前にも書いたが、一番苦労するのはシャーシの穴あけである。アルミシャーシゆえ、スチール材に比べれば柔らかいので加工は楽だが、それでも大きな穴になると予めドリルで何個も穴をあけ、それをニッパーで切断してヤスリがけして仕上げるという行程を経なければならない。手間のかかる作業とは思いつつ、以前松下電工の電動ハンドドライバーを買ったことを思い出した。今までは手動のハンドドリルを使用していたのだが、ドリルチャックの性能や使い勝手がイマイチだった。卓上ボール盤があればベストだが、使用頻度が少ないので購入にまでには至っていない(大して高価でもないので買ってしまえばいいのだが)。さて、電動式ドライバーは暫く使っていなかったので電池の寿命が心配だったが、充電したら全然問題がなくホッとした。これに合うドリルビットを100円ショップで購入して作業開始。最近は工具類が安価で充実しているのでありがたい。電動ドライバーはもともとネジを締め付けるためのものなので回転数が遅く、所謂「電動ドリル」のように迅速な作業はできないのだが、アルミシャーシの加工くらいなら充分ドリルの代用になり、かなり省力化できた。
ユニット第2号機の仕様はLine専用で、調整ボリュームと音量反転スイッチを装備する予定である。エクスプレッション用のものと比べてシンプルにできそうではあるが、ノイズ関連と音質がちょっと心配だ。(^^; でもよく考えてみると、モリス・マルトノ氏が1928年に巴里のオペラ座で公開なさったオンド・ミュジカルに付属していた(初期に製作された)トゥッシュは実はこういうものではなかったかと思うと(僭越ながら、また技術的には比較にならないほど稚拙であることは重々承知の上で)そのままオンド・マルトノの歴史をなぞっている感じがして、製作にも一層力が入ろうというものである。
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▲ユニット(製作中) |
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▲電動ドライバー(松下電工 EZT121・ブログ主のお薦め品) |