこれ1本でやってきました。リスニングにも全然問題ありません。現在はMDR-CD900STという型番で売られていますが、私のものは、このヘッドフォンが一般に認知されて大々的に売られるようになる前に業務用として一部の店で扱っていた頃の物でSTというサフィックスがありません。同じ型番の民生用もありましたがそれとは異なり無地の白い箱に入っていました。勿論説明書もSMEのものでした。ネットで調べたら、現在のSTとはドライバーユニットが違うので音質も異なるような事が書いてありました。結構レアもののようです。(笑) いずれちゃんと修理するつもりです。因みに、赤い"for DIGITAL"シールはCDが発売された当時、デジタル音源にも対応していますよとアピールするためにソニーのオーディオ機器に貼られていたものと同じもので、これを見ると何となく懐かしい気持ちになります。(笑)

さて代用品は?

オーディオテクニカ ATH-A7R

A7の限定高級バージョン品でMDR-CD900と大体同じ頃リスニング用に買いました。イヤーパッドは材質に良い物を使っている上級機のA10と共用ですが、下位機種の廉価品も装着できます。



これは高音域が独特でしかも低音が余り出ないかなり癖のある音質で、側圧が比較的強く長時間着けていると耳が痛くなるので仕事でもリスニングでも殆ど使いませんでした。改めて今聞くとそれなりに良く聞こえますが、仕事用には×。

スタントン DC PRO 2000



これは型番にDJと入っていますが特に低音重視のラフな音という訳でもなく、なかなかバランスの良い音で、然も精細な面も持っておりクラシック音楽も問題なくいけます。側面のスイッチでモノラルに切り替えられるのが便利で、装着感も悪くないです。イヤーパッドが経年劣化でボロボロになったので交換しようとしたらメーカーで部品を作っていないようで結局は使い捨て? 購入時は10000円近くしたのですが交換部品すら用意されていないとは、物がかなり良いだけにガッカリです。○

ヌー HX3000




何かの付属品だと思いますが低音だけがやけに出て、しかももっさりした音で全体的な見通しが悪くかなり聴き辛い音質です。リスニングにも仕事にも殆ど使えません。×

ベリンガー HPM1000



これは800円くらいで売られている物でシャレで買いました。時々ベリンガーには性能対価格比が異常に良好な製品があるのでそれを期待しましたが残念乍らハズレでした。(笑)
ヌーのHX3000と同じく低音がボンボン出ます。高音域はヌーよりは出ているようですが解像度があまり良くないため、修復しようとするノイズが殆ど聞き取れません。ソフトというか芯のない音なので、余りに鮮烈すぎて耳が痛くなるような音源を聞くには好いかもしれません。仕事には×ですが特定のソースであればリスニングも可かも知れません。△

パイオニア SE-MJ5



このヘッドフォンはなかなか充実した立派な音なのですが、高音域が少し弱いせいで全体的に若干ナローな感じを受けます。モニターというよりはリスニング向きでかなり音楽的な鳴り方をします。ただ、耳たぶに乗せるタイプで、しかも側圧が非常に強く2時間程装着していると耳が痛くてどうしようもなくなりますから長時間ヘッドフォンを装着する仕事には全く向きません。音は決して悪くないのにこの点だけが惜しいです。

SUPERLUX HD681B



スーパーラックスは石鹸みたいな名前ですが台湾のプロ用音響機器メーカーで各社にOEM供給しているようです。安くて良いヘッドフォンがないかとインターネットを検索していたらこのヘッドフォンを見つけました。ユーザーの評判も上々でアマゾンで2,551円と圧倒的に安かったのでダメ元で買ってみました。笑っちゃうくらいAKGとそっくりなデザインです。681シリーズは、無印がフィリップスのHP890、Fがオーディオ・テクニカのATH-AD500、BがAKGのK240の周波数特性に合わせてあるようです。音質は評判に違わず、2500円程度という値段からは考えられないくらい非常に良好です。解像度もそこそこあって仕事にも充分使えます。安くて大変良い買い物をしました。同社の他のヘッドフォンも試してみたくなりました。暫くこの素晴らしいヘッドフォンで凌ぐ事にします。