2016年2月21日日曜日

超レア楽器音源

電気クラヴサン(チェンバロ)について調べていたらリンクを通じてOndioline(オンディオリーヌ)というレア楽器のサンプリング音源が発売されていたのを知りました。因みに、電気チェンバロというのはフランスのジャン・バプティスト・ドラボルドが1759年に作った楽器で、丁度ヘンデルが死去した年でバロック時代最後期でもありますので勿論電子回路でスピーカーを鳴らすわけではなく、ライデン瓶に溜めた静電気を使って、対になった金属製の小さな鐘を鳴らすというものでした。暗い部屋で演奏すると静電気による火花が見えたようです。鍵盤とは絹糸で繋がっているので機織り機のような外観です。日本語での検索では全くヒットしなかったので海外サイトを徘徊していたらOndiolineの音源に突き当たりました。

Ondiolineという楽器は、フランスのジョルジュ・ジェニーが1941年に発明した電気楽器でオンド・マルトノの次の世代の楽器です。オンドは従来の楽器の音色を模倣しようという意図はありませんでしたが、オンディオリーヌは従来の楽器に近い音が出せるように考えて作られました。また、高価なオンドに対して安い楽器を提供したいという意図もあったようです。当時の楽器としては中々リアルな音色で、ヴァイオリンなどはよく似ていると思います。比較的音を似せやすいのは、クラリネット、オーボエ、金管楽器などですが弦楽器に似せるのは難しく、少なくとも私がDTMを始めた1980年代のFM音源よりずっとリアルです。オンドのように単音楽器で、鍵盤がフローティングされているのでビブラートをかける事も出来、音量は足踏み式オルガンのようにレバーを膝で動かして調節します。同時代の類似楽器にはソロヴォックスクラヴィオリンなどもありますが、オンドの次に欲しいのがこのオンディオリーヌです。実機の入手は無理そうなのでソフトウェア音源でもいいから欲しいなあと思っていたら、オンド・マルトノのサンプリング音源を出している英Soniccoutureから昨年末頃に発売されていたようです。さすがは超レア楽器のサンプリングに情熱を注いでいる会社だけの事はあります。(笑) $99なので少し余裕が出来たら導入しようかなと思っています。オンディオリーヌのサイトにあるリペアのページを見たら、なんと現在オンド・マルトノ(オンド・ディエルステン)を作っているJean-Loup Dierstein氏の名前がありました。元々電気楽器のリペアマンなのでオンディオリーヌの修理も手がけているんですね。

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